2024年11月2日(現地時間)、WEC(世界耐久選手権)第8戦最終戦バーレーン8時間決勝がバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われ、トヨタ8号車が多くの困難に見舞われた波乱のレースを乗り越えて劇的な優勝を飾り、トヨタが6シーズン連続となるWECマニュファクチャラーズチャンピオンを獲得した。ドライバーズチャンピオンには6号車ポルシェのケビン・エストレ/アンドレ・ロッテラー/ローレンス・バンスールが輝いた。
最前列グリッド独占もトラブルで後退、そして終盤の追い上げ
優勝すれば自力でマニュファクチャラーズタイトルを決められるトヨタは、予選で8号車がポールポジションを獲得、7号車も2番手で続いて最前列グリッドを独占。午後2時、砂漠の強い日差しの下、逆転チャンピオンに向けて絶好のポジションからスタートを切った。
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ポールポジションの8号車トヨタはブエミがスタートを担当し、大きな波乱もなく1周目を終えたが、スタートからわずか18分後、LMGT3車両に後方から追突されスピンを喫し、7位へと大きくポジションダウンしてしまう。
一方の7号車トヨタは2番グリッドからレース中盤には首位に浮上。優勝を狙って周回を重ねていたが、燃料ポンプのトラブルに見舞われてスローダウン。修理を終えて問題は解決したかに見えたが再び不調に見舞われ、チームはチャンピオン獲得のために必要な勝利に向け8号車に専念すべく、7号車をリタイアさせる決断をする。
ここから8号車トヨタの快進撃が始まる。残り1時間半ほどでセーフティカーからの再スタートが切られたとき8号車トヨタは10位だったが、ここから次々とライバルを追い抜き、最後のピットストップを終えた時点で2位まで浮上してきた。
盛り上がった2024年シーズン。来シーズンはさらに!?
残り30分、首位を走るのは5号車ポルシェ。勝ったほうがマニュファクチャラーズ獲得という一騎討ちとなった最後のバトルを制したのは8号車トヨタだった。
これにより、トヨタは6シーズン連続となるWECマニュファクチャラーズタイトルを獲得。ドライバーズタイトルは6号車ポルシェに奪われたが、7号車トヨタ(小林可夢偉/デフリース)が3位、8号車トヨタが4位( ブエミ/ハートレー/平川 亮) に健闘した。
世界の名だたる8メイクスのハイパーカーによるハイレベルな戦いは、劇的な結末となった。
2024年WEC世界耐久選手権 第8戦最終戦バーレーン8時間 決勝
1位 8 トヨタGR010ハイブリッド(ブエミ/ハートレー/平川亮)235周
2位 5 ポルシェ 963(キャンベル/クリステンセン/マコヴィッキィ)+29.177s
3位 93 プジョー 9X8(イェンセン/ミュラー/ベルニュ)+36.799s
4位 35 アルピーヌA424(シャタン/ハプスブルク/グーノン) +37.404s
5位 15 BMW M Hybrid V8(バンスール/マルチェッロ/ウィットマン)+47.916s
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10位 6 ポルシェ 963(エストレ/ロッテラー/バンスール)
リタイア 7 トヨタGR010ハイブリッド(デフリース/小林可夢偉/コンウエイ)
2024年WEC世界耐久選手権マニュファクチャラーズランキング(最終結果)
1位 トヨタ 190
2位 ポルシェ 188
3位 フェラーリ 137
4位 アルピーヌ 70
5位 BMW 64
6位 プジョー 57
7位 キャデラック42
8位 ランボルギーニ 11
2024年WEC世界耐久選手権ドライバーズランキング(最終結果)
1位 エストレ/ロッテラー/バンスール(6号車ポルシェ)152
2位 フオコ/モリーナ/ニールセン(50号車フェラーリ)115
3位 小林可夢偉/デフリース(7号車トヨタ)113
4位 ブエミ/ハートレー/平川亮(8号車トヨタ ) 109
5位 マコービック/キャンベル/クリステンセン(5号車ポルシェ)104
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