全長10メートル超のモーターホーム
日本では、最大級のキャンピングカーのことを「フルコン(フル・コンバージョンの略)」、または「バスコン」と呼んでいる。これは、フレーム、駆動系、エンジンで構成するベアシャシーをベースにキャンピングカー専用設計のボディを架装したモデルのことを指す。国によってその呼び名が異なり、古くからキャンピングカー大国として知られるアメリカでは、大きい順にAクラス、Bクラス、Cクラスに分類されている。
1700万円オーバーの豪華キャンピングカーが凄い! ホテルのような車内でゴージャス旅はいかが?
中型免許で運転可能
今回紹介する「アレグロ・ブリーズ33BR」は、アメリカのモーターホームビルダー「Tiffin」が製作したAクラスキャンピングカーで、日本の規格ではバスコンと呼ばれるタイプに属する。
販売はキャンピングカービルダーである熊本のWOT’S(ワッツ)が代理店となり日本で登録できるように改良を加えている。
全長10241mm、全幅2490mm、全高3600mmのサイズを持つアレグロ・ブリーズ33BRの見た目は、まるで観光バスのようだ。
しかし、このサイズにもかかわらず、免許は大型ではなく中型免許で運転することが可能だという。ただし、中型免許といっても2007年6月1日以前に取得した普通自動車免許、いわゆる8t限定中型免許(旧普通自動車免許)所有者の場合は、自動車学校で試験や講習を受ける必要がある。この手続きを踏んで8tの限定解除を取得しなければならない。
ベッドはゆとりのクイーンサイズ
室内はとても広く、アメリカンキャンパーの特徴であるスライドアウト機構を3か所も装備している。そのため、すべてを展開した時には、家と同様の広々とした空間の中でくつろぎの生活が送れる。
インテリアは、豪華で凝った造形の家具を配置し、落ち着いた雰囲気を演出するダークブラウンの配色で統一されている。
室内のレイアウトはサイドドアから入った正面が広いリビングスペースで対面式ダイネット、ベッドとして使える高級ソファ、大型テレビ、大容量冷蔵庫、キッチンを配置。
奥の通路上に温水シャワーと洗面台付きのトイレを完備。一番奥はベッドスペースとなっており、ここにはクイーンサイズのベッドが置かれていた。また、豪華な装飾を施した家具はベッドスペースにも設置されていて、完全に独立した寝室として使えるようにテレビも家具の中に収められているという凝りようだ。
冷房はもちろんのこと、暖炉風の暖房器具もゆとりの容量を持つタイプをセット。高出力で静音設計のジェネレーターも装備しているので、駆動音がほとんどなく、とても静かな環境で快適に過ごせる。
* * *
もはや、動くホテルといっても過言ではないアレグロ・ブリーズ33BR。車両価格は、およそ6000万円とのこと。キャンピングカーとしてのスケールの大きさにも驚くが、この価格もスケールが大きい。
WOT’Sのスタッフに話を聞くと、2022年に入ってすでに2台販売しているという。現在の在庫は、展示車両の1台のみということである。
以前熊本のスーパーカーオーナーを取材した際に、アレグロ・ブリーズ33BRと同じサイズのバスコンも見せてもらったのだが、2016年の熊本地震の後に、災害対策も兼ねて購入したとのことであった。今年に入って購入したという2台のオーナーも、やはり災害時のときのことも考慮して購入したのだろうか。
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みんなのコメント
本当にキャンピング“カー”として走っていこうとしてたらかなりのアタオカだとも思うw