昨年8月に発表されたランクル250。先日、約2ヶ月の発売延期が決まったが、少しずつ全貌が明らかになってきた。エンジンスペックや、ファーストエディションの中身など、新たに判明したランクル250の詳細情報をお伝えしていく。
※当記事の内容は筆者の独自取材によるもので、製品情報を保証するものではありません。
【新型ランクル250独自情報】ファーストエディション限定色アリ!! 傾斜計もあるゾ!! しかもトルク500Nmもあるぜ
文/ジョー城ヶ崎、写真:TOYOTA
■ファーストエディションが魅力的‼でも継続販売モデルの最廉価GXも良さそう
ほぼほぼ300と変わらんなー
まずはグレード設定から見てこう。
当初の予告通り、ランクル250には台数限定販売の特別仕様車『ファーストエディション』が存在する。販売グレードは、ZXとVXの2つだ。
最上位グレードのZXは2.8Lディーゼルターボに8速ATを組み合わせた仕様。もちろん4WDで乗車定員は7名だ。
ひとつ下のVXは、ZXと同じ2.8Lディーゼルターボに加えて、2.7Lガソリンに6速ATを組み合わせたパワートレインも選択できる。4WDで7名乗車という点は、ZXと同様。
継続販売モデルでは、ZX(2.8ディーゼルターボ)とVX(ディーゼルorガソリン)に加えて、最廉価グレードのGXを用意した。
GXのパワートレインは2.8Lディーゼルターボ×8ATの1種のみ。こちらも4WDだが、乗車定員が5名となる点に注目したい。
基本路線は3列シートの7人乗りで、GXだけは2列シートの5人乗り。法人需要に応えるためGXを設定したというが、個人ユースでも5人乗りは需要がありそうだ。
■新開発のトランスミッションとターボチャージャーで走りのイメージを大幅刷新
2.8Lディーゼルは1GD-FTV型となる。ターボチャージャーは新設計のCT10DV型だ。従来型ターボから翼の小型化と高効率を図り、停車時や低車速からの加速レスポンスが向上させた。
こちらに組み合わせられるのが、新開発のTNGA8速ATだ。エンジン特性に合わせて駆動力特性と変速タイミングを最適化。
多板ロックアップクラッチ付トルクコンバータとクロスレシオの8速ギヤトレーンで、低回転の力強いトルクを生かしたスムーズな発進と、高回転のパワーを生かした伸びやかな加速感を創出する。
ディーゼルターボのエンジンスペックは、最高出力150kW(204PS)/3,000~3,400rpm、最大トルク500Nm(51kgfm)/1,600~2,800rpm、WLTCモード燃費は11.6km/Lだ。
一方、2.7Lガソリンエンジンは2TR-FE型。生活実用を担うランクルとして、自然吸気エンジンの軽快な吹け上がりと高いレスポンスを生かしながら、日常でよく使われる発進~低速シーンでのスムーズさと下り坂での車速コントロールを改善した。
これまで鍛え抜かれたハード耐久性を継承しながら、オフロード走行性能の向上を図る。
ガソリンエンジンのスペックは、最高出力120kW(163PS)/5,200rpm、最大トルク246Nm(25.1kgfm)/3,900rpmだ。WLTCモード燃費7.9km/Lとなる。
■好みのヘッドランプデザインで、選択グレードが決まる?
丸目ライトのスタイリッシュさがいいね!
