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“強制ピットイン”でトヨタ7号車脱落。8号車がトップで折り返し【WECポルティマオ前半レポート】

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“強制ピットイン”でトヨタ7号車脱落。8号車がトップで折り返し【WECポルティマオ前半レポート】

 4月16日正午、WEC世界耐久選手権第2戦ポルティマオ6時間の決勝レースが、ポルトガル南部のアルガルベ国際サーキットでスタートした。レース折り返しとなる3時間経過時点では、トヨタGAZOO Racingの8号車トヨタGR010ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮組)がトップに立っており、2番手にはフェラーリAFコルセの50号車フェラーリ499P(アントニオ・フォコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセン)が続いている。

■トヨタ7号車は修復で7周おくれに

【途中経過】2023年WEC第2戦ポルティマオ 決勝3時間後

 3月にアメリカのセブリングで開幕したWEC。その第2戦の舞台はポルトガル南部のポルティマオ近郊に位置するアルガルベ国際サーキットだ。WECとしては2年ぶりの開催となる1周4.653kmの起伏に富んだコースで4月15日に行われた予選では、トヨタGAZOO Racingの8号車GR010ハイブリッドを駆るブレンドン・ハートレーがポールポジションを獲得。2番手には7号車の小林可夢偉が続き、フロントロウをトヨタが独占する形となった。

 8号車のスタートドライバーはセバスチャン・ブエミ、7号車はマイク・コンウェイ。以下、50号車フェラーリ499P(フェラーリAFコルセ)はニクラス・ニールセン、51号車フェラーリはジェームス・カラド、6号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)はローレンス・ファントール、94号車プジョー9X8(プジョー・トタルエナジーズ)はニコ・ミューラーというトップ6のスターティングオーダーとなった。なお、9番グリッドからのスタートが予定されていた93号車プジョーはパワーステアリングの交換のためピットスタートとなっている。

 晴れ、気温27度/路面温度41度というコンディションの下、2周のフォーメーションラップの後、現地時間11時59分にレースはスタート。1コーナーでは7号車トヨタが先行し、51号車フェラーリが2番手へ。8号車トヨタは3番手に後退する。ブエミの背後には6号車が浮上し、50号車フェラーリは5番手にまでポジションを落とす。

 4周目に入ったところで、ブエミがカラドを攻略し、2番手へとポジションを戻す。開始10分を前に、50号車のニールセンがポルシェを攻略し、これでトヨタのワン・ツー、フェラーリのスリー・フォーというトップ4台となる。40分すぎ、ニールセンは僚友カラドを接触ぎりぎりのところでかわし、3番手へと浮上した。

 トヨタ2台は一時数秒のギャップがあったが、その後2台の差がどんどんと縮まっていくと、50分過ぎ、2台はポジションを入れ替え、8号車が首位へと浮上した。

 57分が経過する頃、ハイパーカークラスの最初のルーティンピットが始まる。7号車トヨタ、50号車と51号車のフェラーリ、94号車プジョー、2号車キャデラック、5号車ポルシェが一気にピットへ。

 ここでフェラーリの2台はタイヤ交換を行い、2号車キャデラックがフェラーリ2台の間に割って入ってピットを出ると、さらにアウトラップで50号車もパス、一時はフェラーリ2台の前へと躍り出る。しかしこのピットインの際、2号車リチャード・ウエストブルックは速度制限開始ライン手前で激しくタイヤをロックさせており、その影響もあってかタイヤが温まったフェラーリ2台に抜き返されると、その後もペースが上がらず、早めに2回目のピットへと飛び込むことになった。

 7号車がピット作業を行った次の周、8号車トヨタと6号車ポルシェがピットに入り、6号車はフェラーリとキャデラックをオーバーカットする形で3番手へと浮上する。

 2スティント目に入り、タイヤがフレッシュなフェラーリ2台が3番手の6号車ポルシェへと迫っていき、2台ともに6号車をパスする。

 1時間15分過ぎ、2番手走行中の7号車トヨタのコンウェイから、パワー不足とダッシュに警告表示が出ている旨の無線が飛ぶ。コンウェイは7号車をピットに戻すと、マシンはガレージに入れられてしまった。

 ドライブシャフトに取り付けられたFIAのトルクセンサーに関わる何らかの異常が発生し、レースコントロールは7号車に対してブラック&オレンジフラッグを提示、ドライブシャフトを交換するよう求めたのが、このガレージインの理由だった。

 のちにJ SPORTSの電話インタビューに答えた中嶋一貴TGR-E副会長によれば、フォーメーションラップの時点からこのセンサーに不具合が生じており、出力のデータが(FIA側で)読めない状態になってしまっていたという。

 これにより8号車トヨタが首位、約35秒後方に50号車フェラーリ、その6秒うしろに51号車フェラーリが続く形となった。7号車は12分程度の修復作業ののち、ホセ・マリア・ロペスへと後退し、7周のおくれでコースへと復帰している。

 1時間55分経過時点で、2番手&3番手のフェラーリ2台が同時ピットへ。50号車はミゲル・モリーナへ、51号車はアントニオ・ジョビナッツィへとドライバーチェンジ。次の周にトヨタ8号車とポルシェ2台がピットへ向かい、トップ8号車は平川亮がコクピットに乗り込んだ。6号車ポルシェはケビン・エストーレへと交代し、フェラーリ2台に次ぐ4番手でコースに戻っている。

 このあと、トラブルを抱えているとみられる51号車フェラーリのペースが落ちていき、2時間30分を前に6号車ポルシェがこれをとらえ、3番手へ浮上する。数分後、51号車はルーティンより早いタイミングでピットへと戻り、給油を行った。

 3時間経過直前、トップ3台は相次いで3度目のルーティンピットを行い、大きなギャップの変動なく後半戦へと突入している。

 LMP2クラスでは、1回目のルーティンピット後にポジションを上げたユナイテッド・オートスポーツ23号車オレカ07・ギブソン(ジョシュ・ピアソン/ギド・バン・デル・ガルデ/オリバー・ジャービス)がクラストップを維持してレースを折り返している。

 LMGTEアマクラスでは、アイアン・デイムスの85号車ポルシェ911 RSR-19が実質的なトップに。木村武史がスタートドライバーを務めたケッセル・レーシング57号車フェラーリ488 GTE Evoはクラス10番手を走行中。星野敏/藤井誠暢のDステーション・レーシング777号車は序盤のうちにガレージインしており、3時間経過時点でもコースには戻っていない。

 レースはこのあと、現地時間20時(日本時間26時)にフィニッシュを迎える。

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