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「史上最強」V12エンジン搭載、リッターあたり160ps!アストンマーティン、新型「ヴァンキッシュ」を発表

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「史上最強」V12エンジン搭載、リッターあたり160ps!アストンマーティン、新型「ヴァンキッシュ」を発表

伝説のネーミング復活に相応しい圧倒的内容

アストンマーティンは、フラッグシップ・モデル「Vanquish(ヴァンキッシュ)」の復活を発表した。新型ヴァンキッシュは、「世界最高レベル」のV12ツインターボエンジン、「最先端のダイナミクス技術の詰まった」専用シャシー、カーボンファイバー製ボディワークを持ち、年間1000台以下の限定生産によって、「ウルトラ・ラグジュアリーの特別なアイコンとして王座に君臨」するモデルであるという。

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史上最強のV12エンジン
アストンマーティンでは、今回のヴァンキッシュに搭載されるツインターボエンジンを、史上最強のV12ユニットであるとしている。5.2Lから最高出力835ps、最大トルク1000Nmを発揮、Lあたり出力は160ps。このエンジンの特徴は、強化されたシリンダーブロックとコンロッド、再設計されたシリンダーヘッド、新しいインテークポートとエキゾーストポートなど。プラグ位置を変更し、大流量の燃料インジェクターを採用することで、燃焼を最適化し、クラストップレベルのパフォーマンスと効率を実現したという。

この最新エンジンのレスポンスとパワーをさらに高めるため、ヴァンキッシュでは新たにブースト・リザーブ機能を採用。これは、いかなるパーシャルスロットル開度でも、通常必要とされるターボブースト圧より圧力を高めておき、フルスロットルが必要となった場合に、すぐに応答できるようにしたものだとのことだ。

また、Valvoline(アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チームのテクニカル・パートナーでもある)によるヴァンキッシュ用エンジンオイルも、パフォーマンス向上に貢献しているという。このオイルは全合成油で熱放出率が50%高く、エンジンオイル・クーラーを流れる際に最適な温度に保たれるため、常に最適なエンジン油圧が維持されるとしている。

剛性を高めて鍛え上げたボディ構造
DB12やヴァンテージ同様にヴァンキッシュも、接着アルミシャシーにダブルウィッシュボーン式フロントサスペンション+マルチリンク式リアサスペンションを持つ。反応性の高いダイナミクスを実現するため、アンダーボディには剛性を強化する部材を使用。先代フラッグシップ・モデルにあたるDBS 770アルティメット比で、横剛性が75%向上されているとのこと。

また、ホイールベースを約80mm延長したシャシー(Aピラー/フロントアスクル間で延長)には高剛性のエンジンクロスブレースを採用、フロントサスペンションタワー間のねじれ剛性と横剛性を高めたとしている。このほかフロントアンダートレイは厚みを増し、クロスメンバーは後方に配置変更。

リアサスペンションタワー間は横方向に強化され、新しいビルシュタインDTXダンパーの取り付け剛性を高めて安定性を向上させると同時に、ボディとサスペンション、リアアクスルの一体感を強めているという。フロント同様にリアアンダートレイも厚さを増し、リアサブフレームの水平剛性を高めているとしている。

進化したシャシーダイナミクス
アストンマーティンのV12搭載FRスポーツとしては初めて、ZF8速ATとエレクトロニック・リアLSD(E-diff)の組み合わせを採用。E-diffはESP(横滑り防止装置)に統合されて車の動的挙動に直接つながっているため、ホイールのスリップにリアアクスル全体で対応し、あらゆるコンディション下でトラクションを最適化できるという。ヴァンキッシュの最高速度は345km/hとされている。

ヴァンキッシュの開発目標は、「圧倒的な能力を持ったフラッグシップの創造」。柔軟で落ち着いた走りと究極のパフォーマンスの両方を実現するため、ヴァンキッシュでは乗り心地とハンドリングのバランスに特に厳しく注意を払ったとしている。前述の、剛性を高めたボディもその一環だが、例えば、DB12で初採用されたビルシュタインDTXダンパー技術の導入もそのひとつ。

ダンパー反応は超高速で、GTモードでは素直な乗り心地を保ちながら敏捷性とレスポンスを向上、新設定のSportモード/Sport+モードでは、順次レスポンスを高め、ボディ・コントロールをよりタイトにすることができるとのこと。また、直径の大きいアンチロールバー(ARB)でシャシーのロール剛性向上が図られているほか、サスペンションブッシュ剛性の最適化も目指した。

