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鈴鹿8耐を前にホンダ系4チームが都内に集結。ファンミーティングで優勝を誓う

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鈴鹿8耐を前にホンダ系4チームが都内に集結。ファンミーティングで優勝を誓う

 7月26日から開幕する鈴鹿8時間耐久ロードレースを前に、ホンダが『鈴鹿8耐タイトル奪還! ファンミーティング』を7月22日にウエルカムプラザ青山で開催。ホンダ系4チームの監督やライダーたちが登場し、ファンの前で鈴鹿8耐へ向けた意気込みを語った。

 休日ということもあり、立ち見が出るほど多くのファンが詰めかけたホンダのファンミーティング。会場には、F.C.C. TSR Honda Franceから藤井正和総監督、フレディ・フォレイ、ジョシュ・フック、アラン・テシェの4名、KYB MORIWAKI MOTUL RACINGから森脇緑チームマネージャー、高橋裕紀、清成龍一の3名、Red Bull Honda with 日本郵便から桒田哲宏HRCレース運営室室長、高橋巧、中上貴晶、パトリック・ジェイコブセンの4名、MuSASHi RT HARC-PRO. Hondaから本田重樹総監督、水野涼、ランディ・ド・プニエ3名が登場した。

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■復帰2年目のモリワキ。第3ライダーとの連携に問題なし
 2部構成で行われたトークショーの第1部では、モリワキの森脇チームマネージャー、高橋裕紀、清成とハルク・プロの本田総監督、水野、ド・プニエの6名が登壇。

 2018年のモリワキは、高橋裕紀、清成に加え、去年も加入したブリティッシュ・スーパーバイク選手権に参戦するダン・リンフットを起用して鈴鹿8耐に挑む。

 森脇チームマネージャーは鈴鹿8耐について「2017年から9年ぶりに鈴鹿8耐に復帰し、今年で2年目となります。去年から新しい試みを多く行っており、そのデータの蓄積を基に、ふたりのライダーが結果を残すべく形にしてきてくれています。鈴鹿8耐は私たちにとっても思い入れの強いレースですので、パフォーマンスが去年とどう違うかを見ていただければと思います」とコメント。

 チームに所属する清成は「去年は何もデータがないまま初モリワキ、初ピレリで鈴鹿を走りました。自分の転倒もあり、めちゃくちゃなレースになってしまいましたが、今年はその経験があって、タイム的にはまだまだですが、テストから順調に来れています」とテストが順調であることを明かす。

 モリワキのエースライダーを務める高橋裕紀は、今年はともにスティントを走る3人目のライダー、リンフットについて語る。

「去年も少ない走行のなかで2分10秒台を簡単に切ってきました。今年も1年ぶりに乗って、すぐに2分10秒台を飛び越えて2分8秒台にいれてきたので、ものすごい順応性があって、心強い味方になっています」

「去年は(清成と)ふたりで走るレースでしたが、今年はダン選手と3人で走ります。合同テストも3人でセッティングも同じ方向に向かっていますし、一発よりもアベレージを少しずつ上げていこうという確実なレース展開になるのではないかと思います」

■ジェイコブセンに代わり元MotoGPライダーのド・プニエを起用したハルク・プロ
 ハルク・プロは、ホンダワークスチームへ移籍した高橋巧に代わり、若手ライダーの水野涼を起用。チームメイトはMoto2ライダーのドミニク・エガターに加え、元MotoGPライダーのランディ・ド・プニエというラインアップだ。

 本田総監督は「ハルク・プロはホンダとともに若手ライダーを育成してきました。今年はウチの軸となっていた高橋巧が念願のホンダワークスチームからの参戦ということで、チームは新たな組み立てをしていかなければならない」と話し、鈴鹿8耐への抱負を語る。

「ハルク・プロは、鈴鹿8耐の完走率は8割強、そのうち5割強で表彰台登壇し、優勝3回という記録があります。それを糧として、ベテランのド・プニエ選手、鈴鹿8耐5回目のエガター選手、若い水野で挑みます」

「全体的にはいろいろな要素があって難しいレースになると思いますが、ハルク・プロは今まで通り自分たちのペースを崩さず、最終的には表彰台、その頂点に上がれればと考えています」

 今年から本格的に1000ccのマシンを扱う水野の順応性については「水野は、見た目は結構チャラい感じですが、それとは裏腹にレースに対する取り組みはすごく真剣です。新しい1000ccということで、まだいろいろな部分で足りないところがあるけど、今年は勉強の年、そして来年以降に飛躍できるようになってほしいと思っています」とコメント。

 チームのエースになることを期待される水野は、2017年に桜井ホンダから鈴鹿8耐に初出場し、今年で2回目の参戦となる。

「鈴鹿8耐に参戦するチームは、全日本と同じハルク・プロから出場できることになりました」と水野。

「名門チームですし、優勝経験も何度もあるので、すごくプレッシャーも感じていますけど、その分優勝を狙えるチームです」

「まずは表彰台、そして優勝を狙えるように自分自身にもプレッシャーをかけながら頑張りたいと思っています」

 ハルク・プロから参戦予定だったジェイコブセンがホンダワークスチームから出場することが決まり、その代役として起用されたド・プニエ。7月6日~5日に行われた公開合同テストではスーパーサブとしてハルク・プロのマシンを走らせている。

「またこの場所に戻ってこられてすごくうれしいよ。ホンダのライダーとして鈴鹿8耐を走るのは、自分にとって大きなポイントだ」とド・プニエは鈴鹿8耐への意気込みを語る。

