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プジョー、9X8ハイパーカーのモノコックは9月に受領予定。他ブランドでIMSA参戦の可能性も

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プジョー、9X8ハイパーカーのモノコックは9月に受領予定。他ブランドでIMSA参戦の可能性も

 2022年からWEC世界耐久選手権のハイパーカークラスに投入するル・マン・ハイパーカー(LMH)規則のニューマシン、『9X8ハイパーカー』を7月6日にオンライン発表したプジョー。7月16日にはWEC第3戦の舞台であるモンツァ・サーキットにプレゼンテーション・カーを持ち込み、プログラムの責任者が出席してプレス発表を実施した。

 プジョーは、トラックテスト開始の3カ月前となる2021年9月に、最初のLMHモノコックを受け取る予定だという。

【中嶋一貴&小林可夢偉】“ダウンフォースのあるモンツァ”で期待する改善。プジョー9X8の“感想”も/WEC第3戦直前インタビュー

「我々はモノコックを社内でデザインしていない」と、プジョーのテクニカル・ディレクターを務めるオリビエ・ジャンソニーはSportscar365に対し語っている。

「我々はすべてのスペックを把握し、サプライヤーを密にフォローしている。現在、モノコックのラミネーション作業はすでに開始されている」

 モノコックのサプライヤー名については、ジャンソニーは明らかにしなかった。
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 プジョーが9X8ハイパーカーを発表した3日後、ACOとIMSAはトップレベルのプロトタイプの“コンバージェンス(収斂・収束)”の詳細を発表し、このなかでLMH規定のマシンがIMSAにも参戦できることを正式に明らかにした。

 プジョーは北米のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権で9X8ハイパーカーを走らせることに興味を持っているというが、ステランティス・グループでモータースポーツ活動を担当するジャン・マルク・フィノーによれば、その場合は北米で量産車を販売する関連ブランドを通じて行なう必要があるという。現在、プジョーは北米市場に参入していない。

「IMSAのプラットフォームで、アメリカでレースをすることは可能だろう」とフィノーは述べている。

「IMSAでステランティス・グループのブランドがレースをするにあたり、このプラットフォームは非常に重要なものとなるだろう。まだ決定されたわけではないので、我々は現在、これについて考えることはできない」

「通常の考え方では、我々がアメリカでレースをするのであれば、それは我々がアメリカで販売するブランドでなければならない、ということだ。我々にはアメリカで販売されている、いくつかのブランドがある」

「我々のグループには、14のブランドがある。とてもオープンだ。アメリカには、クライスラー、ジープ、ラム、ダッジがある。イタリアにはフィアット、アバルト、ランチア、アルファロメオ、マセラティがある」

 その他のステランティスのブランドには、ボグゾール、オペル、プジョー、シトロエン、DSオートモーティブがある。ヨーロッパのグループのうち、米国市場に展開しているのはフィアット、アルファロメオ、マセラティである。

 もしIMSAでのプログラムが発生する場合、ステランティスはLMHにこだわることをフィノーは示唆している。

 プジョーは当初LMDhでのスポーツカー復帰も検討していたが、マシンの設計やハイブリッドシステム、空力などにおいてより自由な開発のできるLMHに落ち着いたという経緯がある。

 北米を拠点とするステランティスのブランドのIMSAへの参入に際し、LMDh車両でのプログラムを検討するかどうかと尋ねられたフィノーは、次のように述べている。

「(9X8という)クルマはすでに設計されているので、我々にとってはLMHを維持する方が適切だ。我々はそれをよく知っている」

「すべての開発費は、すでに償却されている。LMHの運用コストが、LMDhよりも高くなることはないだろう」

 IMSAにおいてLMH車両の参入が認められるというニュースはあまりにも最近のものであり、(IMSAでの)プログラムの確約を行なうことはできていないと強調する。プジョーは9X8の最初のテストを12月に予定しているが、来年のいつ、レースデビューを飾るかについてはまだ明らかになっていない。

「いまはまだ、すべてが始まったばかりだ」とフィノーは言う。

「我々は最近、LMHとLMDhのコンバージェンスについてのプレスリリースを手にした」

「現在は、それについては考えられない。我々の活動は、(WECにおける)プジョーのプログラムにフォーカスしている。我々の優先事項はマシンとチームの構築を完了し、クルマをコースで走らせる準備をすることだ」

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みんなのコメント

1件
  • ち、ちがう、これはただのクライスラーLMHじゃ・・・
    プジョーうそをつけっ
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