ステアリングシステムでは、ノンアイソレイテッド・ステアリングコラムの採用で、ドライバー、ステアリングホイール、ボディを一体化、ダイナミックなフィーリングがさらに強化されたという。

電動パワーアシスト・ステアリングシステム(EPAS)は、リラックス感と信頼感のある洗練されたオンセンターフィールの実現に重点を置いて再キャリブレーション。また、選択されたドライブモードによってアシストのレベルが変化、GTモードの通常の運転条件下ではバランスの取れた重み付けが行われ、よりアグレッシブなモードではタイトで重みのある、ダイナミックなフィーリングが得られるとしている。

前述のE-diffは機械式LSDに比べると様々の利点があるという。E-diffは中立的なバランスを保つことで低速時の敏捷性と同時に高速時の安定性を大幅に高め、トラクションを最大化しながらコーナー脱出時のハンドリングバランスも向上させるとのこと。濡れた路面や雪や氷がある路面ではより効果が発揮されるとのことだ。

さらに、最先端のESC(横滑り防止装置)システムにE-diffを完全統合。DB12とヴァンテージで導入された最新のESPシステムは、ドライバーに対する運転支援強化と最大限の安全確保を目的に設計、ヴァンキッシュ独自のチューニングと応用が施され、最先端のアルゴリズムによって最適なグリップレベルを予測しながら急な介入を避けると同時に、車両が不安定になる瞬間にも反応するという。システムでは4つのESPモード(「On」「Track」「Off」「Wet」)を用意、それぞれセンターコンソールのESPボタンで選択可能。

足周り――ブレーキ、ホイール、タイヤ
ブレーキは、カーボンセラミック・ブレーキ(CCB)システムを標準装備。フロント410mm、リア360mmのディスクから構成され、ブレーキ性能向上とともに、最大800°Cまでの温度でブレーキ・フェードを低減、バネ下重量の大幅な削減(鋳鉄製ブレーキに比べ-27kg)も、乗り心地とハンドリングを向上させたとしている。その冷却には、フロントバンパーのエアインテークから空気を取り込む、専用の冷却ダクトが使用される。

新しいABSシステムでは、4つの新しいコントローラーを使用して統合ブレーキ・スリップ・コントロール(IBC)、統合トラクション・コントロール(ITC)、統合ビークル・コントロール(IVC)、統合ビークル・ダイナミクス推定(IVE)を制御。これらを合わせて1つの統合ビークル・ダイナミクス・コントロール・システムを構成し、従来のシステムに比べてコントロールを新たな次元へと引き上げるとしている。

接地面積の最大化を狙い、21インチ鍛造アロイ・ホイールと専用設計のピレリP-Zeroタイヤを標準装備。ピレリとの密接な協力の下、この軽量ホイールの構造を最適化して重量を最小限に抑え、耐久性と動的性能を最大限まで高めたという。

エレガントかつスポーティなエクステリア
ヴァンキッシュは流れるような曲線で現代的なエレガンスの表現を目指したとのことだが、ホイールベースの80mm延長によってA ピラーとフロントアクスルとの間が長くなったこともそれを強調しているようだ。加えて、F1にインスピレーションを得たというルーバー、特徴的なカムテールなどがモータースポーツのDNAを表すとされている。

リアボディの幅はDBS 770アルティメットに比べ10mm 広がり、堂々たるたたずまいを演出。アストンマーティン伝統の形状を持つフロントグリルは開口部が大きくなり、こちらは13%広くなった表面積でエンジンの冷却を助ける。新しいアウターバンパーベントが果たすブレーキ冷却効果における役割は先述の通りだ。マトリックスLED ヘッドライトは、一体型のデイタイムランニングライト(DRL)と共にブランドの新しいライトライトシグネチャーも装備。

最もドラマチックな要素とも言えるのがパノラミック・ガラスルーフで、V12搭載のアストンでは初採用、標準装備となる。光透過率6%のティンテッドガラスは低放射率コーティングで有害なUV-A、UV-Bの紫外線から乗員を守るため従来のブラインドは不要だという。

アストンマーティンのアイコニックなデザイン要素と言えるのがサイド・ストレーキだが、標準装備では、グロスブラックの背景にブライトクローム仕上げ、オプションのエクステリア・アッパー・パックでカスタマイズも可能。もうひとつのアストンマーティン的要素と言えるのが、軽く押すかリモートキーでドアを開くと電波を受信して飛び出る格納式ドアハンドルだ。

リアには、純粋にスタイリングだけのために設けられた、浮かんで見えるデザインの「シールド」があり、ここにはアストンマーティンのワードマークが表示されるが、カーボンファイバーやボディカラーの各種仕上げでカスタマイズも可能。それを囲むのは新しいLED ライトブレードだ。




