ABBフォーミュラE選手権は2月4日、シリーズが世界選手権化される2020/21年のシーズン7に投入する新シャシー『Gen2 EVO』のイメージ画像を公開した。この新型マシンは3月3日にジュネーブモーターショーで実車が披露される。
電動フォーミュラーカーで争われているフォーミュラEは2020年末に開幕するシーズン7から、F1やWEC世界耐久選手権、WRC世界ラリー選手権などと同じく世界選手権、ワールドチャンピオンシップとして開催される。
フォーミュラE、2020/21年からFIA世界選手権に昇格「心から歓迎」とジャン・トッド会長
そんなフォーミュラE世界選手権初年度のシーズン7に向けて、現在使用しているシャシー“Gen2”を改良したGen2 EVOを製作した。
2018/19年のシーズン5に登場したGen2は大型のフロントウイングや左右に分割されたリヤウイングなど、攻撃的なデザインが特徴だった。改良型のGen2 EVOでも、その特徴は受け継ぎつつ、フロントウイングが“コの字型”へと形状が見直され大型化されたほか、リヤウイングも左右分割デザインを維持しつつも形状が変わっている。
そのほか新たにシャークフィンが備えられたほか、リヤディフューザーも大型化した上で、大きく斜め上方へ張り出したデザインとなっている。
このGen2 EVOはワンメイクシャシーとなっており、フォーミュラEのシーズン7に参戦する全チームに同一のものが供給される。各チームは引き続き、搭載するパワーユニットを独自に開発し、王座を競うことになる。
FIAのジャン・トッド会長は「ABBフォーミュラE選手権はスタートからわずか6シーズンだが、シリーズで使用されている技術は格段の進歩を遂げており、一般社会にも還元されている」とフォーミュラEを評価する。
「そんなシリーズがワールドチャンピオンシップになることを喜ばしく思っているし、既存のGen2が大きく進化したGen2 EVOの外観には衝撃を受けた」
フォーミュラE創設者でチェアマンを務めるアレハンドロ・アガグも「Gen2シャシーは多くの注目を集めたレーシングカーのひとつだが、Gen2 EVOはその独特なデザインをさらに進化させたものだ」と述べている。
「(シーズン4まで使用していた)第1世代のときと同じく、Gen2 EVO製作にあたってはデザインを再考し、よりなめらかで俊敏さを感じさせるボディワークを目指した」
「このマシンはABBフォーミュラE世界選手権の初年度を支えたマシンとして、モータースポーツ史に名を残すだろう。マシンを進化させるにあたり、FIAのジャン・トッド会長と彼のチームには多くの力を借りた」
「未来的なデザインをしたGen2 EVOは、フォーミュラEというカテゴリーが技術を開発し、世界に披露できるイノベーションの場であることを象徴している」
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