TTサーキット・アッセンでMotoGP第8戦オランダGPの決勝レースが行なわれた。優勝したのはドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤだった。
オランダGPではバニャイヤが絶好調で、レコードを大きく塗り替えるタイムを記録してポールポジションを獲得。スプリントレースも独走で勝利して勢いをつけた。
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なお決勝レースに向けては、予選2番手タイムだったホルヘ・マルティン()に3グリッド降格ペナルティが決定。これにより5番手スタートとなり、タイトルを争うライバルのバニャイヤに対してより不利な位置となってしまった。
決勝レースは気温21度、路面温度39度のコンディションでスタート時刻を迎えた。前日よりも路面は低い温度となっていた。
全26周の決勝はバニャイヤがスプリントレースと同じように好スタートを切って始まった。そしてペナルティを受けていたマルティンも、良い加速を示してスタートで3番手に浮上した。
オープニングラップを終えたところでは、バニャイヤを先頭にマルティン、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)、マルク・マルケス、アレックス・マルク・マルケス(共にグレシーニ)が上位につけた。
マルク・マルケスは2周目にビニャーレスをパスして3番手に浮上。そして先頭のバニャイヤは序盤からハイペースで、まだ3周目にもかかわらず2番手のマルティンに1秒近いギャップを築いた。
マルティンはその後ペースを上げバニャイヤに接近したが、それに反応するようにバニャイヤもペースを再び引き上げることで約1秒のギャップと言う状況が維持された。
トップ2が膠着状態にある一方で、2秒ほど後ろの3番手争いは接戦だった。マルク・マルケス、ビニャーレス、そしてファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46)の三つ巴のバトルが展開。8周目にマルク・マルケスが一度後ろを振り返る仕草を見せると、その際にジャンアントニオが3番手へ浮上した。
レース中盤にかけてバニャイヤとマルティンの優勝争いは、バニャイヤが優位な形だった。ふたりの差は少しづつ広がっていて、17周目(残り10周)時点で2秒近い差があった。
3番手争いは残り8周で状況に変化があった。ジャンアントニオがラインを膨らませた時に、ビニャーレスとマルク・マルケスのふたりから一気に追い抜かれてしまったのだ。
3番手争いはここに来てエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)がスパートをかけており、残り6周でマルク・マルケスに仕掛けた。接触含みとはなったが、バスティアニーニはターン1でマルケスを抜いて4番手に浮上しビニャーレスにも迫った。
バスティアニーニは残り5周の最終シケインでビニャーレスをパス。これで表彰台圏内となった。
そして決勝を独走するバニャイヤは、そのまま一度も先頭を譲ることなくトップチェッカー。予選ポールポジション、スプリントレース勝利、そして決勝レース勝利と、オランダGP”ハットトリック”を成し遂げた。
2位はマルティンとなり、これでポイントランキング首位の彼と、ランキング2番手のバニャイヤ差は10ポイントまで縮まった。3位はバスティアニーニで、表彰台はドゥカティ陣営の独占だった。
なおラストラップではGASGASのペドロ・アコスタが転倒してリタイア。またビニャーレスがトラックリミット違反により1ポジションダウンのペナルティを受け、6位へ降着した。
日本メーカー勢はファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)が12位で最上位。LCRホンダの中上貴晶は、16位でのフィニッシュだった。
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