ヘッドライトユニットのバリエーションが豊かなランクル250。
既に公開されているプロトタイプで、イエローのランクル250に搭載された丸型のヘッドライトユニットは、ファーストエディションのZXに特別装備される。
さらにファーストエディションのVXと継続販売モデルのVXには、丸型ヘッドライトスタイルが販売店オプションとして設定予定だ。
プロトタイプのシルバーの250に搭載された、プロジェクター式3眼フルLEDヘッドランプは、継続販売モデルのZXに標準装備される。
ファーストエディションと継続販売モデルのVX、最廉価のGXに標準装備されるのが、リフレクター式3眼フルLED ヘッドランプだ。
どのタイプも、歴代ランクルからの継承点として、悪路走行時の枝などによる破損リスクを考慮し、ランプ位置を高く中央に寄せて配置している。
丸型スタイルは、ファーストエディションZXはもちろん、VXでも選択肢として残るのだが、精悍な印象の角型3眼フルLEDは、継続販売モデルのZXでしか選択できない模様。どのスタイルが好みかで、選択グレードが決まってきそうだ。
■傾斜計付きのディスプレイオーディオがGOOD! TSSも大幅進化
ファーストエディションのディスプレイオーディオは、グレードごとに仕様を固定する。ZXにはディスプレイオーディオPlus+JBLプレミアムサウンドシステム+14スピーカーを標準装備。VXはディスプレイオーディオ+10スピーカーが標準装備となる。
継続販売モデルでも標準装備は変わらないが、ZXの豪華仕様がVXのディーゼルでメーカーオプションされるのが特徴だ。
ZX・VXともにディスプレイオーディオは12.3インチで、低反射ガラスパネル高精細HDディスプレイを採用し、ナビ・オーディオビジュアル・スマホ連携・ETC2.0ユニットを搭載。
T-Connectも利用可能。傾斜計、前輪の舵角、デフロックのON/OFF、走行モードなどを大画面に表示しオフロード走行をサポートする。
最廉価のGXでは8インチのディスプレイオーディオと6スピーカーが標準装備される。
また、トヨタセーフティセンス(TSS)はランクル300と比べて大幅進化した。プリクラッシュセーフティの検知対象に自転車運転者の昼夜検知と自動二輪の昼検知を備え、交差点衝突回避支援に出会い頭のシチュエーションを追加する。
また、アクティブ操舵機能付きの緊急時操舵支援やフロントクロストラフィックアラートを追加するなど、様々な事故形態に対応した、最新のTSSを装備した。
■ボディカラーは全6色だがファーストエディションでは選択色が絞られる
サンド色で砂漠を爆走するのはアツい
ボディカラーの設定はツートーン1色、モノトーン5色だ。新規開発色のサンド(5C8)は、彩度を抑えたサンドベージュにメタリックを加えた色で、塊感や重みのある質感を表現する。プロトタイプでお披露目済みの黄色がサンドである。
ツートーンはサンドとライトグレーを組み合わせる。ルーフのみをライトグレーで塗り分けるツートーン仕様だ。
モノトーンは、サンド、プラチナホワイトパールマイカ(089)、ブラック(202)、アバンギャルドブロンズメタリック(4V8)、スモーキーブルー(8X0)の5色。最廉価GX用の白として、スーパーホワイト(040)も用意された。
気を付けたいのは、選択できるカラーバリエーションが、ファーストエディションと継続販売モデル、さらにはグレードごとに違う点。
まずはZXだが、ファーストエディションではプラチナホワイトパールマイカとサンド×ライトグレーがメーカーオプション設定で、標準色はブラックのみ。
継続販売モデルではメーカーオプションの2色は変わらず、標準設定色にブラックとアバンギャルドブロンズメタリック、スモーキーブルーが加わる。
VXでは、ファーストエディションにサンドのモノトーンが特別設定されるのが特徴。標準色にはブラック、メーカーオプション色としてプラチナホワイトパールマイカが設定される。
継続販売モデルでは、プラチナホワイトパールマイカがオプション設定で、標準色にはブラックとアバンギャルドブロンズメタリック、スモーキーブルーが加わる。
最廉価のGXはスーパーホワイトとブラックの2色展開だ。
サンド×ライトグレーのZXが人気になりそうだが、ファーストエディションのVXだけに設定されるサンドのモノトーンが、最も希少な組み合わせになりそう。
装備やボディカラーがグレードや販売仕様で絞り込まれており、結構複雑である。購入検討しているユーザーは、早めに仕様とグレードにあたりを付けておいた方がいいだろう。
ファーストエディションを狙いに行くか、好みの仕様にできる量販モデルにするか、この設定はランクル250ファンを大いに悩ませそうだ。
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