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「CO2削減」「電動化」が叫ばれる時代なのに欧州車が「激速モデル」を揃えるワケ

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「CO2削減」「電動化」が叫ばれる時代なのに欧州車が「激速モデル」を揃えるワケ

 BMW Mはフルラインアップ化されている

 欧州車、とりわけドイツ車は”ほぼ全車種”で高性能モデルをラインアップしている。たとえば、BMW。乗用車としては、小型エントリーモデルの1シリーズから、最上級セダンの7シリーズと最上級クーペの8シリーズ、そしてSUVのX2、X3、X4、X5、X6、X7までそれぞれで最上級モデルにハイパフォーマンス系がある。なぜ、ここまでするのか? その説明には、BMWの事業展開の歴史を振り返る必要がある。

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 時計の針を少し戻すと、BMWといえば「M3」がメーカー系パフォーマンスカーのベンチマークだった時代があった。M3の存在感はいま(2020年)でも大きいが、90年代から2000年代半ば頃まで、M3の存在は強烈だった。こうしたM3による商品イメージがM5に転じた。

 一方で、BMWモデルが中核モデルの3シリーズ、5シリーズ、7シリーズという3つの軸足から、より手軽なエントリーモデルの拡張。さらには、3~7シリーズの中間として偶数シリーズ、およびクロスオーバーとしてのXが加わったことで、劇的にモデル数が増えた。

 こうしたなかで、BMWとしてのアイデンティティを明確にするため、Mのビジネスモデルをフル活用している。このような考え方は、基本的にメルセデス・ベンツのAMGでも感じ取れるが、AMGの場合はエクステリア・インテリアの上級化に対してもAMGブランドをうまく活用してきた。

 ラインアップ拡大の理由は「需要があるから」

 MやAMGがここまで拡張できた背景には、世界各国や地域での”確実な需要”がある。販売店やユーザーから、各モデルで高性能モデルを求める声があり、実際に販売実績を挙げているのだ。レースフィールドを起点とした、ハイパフォーマンスブランドとしてのヘリテージ(歴史)に対して、ユーザーの所有欲が駆り立てられる。

 とはいえ、これからは環境規制が世界各地で厳しさを増していく。そのなかで、ドイツ車を主体とする欧州系ハイパフォーマンスではふたつの流れが生まれている。それは、エンジン排気量のダウンサイジングと電動化の併用だ。

 例えば、メルセデス・ベンツのEQ戦略では、V8からV6ハイブリッドへ。また、48Vマイルドハイブリッドと電動ターボの連携を推進する。こうした流れとAMGの開発を同時進行させながら、どこかのタイミングでAMGとEQが融合していくのかもしれない。

 日系メーカーでは、レクサスが今後、Fブランド戦略を再構築していくなかで、電動化とハイパフォーマンス系との兼ね合いを探ることになろうだろう。その上でポイントとなるのは、ドイツ系メーカーが得意とするような、ユーザー側から「欲しい」と思ってもらうための総合的なハイパフォーマンス系ブランド戦略の進め方である。

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