今は無き5ナンバーセダンのビスタ。21年の生涯であったが、個人的には最終モデルがかなり印象的であった。セダンなのにミニバン風の内装など、かなり攻めていたのだ。よくよく考えれば、こんな思い切ったパッケージングなら今こそ売れるのでは!?!?!?
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部
考え方はもはやルーミー!? 最終ビスタの内装がよすぎるゾ!! 今ならもうちょい売れそうじゃない!?
■お店の名前にもなったのに…21年で幕引きしたビスタ
横から見るとキャビンの高さが目立つデザインであった
皆さんはビスタというセダンを覚えているだろうか? トヨタの5番目の販売チャネルとして、1980年4月に新設された「トヨタビスタ店」の名前にもなった、トヨタ肝いりの1台だ。
ただ、クルマとしてのビスタが登場したのはトヨタビスタ店が立ち上げられた2年後の1982年4月のことで、カムリの兄弟車として生まれたのが初代モデル。そこから5世代にも渡って販売が続けられたのだが、2003年秋に終売となり、トヨタビスタ店もネッツトヨタ店と統合することでその名前を消すこととなってしまった。
そんな悲運のビスタではあるが、最終型の5代目モデルは今見ると意外にも魅力的な1台と言えるのでは? というのが今回のテーマとなる。
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■カムリと兄弟関係解消!! 独自モデルで挑戦も頑張りすぎた!?!?!?
初代からカムリの兄弟車として存在し続けてきたビスタだが、カムリが3ナンバーサイズのカムリグラシアに統合(のちにカムリに改名)した1998年7月に、カムリとの関係を断って独立したモデルとして5代目が登場する。
この5代目ビスタは日本国内専売車として、3ナンバー化をしたカムリとは対照的に5ナンバーサイズを死守。ただ、当時はすでにミニバンが主流となりつつある時代だったこともあり、5ナンバーサイズセダン最大のキャビンを誇っていた。
ではどのようにして最大のキャビンを実現していたかというと、先代よりも95mmも高めた全高で室内空間を稼ぐという、現在のスーパーハイトワゴンの手法をいち早く採り入れたものだったのだ(ただしセダンに)。
またプラットフォームを一新したことで、2700mmのロングホイールベースも実現し、確かに5ナンバーサイズセダンとは思えない余裕の室内空間を実現していた。
さらにシフトをコラムに移して足元空間も拡大し、センターメーターを採用するなど、前年に登場した初代プリウスで採用された意匠も採り入れて先進性をプラスしただけでなく、メーカーオプションのナビ装着車にはフロントアームレスト前方にナビのコントロールスイッチなどを集約するなど、使い勝手にも配慮がなされていた点も注目したい。
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■メインはワゴンのアルデオだった!? こりゃ完全にミニバンじゃない!?!?!
ワゴンのアルデオにはこんなアルテッツァ風味のモデルも。かなりスポーツティーじゃない!?!?!
そして5代目ビスタには、そのアップライトなキャビンを活かしたステーションワゴン版のビスタアルデオもラインナップされており、むしろ当時はこちらのアルデオをメインに販売戦略が立てられていたほど。
確かに背の高いスタイルはステーションワゴンとの親和性も高く、それでいて全高は立体駐車場にも入庫可能な1515mmに抑えられていたのだから、ミニバンに対向するにはアルデオをメインとしたのも納得だ。
当時はアップライトなスタイルが主な購買層である中高年のユーザーになかなか受け入れられず、苦戦が強いられたビスタだが、新しい価値観が定着した現在ならもう少し人気が出るかもしれないが果たして?
【画像ギャラリー】ええ、これ思想はBMWと同じじゃん!? ビスタの衝撃内装がコレだ(5枚)
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みんなのコメント
トヨタ最大の欠陥エンジンです。
高圧燃料ポンプからエンジン内部に燃料漏れしたり、カーボンが大量に発生してエンジン不調やエンストに至るまで新車から数年でした。
現代なら大規模なリコールとなるはずですが、保証延長によるカーボン除去でごまかしていました。
元ビスタ店整備士より