8月23日から25日にかけて、岡山県美作市の岡山国際サーキットで、ファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア(GTWCアジア)の第6大会が開催された。24日土曜に行われた第9戦では、シルバーカップ・エントリーのアウディスポーツ・アジア・チーム・アブソリュートの41号車アウディR8 LMS GT3エボII(アカシュ・ナンディ/ジェームズ・ユウ組)が僅差のバトルを制し、翌25日日曜の第10戦はVSRのランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2(ビアン・イェ/エドアルド・リベラティ)が、雨のレースで優勝を飾っている。
後方で2台のマシンがコースを外れたものの上位陣はクリーンなスタートを切った第9戦(レース1)。ポールポジションからスタートした41号車アウディはホールショットを奪うと、序盤から2番手36号車アウディR8 LMS GT3エボII(FAWアウディスポーツ・アジア・レーシング・チーム)以下、後続とのギャップを築き始める。
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3番手につける4号車ポルシェ911 GT3 R(オリジン・モータースポーツ)の背後には500号車ニッサンGT-RニスモGT3(TEAM 5ZIGEN)が迫っていたが、GT-Rは2周目のリボルバーでイン側に飛び込んできた、87号車ポルシェ911 GT3 R(オリジン・モータースポーツ)に押し出されるかたちでコースアウト。順位を大きく下げることとなってしまう。
レース中盤のピットストップを経て迎えた後半戦もトップ2のオーダーは変わらず。一方、3番手には姉妹車である4号車ポルシェをかわしたシルバー・アマ・エントリーの87号車が順位を上げ、このポルシェは後半スティントの序盤で36号車アウディもコース上で攻略し、2番手に浮上する。残り時間20分の段階で上位2台のタイム差は約5秒あったが、その差はじわりじわりと縮まっていく。
チェッカーまで残り9分、アストンマーティンがアトウッドでスタックしたためフルコースイエロー(FCY)が導入される。約5分後にリスタートが切られるとバックマーカーに詰まった41号車アウディを先頭に6台のパックが形成される事態に。この大接戦のなか、41号車のステアリングを握るナンディがトップを守りきりトップチェッカー。上位6台が2秒差に収まる激戦を制した。
再三トップにプレッシャーをかけた87号車ポルシェが2位。40号車アウディ(アウディスポーツ・アジア・チーム・アブソリュート)が3位表彰台を獲得し、888号車メルセデスAMG GT3エボ(トリプルエイトJMR)と4号車ポルシェがこれに続いた。日本勢では9位でトップ10フィニッシュを果たした18号車ポルシェ911 GT3 R(ポルシェセンター岡崎)が最上位となっている。
明けた25日日曜の第10戦(レース2)はスタート直後に雨が降り出し、ウエットコンディションでのレースに。
ダンプ路面で迎えたスタートでは、リベラティ駆る6号車ランボルギーニが抜群のダッシュを見せ、4番手から一気に首位へ浮上する。
一方、2番手スタートの30号車メルセデスAMG GT3エボ(クラフト・バンブー・レーシング)は、名手ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラのまさかのスピンで予選順位を不意にしてしまう。また、中段に位置していた1号車ポルシェ911 GT3 R(アブソリュート・レーシング)のアレッシオ・ピカリエッロも雨が強まる中で単独スピンを喫した。
この直後から、ほとんどのマシンはピットウインドウ・オープンを前に、ウエットタイヤに履き替えるため序盤のうちにピットへ戻り始める。6号車ランボルギーニも例外ではなくピットイン後、首位の座を守ってコースに復帰した。その後、正規のピットストップでイェに交代した後もポジションを守ったVSRが、最後まで危なげない走りでそのまま日曜のレースを制している。
2位は6番グリッドから序盤の混乱のなか順位を上げてきた888号車メルセデス。3位には13号車ポルシェ911 GT3 R(ファントム・グローバル・レーシング)が入った。ポールシッターの4号車ポルシェは4位でフィニッシュ。5位に続いた36号車アウディがシルバーカップを制し、シルバー・アマ・カップは総合9位となった44号車ポルシェ911 GT3 R(フォルガス・モータースポーツ)が、87号車ポルシェとポルシェセンター岡崎の25号車ポルシェを抑えてクラス初優勝を飾った。
ファナテック・GTワールドチャレンジ・アジアの次戦は最終大会。中国の上海インターナショナル・サーキットで、9月13~15日に第11戦/第12戦が行われる予定だ。
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