リアには車幅全体に延びるディフューザーを装着、車体の下を通る低圧のエアフローを導き高速走行時の安定性を向上させるという。新開発のステンレススチール製エキゾーストシステムは独特な形状のマフラーを備えるが、究極のサウンドのためオプションでチタン製エキゾーストシステムも用意。

ラグジュアリーを極めたインテリア
インテリアのテーマは「クラフトマンシップ」と「精度」。センターコンソールを水平面に下げ、明快さと広々としたスペース、ラグジュアリー感を狙いとしている。タッチスクリーンの採用が多い現在にあって、ヴァンキッシュはテクノロジーを手による操作と融合し、ラグジュアリー感と運転時の直感的な使いやすさを追求したという。このため、主要な操作機器類はすべて中央に集中。

一方フルデジタルの10.25 インチTFT ドライバー・ディスプレイは最大限わかりやすく情報を届けることを狙いに設計され、カスタム設定も可能。センターコンソールには10.25インチのタッチスクリーンが組み込まれ、こちらではインフォテインメント、エアコン、車両の一般設定のすべての操作が可能とのこと。

センターコンソール中央には照明付きのガラス製エンジンスタート/ストップボタンがあり、その周囲に配された金属製ロータリーダイヤルでドライブモードを選択。AT 操作には中央のレバーを使用するが、マニュアルボタンを使用するとステアリングホイールのパドルにより操作ができるようになる。エンジン・サウンドはドライブモードの切り替え、あるいはエキゾーストボタンにより、GT モード、Sportモード、Sport+モードと変えることが可能だという。

シートはスポーツプラスシートを標準で、カーボンファイバー製のパフォーマンスシートをオプションで用意。リアも同レベルの仕上げがなされており、クロスブレースで区切られる。アクセサリーとして購入可能なサドルレザーのラゲージセットも用意されている。




新しく登場したキルティングパターンは、スポーツプラスシートとリアのパーセルシェルフに使用されており、オプションのカーボンルーフを選択すると、リアのパーセルシェルフのキルティングと同じキルティングがヘッドライニングにも施される。

ヴァンキッシュも、アストンマーティンのすべてのモデル同様、Q by Aston Martin のパーソナライゼーション・サービスで、無限のビスポークおよびカスタマイズの可能性が用意されている。

次世代インフォテインメント・システムを採用した4車種目
ヴァンキッシュ は、アストンマーティンの次世代インフォテインメント・システムを採用する4車種目のモデルで、Apple iOS版とAndroid 版の両方があるアストンマーティンの新しいスマートフォン用アプリと合わせて使用すると、個人のデバイスとヴァンキッシュ との間で対話、操作、フィードバックが行えるとのこと。

ナビゲーション・システムはコネクティビティ機能を備えているため、よりスマートで迅速に豊富な情報を利用できるという。3D マップ表示にはレーン案内とリアルタイム交通情報も表示、不要な遅延を排除できるとのことだ。世界のどこでもピンポイントな正確さを実現することを狙いとして、アストンマーティンの新アプリとナビゲーション・システムはどちらも、what3words による目的地入力に完全対応。

インフォテインメント・システムは、コネクティビティ機能と、アストンマーティン・アプリを中心に開発され、ヴァンキッシュの入出力・対話・操作機能を提供するとされている。コネクティビティ機能は使いやすさと安心感を向上させることに加え、使い慣れていて安全な個人のスマートフォンから車両の各種機能を更新できるようにするという。

ヴァンキッシュで完全に新しくなったコネクテッドカーのエコシステムは、車両、アストンマーティン・アプリ、アストンマーティンのセキュアなデータ・サーバーという3 つの主要要素に支えられる。この3要素は、グローバルローミングが可能な4G LTE/GSM セルラーネットワークを通してつながっており、車載パーソナル・デバイスがアストンマーティン・アプリのホストとして機能する仕組みとのことだ。

またヴァンキッシュには、アストンマーティンのオーディオ・パートナーであるBowers & Wilkins の最高のシステムが標準装備となる。これは、専用のチューニングによる15スピーカーとダブルアンプのサラウンドサウンドシステムだ。

台数限定の新型ヴァンキッシュは現在オーダーを受け付け中、最初のデリバリーは2024年第4四半期予定とのこと。

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みんなのコメント

9件
  • タテグヤ
    乗りたい❕
  • Longroll
    アメリカンマッスルカーみたいで
    スタイリッシュではないよね。
    先代モデルが美しさの到達点かな。
    これはDB9→DB11でも思ったけど。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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