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【三菱だけプラス】8月の「軽」新車販売 7月に続き、またも前年比2ケタ減

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【三菱だけプラス】8月の「軽」新車販売 7月に続き、またも前年比2ケタ減

登録・軽の合計台数も、前年割れ

執筆:Naojiro Onuki(大貫直次郎)

【画像】三菱の軽自動車たち【商用も】 全36枚

自動車用半導体不足に加えて、東南アジアでの新型コロナウイルス感染急拡大による部品調達の遅滞が重なって、多くのブランドが減産を余儀なくされ、販売スケジュールにも遅れが出た日本の自動車市場。

2021年8月の国内新車販売は、その影響が数値となって表れた。

8月の登録車の新車販売台数は、前年同月比4.4%増の20万6568台と6か月連続でのプラスを達成(自販連まとめ:速報値)。

一方、8月の軽自動車の国内新車販売台数は、同12.0%減の11万3129台と3か月連続でのマイナス、しかも2か月連続での2ケタ減を記録する(全軽自協まとめ:速報値)。

結果として、トータルでの国内新車販売台数は同2.1%減の31万9697台と、2か月連続での前年実績割れとなった。

登録車の8月のブランド別新車販売台数では、新車効果が減産を上回った6ブランド、具体的にはトヨタが前年同月比6.2%増(10万4694台)、日産が同22.2%増(2万893台)、ホンダが同6.8%増(2万456台)、スバルが同18.7%増(5646台)、レクサスが同39.1%増(3509台)、三菱自が同62.0%増(2507台)とプラスを成し遂げる。

一方、マツダは同23.5%減(8228台)、スズキは同33.6%減(5457台)、ダイハツは同28.0%減(2695台)と、3か月連続でマイナスに落ち込んだ。

軽自動車の8月のブランド別新車販売台数についても確認しておこう。減産の影響が大きく波及したブランドと少なく抑えたブランドの差が明確に表れた。

軽のブランド別実績 今後の展望は?

軽自動車の首位に立ったのはダイハツで、前年同月比2.4%減ながら3万7493台を達成して、3か月連続での販売シェア首位につく。

トップ争いを展開するスズキは、同13.3%減(3万5914台)と落ち込んで、第2位に甘んじた。

また、ホンダは同16.4%減(2万202台)、日産は同28.1%減(9809台)と苦戦。

対して三菱自は、同6.9%増(2887台)と全ブランドで唯一プラスを達成する。

一方でOEM供給を受けるブランドは、トヨタが同0.3%減(3323台)、マツダが同31.7%減(2208台)、スバルが同23.1%減(1290台)と、すべてマイナスを記録した。

8月の新車販売の結果に関して業界団体の関係者は、「多くのブランドが減産を余儀なくされたものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響で販売台数が大きく落ち込んでいた前年の反動もあって、8月は登録車がプラスを達成した。対して軽自動車は、減産をカバーし切れずに2か月連続で2ケタのマイナスを記録する。もちろん、コロナ前の一昨年の台数(登録車24万2718台、軽自動車14万5882台)には遠く及んでいない。半導体不足や部品調達の遅滞による減産、それに伴う需給ギャップは、解消されない市況が続いている」と指摘する。

今後については、「8月は登録車がかろうじてプラスを成し遂げたものの、9月にはトヨタがグローバルでの生産調整を行い、また他ブランドも減産または一時操業停止を実施する予定なので、市場全体の冷え込みは続くものと思われる」と分析。

「新型コロナウイルス感染の急拡大、それに伴う緊急事態宣言およびまん延防止等重点措置の延長も懸念材料。一方、新型コロナワクチン接種の進行に伴ってディーラーへの客足は回復基調にあり、合わせてオンラインによる商談や販売の強化も効果を上げている。発表された新型車の初期受注も堅調なモデルが多く、新型コロナウイルス感染の収束次第では、年末に向けて販売台数が復調する可能性はある」と予測した。

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