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BMW「R18 ファーストエディション」試乗インプレ・車両解説/威風堂々の1800cc! 超弩級フラットツインクルーザー

掲載 更新 3
BMW「R18 ファーストエディション」試乗インプレ・車両解説/威風堂々の1800cc! 超弩級フラットツインクルーザー

BMW史上最大のフラットツインエンジンを積むクルーザーとして登場、世界中を驚かせたBMWのR18が日本上陸を果たした。迫力十分の巨体に、あふれんばかりの大トルクを誇るエンジンの組み合わせは、日本の道にどう映えるのか?

BMW「R18 ファーストエディション」試乗インプレ(宮崎 敬一郎)
フラットツイン独自の濃厚なテイストが光る

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この巨大なクルーザーの名はR18。BMWがクルーザーをリリースするのはR1200C以来15年ぶりになる。

BMWが久しぶりに挑むカテゴリーだが、R18のインパクトは見た目も走りも強烈! まず新開発の1802cc空油冷OHVボクサーエンジンを抱えたルックスは異様。左右に巨大なシリンダーが張り出していて、走る姿にはタダモノではない迫力がある。

全長は2465mm、車両重量は345kg。排気量も大きさも重量もハーレーのローライダーよりひと回りほど大きい。どことなく、古いBMWのRシリーズを匂わせる意匠などにはオリジナリティもあり、かつてのCがかの地の「アメリカンモデル」を範とするテイストを前面に出していたのとは対照的だ。

そんなR18が醸し出す「迫力」は圧巻で、音を含めて、街中を走っていると歩道を歩くひとが振り返るほど。

その走りもまた濃厚だ。とくにエンジンがスゴい。かつてのCはもちろん、1500~1800ccクラスの既存のクルーザーたちより濃厚なパルスを発し、強烈なトルクの立ち上がり方をする。ちなみに、これは3つあるライディングモードの中で最も勇ましいピックアップの「ROCK」でのこと。

6速だと、濃厚なパルスを発しながらパワーコントロールできる最低速度がだいたい65km/h。このときエンジンは1700回転。極低回転域から使えるユニットなのだ。

狭角Vツインとも270度パラツインとも違う、ドライで弾けるような強烈なパルスが特徴で、そんな速度からでもスロットルをワイドオープンすれば、後ろから象に蹴り飛ばされたような勢いでダッシュする。鈍重に見えるかもしれないが、大型クルーザーの爆裂トルクを活かしたダッシュを侮っていけない。ガバッと開ければ、その速さはリッターSSでも油断すると置いていかれるほど速いのだ。

6速100km/hでの回転数は2250回転。この辺りからのダッシュでも、強烈なパルスと猛烈な瞬発力を発揮する。120km/h、6速だと2700回転。おおむね3000回転あたりまでがパルスを楽しめる回転域だが、スロットルさえ大きく開けなければ、まるで借りてきた猫のようで、振動やパルスの主張は影を潜め、滑らかに回る。

ライディングモードを「ROLL」にすると、極低回転域からでも、格段にまろやかなピックアップでパルスも弱まる。ただ、本来の力量は同じで、猛烈な瞬発力も同じ。それを紳士的に味わえる。さらに力量までマイルドになる「RAIN」も装備。この荒くれエンジンには絶対重宝するモードだ。

あと、縦置きクランクのトルクリアクションも強烈で、停車時に他のボクサーモデルのつもりで空吹かしすると左にグイっと車体が傾く。極低速でクラッチを切って吹かすと車体が蛇行するほどだ。ただ、このクセも知っていれば大した問題ではない。エンジンが躍動している証だ。

今回の試乗中、大きめの排気音やパルスを楽しみながら、ついつい多用したのは「ROCK」モード。このモードだと、エンジンの表情がとにかく楽しく思える、ワイルドだが不思議なテイストのエンジンだ。

ハンドリングには意外にカッチリした節度があり、身のこなしは結構素直。低くて凝ったデザインながら、Uターンでどこかが接地してしまうような設計ではない。ふつうに峠道をのんびり流せるレイアウトになっている。こういった使い勝手の良さも魅力だ。

このR18、アメリカンクルーザーの濃厚テイストを持ちながら、上品な紳士にもなる。その豹変の核は巨大ボクサーエンジン。とにかく愉しいバイクだ。

BMW「R18 ファーストエディション」ライディングポジション・足つき性
シート高:690mm
ライダーの身長・体重:176cm・68kg

大柄なライポジだが足着きはいい。ただUターン時にアウト側のグリップが遠め。小柄なライダーは工夫が必要だ。また、シフトペダルとシリンダーの隙間が狭め。エンジニアブーツなどを履く場合、ペダル位置の調整が必要だろう。

BMW「R18 ファーストエディション」タンデム(2人乗り)チェック
パッセンジャー・木川田ステラ/身長・体重:163cm・42kg

ステップの位置やライダーとの距離、シートの高さといった、全てのバランスがちょうどよく、グラブバーこそありませんが、バランスを取りやすく、タンデムは快適です。特に厚めのシートは路面の衝撃を吸収しながらも、ワイルドなエンジンとトルクの良さを程よく体に伝えてくれるので、ビッグフラットツインならではのパルス感を楽しむ事ができました。(ステラ)

BMW「R18 ファーストエディション」各部装備・ディテール解説
1936年登場の名車「R5」をオマージュし、リジッド風のリアサスを採用したスタイリングは気品にあふれ、BMWの歴史と伝統を感じさせる。試乗車は「ファーストエディション」で、各部パーツがメッキ化され、ボディにはホワイトのダブルピンストライプが施される。

BMW「R18 ファーストエディション」主なスペック
全長×全幅×全高:2465×950×1130mm
ホイールベース:1725mm
最低地上高:NA
シート高:690mm
車両重量:345kg
エンジン形式:空油冷4ストOHV4バルブ水平対向2気筒
総排気量:1802cc
ボア×ストローク:107.1×100mm
圧縮比:9.6 :1
最高出力:91.12PS/4750rpm
最大トルク:16.11kg-m/3000rpm
燃料供給方式:FI
燃料タンク容量:16L
ステアリングヘッド角:57.3度
キャスター:150mm
変速機形式:6速リターン
ブレーキ形式:前 Φ300mmダブルディスク/後 Φ300mmディスク
タイヤサイズ:前 120/70R19/後 180/65B16

[ アルバム : 【写真18枚】BMW R18 First Edition はオリジナルサイトでご覧ください ]

文:宮崎敬一郎、木川田ステラ、オートバイ編集部/写真:南 孝幸

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みんなのコメント

3件
  • アメリカならベースで150万円くらいで販売しているから日本でもボッタクリ価格ではなくこれくらいの値段で売ればいいと思うが。
  • 1800も要らんでしょ
    もうそういう時代じゃない・・
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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