新車販売台数(速報値)
日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会は、2024年6月期および2024年上半期(2024年1月~6月)の新車販売台数(速報値)を発表した。
日本自動車販売協会連合会がまとめた登録車の6月期の新車販売台数は、前年同月比7.0%減の24万1561台と6カ月連続のマイナス。一方、全国軽自動車協会連合会がまとめた6月期の軽自動車の新車販売台数は、同0.7%減の13万2038台と7カ月連続でのマイナスとなる。
結果として、トータルでの6月期の国内新車販売台数は同4.9%減の37万3599台と6カ月連続の前年割れとなった。
また、2024年上半期の新車販売台数は、登録車が前年同期比10.7%減の139万7651台、軽自動車が同17.7%減の72万9839台といずれも2桁のマイナスとなり、トータルでの国内新車販売台数は同13.2%減の212万7490台と2年ぶりに前年実績を下回った。
6月期の新車販売の流れについて
業界団体の関係者は、「ダイハツの全車種が生産・出荷を再開(ロッキーとライズのHEVは7月17日より生産再開)する一方、データ試験の不備が見つかったことに伴ってトヨタ・ヤリスクロス、トヨタ・カローラ・アクシオ/カローラ・フィールダー、マツダ2(1.5Lガソリンエンジン搭載車)、マツダ・ロードスターRFの5車種が6月中の生産・出荷を停止したため、本年6月期は前年同月比4.9%減と、前月の4.4%減からさらに悪化した。
また、全体で見てもマイナスとなったブランドが多く、新車販売の停滞傾向が強まっている模様」と指摘。
一方で2024年上半期に関しては、「認証申請における追加不正行為の判明に伴って多くの車種の生産・出荷を一時停止したダイハツや、豊田自動織機のエンジン認証不正に伴う稼働停止が発生したトヨタの影響もあって、2024年上半期は前年同期比13.2%減と、2桁のマイナスを記録した。
従来よりも新型車の受注の伸びが鈍り、合わせて好調な販売を維持する期間が短い車種が増えたことも、マイナス幅が拡大した一因」と解説した。
先行きについては、「新車の需要は新型車を中心に底堅く、またダイハツとマツダが生産・出荷を再開していることから、7月以降は販売台数が伸びるものと予想される。
ただし、トヨタの3車種の生産・出荷停止が継続されるのはマイナス要素。また、前述した新車販売の停滞傾向の強まり、さらに実質賃金が物価上昇に追いついていないことから個人消費の弱さが目立っており、新車販売は予断を許さない情勢が続く」と示唆した。
登録車の6月期のブランド別新車販売台数
登録車の6月期のブランド別新車販売台数を見ていこう。
前年実績を超えたのは、新車効果が表れたホンダ(前年同月比65.8%増の3万4958台)、スズキ(同8.5%増の1万204台)、スバル(同14.6%増の7375台)、そして生産・出荷を再開したダイハツ(同30.9%増の1333台)の4ブランドのみ。
対して、データ試験の不備が見つかったことに伴って一部車種の生産・出荷を停止したトヨタ自動車は同14.2%減の11万2279台、マツダが同51.3%減の6471台と2桁のマイナスを記録する。
また、それ以外のブランドも停滞気味で、日産自動車が同15.8%減の2万2458台、レクサスが同11.8%減の7575台、三菱自動車が同23.7%減の3085台と苦戦した。
一方で貨物車のブランドは、日野自動車が同1.7%増の3820台とプラスを達成したものの、いすゞ自動車は同1.6%減の5586台、三菱ふそうは同10.4%減の3116台、UDトラックスは同24.4%減の767台と低迷した。
なお、2023年度上半期ではホンダ、スズキ、スバル、日野自動車の4ブランドのみが前年実績超えを果たし、それ以外のブランドはマイナスに落ち込んだ。
軽自動車の6月期のブランド別新車販売台数
軽自動車の6月期のブランド別新車販売台数は、前年同月比で9.6%増の4万8579台を成し遂げたスズキが6カ月連続でのシェアトップにつき、続いて全車種の生産・出荷を再開したダイハツが同15.5%減ながら3万4690台を販売して第2位に入る。
また、ホンダは同9.6%増の2万4289台とプラスを記録。対して日産自動車は同1.0%減の1万3928台、三菱自動車は同0.4%減の4556台とマイナスに転じた。
一方、OEM供給を受けるブランドではマツダが同10.5%増の3099台とプラスを回復。他方でトヨタ自動車は同36.3%減の1667台、スバルは同5.3%減の1202台と苦戦した。
なお、2023年上半期の成績ではスズキ、日産自動車、三菱自動車が前年実績を超え、Nボックス販売の伸びが鈍ったホンダ、そして出荷停止の影響が響いたダイハツは前年実績を下回った。
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