1月26日、トヨタ自動車は役員人事についてのニュースリリースを発表し、4月1日付けでこれまで会長を務めていた内山田竹志代表取締役会長が退任。これまで社長を務めていた豊田章男氏が新たに会長に、新社長として佐藤恒治氏が就任すると発表したが、この日トヨタは自社媒体のトヨタイムズのなかで緊急生放送を実施し、豊田章男現社長、内山田会長、佐藤次期社長が出席し、交代の理由を語った。
これまでクルマ業界はもちろんモータースポーツ界でもトヨタの顔となっていた豊田社長の突然の会長就任は多くの驚きをもって伝えられたが、この決定は1月26日の臨時取締役会で決定したばかりだという。緊急生放送に登場した豊田社長は「その内容をステークホルダーの皆さんにできるだけ早く、正しくお伝えするために急遽こうした場を設定致しました」と説明した。
トヨタ自動車、佐藤恒治氏の新社長就任を発表。豊田章男現社長は会長に就任
今回の交代について豊田社長は「トリガーとなりましたのは、内山田会長が退任されることです。トヨタの変革をさらに進めるためには、私が会長となり、新社長をサポートすることがいちばん良いと考え、今回の決断に至りました」と説明した。
豊田社長にとって「“やんちゃな弟”を冷静沈着にサポートしてくれた兄のような存在」だという内山田会長は、豊田社長に「かけがえのない人物なんだから運転するな」などレース参戦を禁ずるようなアドバイスもあったという。しかし豊田社長は「私はエンジニアではないので、『もっといいクルマづくり』のためには自分がハンドルを握って走るしかないんですと言ったんです」と答え、レース参戦を続けたそう。「こうした活動をやってきたおかげでモータースポーツも盛り上がっている」と内山田会長。
そんなやり取りがありながらも豊田社長を支えた内山田会長の退任にともない、豊田社長は会長就任を決断する。後任に選ばれたのが、レクサス、そしてGRカンパニーのプレジデントとして、豊田社長の思いを引き継いできた佐藤恒治氏だ。なんと社長就任への内示を伝えたのは、豊田社長がドライバー“モリゾウ”として、そしてORC ROOKIE Racingのオーナーとして2022年12月に参戦したタイ25時間レースの現場、チャーン・インターナショナル・サーキットだったという。当然、佐藤新社長もGRカンパニーのプレジデントとして帯同していた。
「『ちょっといい?』と呼ばれ、サーキットの高揚感があるなかで『はいはい』と行ったら、『ちょっとお願い聞いてくれない』と言うんです。『社長やってくれない?』と。どういうリアクションすればいいのか分からないですよね(苦笑)」と佐藤次期社長。
これについて豊田社長は「私なりの内示の仕方があると思いました。社長室で決済をとるなどのシーンよりも、一緒にクルマに乗っていたり、現場のメカやエンジニアと同じ場面が多かったんです。だから改めてどこかに呼んで話をするよりは、その延長線上でお願いした方がいいと思いました」と説明した。
「年をまたいでもいけないので、タイでのあの瞬間を狙いました」とエキゾーストノートがこだまし、人があふれるなかでの、モータースポーツ好きならば理解できるふたりらしい“社長交代内示”だったという。
■佐藤次期社長のミッションは『モビリティ・カンパニー』への変革
今回、豊田社長は佐藤次期社長を選んだ理由について、「まずは若さ。それとクルマが大好き。本人は『マスタードライバーが笑顔になるクルマを作る』のが大事だと。トヨタの『思想』、『技』、『所作』を身につけようと、クルマづくりの現場で必死に努力してきた人だから」と説明。「適任だと思います」という。
「この13年間で、バトンタッチのための土台を作ることができた」という豊田社長は、「この13年間、私が育ててきた人財は彼だけではありません。多様な個性を持った多くの仲間を育ててきたと思っております」と語った。
「佐藤新社長を軸とする新チームのミッションは、トヨタをモビリティ・カンパニーにフルモデルチェンジすることです。佐藤も私と同じ『クルマ屋』だと思います。彼は、私が社長を引き受けたときと同じ年齢になりました。彼には若さがあります。そして、仲間がいます。私にはできないことでも、新チームならできると思います」
そして、佐藤次期社長は就任にあたり「新チームのミッションは『モビリティ・カンパニー』への変革です。その根底にあるのは『すべての人に、移動の自由を』という願いです。これからのクルマは、モビリティとして、インフラをはじめとする社会システムの一部になっていきます」と最後に挨拶した。
「こうした変化の中で『これからもクルマが存在してほしい』。世の中の皆様からそう言っていただけるようクルマを進化させ続けていくこと。それが、私たちの仕事です。『もっといいクルマづくり』、『町いちばんのクルマ屋』。この13年間で浸透したトヨタが大切にすべき価値観があるからこそ、新チームがやるべきは、『実践』の量とスピードを上げていくことです」
「電動化を加速することや、地域のニーズに寄り添って多様な価値観にお応えするクルマづくりなど、具体的な行動で、商品で、示し続けたいと思います。『クルマ屋にしかつくれないモビリティの未来』に一歩でも近づけるよう、ガムシャラに取り組んでまいります」
なお、豊田社長は会長に就任した後の役割について「取締役会の議長と、マスタードライバーなのかな、と思っています。マスタードライバーは商品という結果について、トヨタ/レクサスの“味”になっているかの意見を述べることだと思います」と説明した。
ファンにとって気になるのは、今後もドライバーとしてモータースポーツに取り組みかではあるが、「横に内山田さんがいらっしゃるなかで言うのもなんですが、“モリゾウ”の活動は変わらないのではないのかな、と思っています(笑)」と今後も活動を行っていくことを示唆した。ここ数年、ORC ROOKIE Racing内でも年々増していくモリゾウの速さが話題になっており、今後も楽しみなところだろう。
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みんなのコメント
やめろおおお
エンジンを、エンジンをのこせえええ
今までは出来なかった
グループ会社や提携先
問題点とかの洗い出し
切磋琢磨させて
グループ全体の底上げ
エンジンからモーター
仕事が落ち着く企業へのサポート
白物家電の部品
冷蔵庫やエアコンやエコ9-10
働けない国の2割5部増しや老朽化設備のリセット
光熱費の一部をエコな自然エネルギー
エラー防止にAIとのコラボ
作業効率を向上
情報の共有化