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ジープ・コンパスに試乗 ロンジチュードとリミテッド、どちらを選ぶべき?

掲載 更新
ジープ・コンパスに試乗 ロンジチュードとリミテッド、どちらを選ぶべき?

もくじ

どんなクルマ?
ー 日本で好調のジープ 2代目コンパス
ー コンパス 内装と装備は充実?

ジープ・ラングラー新型、SEMAで発表 2.8?は廃止

どんな感じ?
ー まずは「ロンジチュード」を試乗
ー 「リミテッド」 9速AT含め検証

「買い」か?
ー 筆者はAWD+9速ATの「リミテッド」推し

スペック
ー ジープ・コンパス・ロンジチュード/リミテッドのスペック

どんなクルマ?

日本で好調のジープ 2代目コンパス

日本市場におけるジープのセールスが好調だ。2009年にはわずか998台だった販売台数が、昨2016年には9388台にまで達したというのだから、それはまさに大きな加速度を伴った、驚異的な成長と評してもよいだろう。

それにはもちろんさまざまな理由があるが、特に注目しなければならないのは、コンパクトで使い勝手の良い、そして何より都会的な雰囲気に満ち溢れた、新感覚SUVの登場だろう。

その象徴ともいえるのが、日本では2012年からセールスがスタートした「コンパス」。そのコンパスがフルモデルチェンジされ、セカンド・ジェネレーションへと進化を果たした。

新型コンパスの日本仕様は、「Sport(スポーツ)」、「Longitude(ロンジチュード)」、そして「Limited(リミテッド)」の3モデル。

搭載エンジンは、すべてガソリンの2359ccの直列4気筒マルチエア16バルブで、最高出力&最大トルクは、175ps/6400rpm&23.4kg-m/3900rpmとされている。

駆動方式はスポーツとロンジチュードがFWD、リミテッドはオンデマンド方式の「ジープ・アクティブドライブ4×4システム」によるAWD。FWDモデルとAWDモデルではミッションも異なり、前者には6速ATが、後者には9速ATが組み合わされる。

ジープのラインナップにおいては、コンパスはスモールSUVの「レネゲート」と、ミドルサイズSUVの「チェロキー」の中間を担うモデルという位置づけになるが、そのエクステリアデザインには、上級モデルのチェロキーに近い力強さとともに、洗練された印象が演出されているのがわかる。

フロントマスクは、もちろんジープ伝統のセブンスロットグリルを継承したもの。台形デザインのホイールアーチから卓越したタフネスさを感じるのも、ジープ・ファミリーに共通するエクステリアでの特徴だ。

コンパス 内装と装備は充実?

外観から想像するとおり、キャビンは実に機能的なデザインに仕上げられている。

今回は新型コンパスのラインナップから、ロンジチュードとリミテッドの両モデルをドライブしてみたが、シートの素材や装備レベルでは若干の差こそあるものの、機能重視のコンセプトでまとめられたキャビンは、居住性においても、また機能性においても、ジープの最新世代モデルであることを主張する、見事な仕上がりだった。

装備面でジープが特に強調するのは、試乗車のロンジチュードとリミテッドでは、いずれも8.4インチサイズの大型モニターを採用する、第4世代の「Uconnectシステム」。画面の視認性や操作性を従来のものから大きく向上させるとともに、Apple CarPlayやGoogle Android Autoに対応。スマートフォンとの連携は、カスタマーには大きなメリットとなるだろう。

最新の安全装備を搭載していることも、新型コンパスでは見逃せないトピックスだ。すべてのモデルで各種エアバッグやエレクトリック・スタビリティ・コントロール・リアパークアシストが標準となるほか、リミテッドではそれに加えてクラッシュミティゲーション付き前面衝突警報、ブラインドスポットモニター、リアクロスパスディテクション、ParlSenseフロント・リアパークアシスト、Parkviewリアバックアップカメラなどの装備が標準で備わる。

SUVとしての機能性の高さは、ラゲッジルームからもそれを感じることができる。リミテッドではリアシートは40:20:40の分割可倒式となり、さらにオプションでラグジュアリーパッケージを選択すれば、デュアルペインパノラミックサンルーフとともに、パワーリフトゲートがセットで装備される。

必要に応じてスペースを拡大できるほか、数センチほどの幅ではあるが、カーゴフロアの高さを調節可能にしていること、そして助手席の座面下にもコンパクトではあるが、収納スペースを設けていることなど、使えば使うほどにSUVとしての魅力が高まる仕組みも、新型コンパスには隠されている。

どんな感じ?