「今、自分が考えていることは、このチームでいかに良い成績を出すかということだけだ。去年はTSRホンダでドミニク(エガター)とともに走って、フィニッシュの前にマシントライブルがあったけど、3位表彰台を獲得することができた。今年はこれ以上の成績で鈴鹿8耐を終えたい気持ちが強い」

■日本チームの初タイトル獲得に挑むTSRホンダ
 第2部には世界耐久選手権シリーズ(EWC)のタイトルがかかるTSRホンダの藤井総監督、フォレイ、フック、テシェ、そしてホンダのワークスチーム、レッドブル・ホンダwith日本郵便の桒田HRCレース運営室室長、高橋巧、中上、ジェイコブセンの4名が登場。
 ポイントリーダーとして日本に戻ってきた藤井総監督は「チャンピオンを獲るということを目的でここまで来ています」とタイトル獲得に向けた強い思いを語る。

「去年と今年の鈴鹿8耐は180度違っていて、同じ日本に帰ってきましたが違う取り組みのように感じています」

 起用したライダーたちについては「2月にはホンダの本社に来て、その時に今年は(鈴鹿8耐で)メンバーを変えないと伝えました。それがここまで成し得ることができたし、結果を掴んできた。彼らと一緒にやってきてよかったです。最後まで彼らと結果を掴みますよ」とコメント。

 TSRホンダのライダー3人も会場でそれぞれの思いを語る。

「今年初めて日本のチームで参戦できて光栄だ。藤井さんのチームは家族だと感じる」とフォレイ。

 左の膝を負傷していたテシェは「膝のケガは治っているから100%で挑める。鈴鹿8耐は僕のホームで走ることと同じだ。ベストを尽くして頑張りたい。みんなに期待してほしい」とコメントした。

 TSRホンダの一員として4度目の鈴鹿8耐に挑むジョシュは「長く走っているからと言ってすべて知り尽くしているわけじゃない。毎年大きなチャレンジだし、楽しみにしている」と話す。

「今年の鈴鹿8耐の目標はいつもと違う。TSRのためにチャンピオンを獲得することが重要だ。僕たちはそのために頑張っている。安定した走りをして鈴鹿でチャンピオンを獲るために力を合わせて頑張るよ」

■MotoGPライダーとしてリベンジに燃える中上
 10年ぶりに復活したホンダワークスチーム、レッドブル・ホンダwith日本郵便。7月10日~12日に行われた公開合同テストでレオン・キャミアが負傷し欠場するなど不運が続くが、新たにハルク・プロから出場予定だったジェイコブセンを起用し、鈴鹿8耐の勝利奪還を目指す。

 エースライダーを務める高橋巧は「鈴鹿8耐で絶対に優勝するためにワークスが復活したと思っています。鈴鹿8耐はホンダのなかで重要なレースのひとつなので、勝ちしか考えないようにしていますし、表彰台の頂点から最高の景色を見たいと思ってやってきています」

 気になるのは他ライダーとの連携だが、7月20日にレギュラーライダー3人が揃ってテストを実施し、手ごたえを感じているという。

「先日行ったテストで、やっと3人そろって乗ることができ、すこしずついい方向にはいっていると思います。レースウイークでしっかり合わせ込みをして優勝できるようにしたいです」

 今年はMotoGPライダーとして鈴鹿8耐に挑む中上は「昨年は自分のスティントで転倒を喫してしまい、そのあともタイヤのパンクなどもあって、4位という不甲斐ない結果で終えてしまいました。個人としてはリベンジという気持ちがあります。ワークスチームが復活して、そのメンバーとして今年また挑戦できることは本当にうれしいです。ワークスチームは優勝しかないので、優勝目指して精一杯頑張りたいです」と意気込む。

 中上はトークショーのなかで「昨年はMoto2から1000ccに乗り換えて速いと感じましたが、MotoGPマシンから乗り換えるとものすごく遅く感じました。1000ccのパフォーマンスを引き出してウイークを戦っていきたいと思います」とコメント。憎たらしいほど強かったホンダワークスチームだけに、鈴鹿8耐本番では中上とホンダワークスが驚きのパフォーマンスを見せてくれるかもしれない。

 キャミアに代わり、ホンダワークスに加入したジェイコブセンは「ワークスライダーとして走ってくれないかという連絡をもらった時はこれ以上にないくらい光栄に感じた」と話し、意気込みをこう語る

「一緒に走るライダーは中上、巧と僕が以前から知っている優れたチームメイトだ。こんなチームメイトとともに鈴鹿8耐を走れることは夢が実現したような思いだよ」

「僕は代役となったけど、欠場することになった(レオン)キャミアには早い回復と復帰した後も活躍することを祈っている。このチームが存在する理由は優勝することだ。3番目のライダーとしてチームの目標を実現のするためにベストを尽くすよ」

 桒田HRCレース運営室室長はジェイコブセンの加入について「ジェイコブセン選手は1回しか走っていないという状態ですが、鈴鹿8耐の経験があり、耐久レースで重要なチームに溶け込むということが1回のテストでできているので強いチームができたのではないかと思っています」とコメント。復帰1年目の鈴鹿8耐で3人がどのような戦いを見せてくれるのか、楽しみなところだ。

 トークショー後は、ライダー、監督たちとの集合記念撮影やファンがライダーに直接質問するQ&Aセッション、プレゼント抽選会が行われた。

 そして、イベントの最後にはサーキットの人気コンテンツ、ピットウォークを青山に再現した8耐プレPIT WALK@ウエルカムプラザ青山が行われ、ファンにとってはうれしい1日となったようだ。

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