アンドレア・イアンノーネは昨年限りでスズキを離脱し、アプリリアへ2年契約で移籍。しかしアプリリアはMotoGPへ復帰して以来苦戦が続いており、イアンノーネ自身もチームメイトであるアレイシ・エスパルガロを上回ることができていない。
第11戦オーストリアGPを前に、アプリリアのマシン『RS-GP』のどの側面を改善すべきと考えているのかを問うと、彼は「トラック次第だ」と答えた。
■ 低迷の続くアプリリア、2020年型マシンは“大幅テコ入れ”を予定?
「僕らはかなり浮き沈みが激しい。アッセンではマシンはそう悪くなかった。だから何かを失っているんだ。とにかくブルノは大惨事で、状況を管理するのが本当に難しかった。僕らはブレーキング、コーナースピード、加速、そしてエンジンといったどの部分でも遅れを取っている」
「バンプのない完全にフラットなトラックで、高いグリップがあれば、僕らは10や11番手周辺を争うことができる。時にはそれ以上もね」
「だけど路面のグリップが低くてバンプがあったりすると、かなり苦戦してしまうんだ」
「ともかく、僕は歴史あるアプリリアのことを信じているよ。だけど確かに僕はこれを本当に大きな挑戦だとも考えている。僕の人生の中でも最も大きいモノだよ。そしてこの挑戦においても勝つことを願っている。現時点ではかなり難しいけどね」
イアンノーネはシーズンを通じて改善を示し、エスパルガロへ徐々に接近してきているが、彼曰くクルーチーフを務めるファブリジオ・チェッキーニ、そして残りのメンバーがMotoGPでの経験を積んだことに助けられているという。
また、エスパルガロはイアンノーネよりも体重が数kgは軽いようで、イアンノーネはそこもふたりのギャップに影響を与えていると考えているようだ。
「どのレースでも、僕はアレックスに比べてトップスピードや、加速の点で失っている部分がある。チームメイトと争おうと思った時、かなり苦戦してしまうんだ」とイアンノーネは言う。
「僕ら2台のマシンは完全に同じだけど、データの上では違いがある。なぜかは分からない。こうした状況を僕らは理解しようとしているけど、僕は恐らくエアロダイナミクスの面で多くを失っている。こうした状況はキャリアの中で初めてだ」
「このギャップを埋めようと僕は体重を8kg落としたけど、その差を詰めることができなかった。ともかく、僕がアレックスの前に出るためには、2倍以上のハードワークが要求されるんだ」
9日(金)に30歳を迎えたイアンノーネだが、彼は今もMotoGPのフロントランナーに戻ることを目標に据えている。また、現在の契約中にアプリリアがそのレベルに至れなかった場合、他メーカーへの移籍も選択肢だと認めている。
「ここに留まって、トップに辿り着きたいと思っているし、アプリリアとそうできればと思う。ただ2年か3年後に、アプリリアがそうなっていなくても、僕の目標は常に同じだ」
「僕は今アプリリアに所属していて、このメーカー、そしてみんなの一員になろうとしている。とにかく、もしアプリリアでそれが不可能だった場合、他の道を探すことになるだろう」
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