まずは「ロンジチュード」を試乗

新型コンパスの概要を解説したところで、さっそくそのインプレッションを報告しよう。

まずステアリングを握ったのはコストパフォーマンスの魅力で、日本ではボリュームモデルになることが予想される「ロンジチュード」だ。

今回の試乗コースはオンロードを中心に、いわゆるカントリーロードを一般的な速度で走るというシチュエーション。東京都心のような狭く、混雑したシチュエーションはなかったが、ドライバーズシートからの視界は素晴らしく、またボディの見切りも良いので、それだけでドライブには精神的なゆとりが生まれる。

ちなみに新型コンパスは、先代と比較して全長で75mmが短縮されている。フルモデルチェンジというとサイズを拡大することが一般的な中での、このジープの決断は、結果的に都会派のSUVユーザーには高く評価されることになるだろう。今回の試乗でも、その巧みなサイズ設定を魅力として感じることは何回もあった。

フロントの2ℓ直列4気筒エンジンは、ロンジチュードでは1490kgとされるウエイトに対しては十分なパフォーマンスだ。実用域でも十分な厚みを感じるトルクや、6速ATのスムーズなシフト制御は、走りに上質感を生み出すとともに、その気になれば相当にスポーティーな走りを演出してもくれる。

FWDの駆動方式も、オフロードでのドライブなどを考えないユーザーならば、ハンデとはならないだろう。

「リミテッド」 9速AT含め検証

試乗車を「リミテッド」に乗り換えると、走りへの期待はさらに大きく高まった。

ロンジチュードの17インチから、リミテッドではタイヤサイズが18インチへと拡大されるため、ワインディングロードでの走りは、さらに軽快なものになる。

FWD主体のAWDシステムは、必要時に最適なトルクを後輪側へと伝達するもの。コンソール上のスイッチでは、「オート」、「スノー」、「サンド」、「マッド」の4タイプのモード選択ができるほか、4WDロックも可能だから、本格的なオフロード走行にも、ユーザーは躊躇なく挑めるに違いない。

今回は残念ながらオフロードでの走りを楽しめるようなシチュエーションはなかったが、その代わりにオンロードでは機械式の可変ダンピングダンパーを備えた4輪独立式サスペンションの、ナチュラルでしなやかな動きを十分に味わうことができた。とりわけコーナリング時のスタビリティの高さには何回も感動させられた。

リミテッドのパワートレインでもうひとつの特長となっている9速ATは、こちらもそのシフト時の動きはスムーズの一語に尽きた。

ただし日本では、高速道路を含めて9速にシフトされるケースは稀で、低負荷時などにはより積極的な9速へのシフトが行うべきだろうというのもまた、個人的な正直な感想だった。

ちなみに日本の高速道路でのクルージングは、新型コンパスが最も魅力的に感じられるシチュエーションといえるのかもしれない。

このジープの新しいコンパクトSUVを手に入れれば、もしかするとライフスタイルそのものが大きく変化するかもしれない。新型コンパスは。そのような夢を抱くことができるモデルだった。

「買い」か?

筆者はAWD+9速ATの「リミテッド」推し

日本仕様の新型コンパスは、価格帯ではスポーツの323万円からリミテッドの419万円まで。

装備レベルを考えると、実際には351万円のロンジチュードが、最もコストパフォーマンスに優れたモデルといえるのだが、ジープというブランドのDNA、すなわち機能性と機動性をフルに満喫したいのならば、AWD+9速AT、そして装備が充実するリミテッドを選びたいところ。

それだけの価値はこのグレードには十分にあるというのが、試乗を終えての結論だ。

ジープ・コンパス・ロンジチュード/リミテッドのスペック

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