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シトロエンの真骨頂!燃費23.2km/Lを達成した「C4 HYBRID」は走りもデザインもらしさ全開

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シトロエンの真骨頂!燃費23.2km/Lを達成した「C4 HYBRID」は走りもデザインもらしさ全開

シトロエンのコンパクトカー「C4」は一時期、シリーズを中断していたが、2022年4月に復活した。スタイリングは1970年代の名車「GS」をオマージュした5ドアハッチバックだ。さらに、シトロエンの伝統である独特のサスペンションシステムは、純メカニカルサスでありながら、ダンパーの中に第2のダンパーシリンダーを内蔵した独自の構造を採用。シトロエンらしい快適な乗り心地を実現した。

2022年に登場したNEW「C4」は1.2Lのガソリンターボ、1.5Lのディーゼルターボ、100%電気モーターの3種類のパワーユニットを揃えており、車体の全高が1530mmと、1.5m以下の扱いやすいサイズだったので、日本でも注目された。その後、2023年にフェイスリフトを実施。さらに2025年3月にはシトロエン初のハイブリッドモデルを追加、WLTCモードの燃費で23.2km/Lという輸入車トップの数値を実現している。これまでトップだったルノー「アルカナ エスプリ アルピーヌ」の22.8km/Lを抜いた。

EVモードで100km近く走るメルセデス・ベンツ「E350eスポーツ エディションスター」の高い実用性

WLTCモードで輸入車トップの燃費23.2km/L



パワーユニットは直列4気筒、1.2Lガソリンエンジンで136PS、23.0Nm。モーターは16PS、51Nmをフロントに搭載している。モーター用電池容量は0.876kWhなので容量は多くない。新型になったスタイリングは、ロゴバッジを中心に変わった。フロントマスクは、ヘッドライトが3つのセグメントに分割され、LEDを採用。中央にはシトロエンのマークである山形のダブルシェブロンが独立した枠の中に大きく描かれている。

テールランプのデザインもフロントライトと同じ様に、3つのセグメントに分割され、リアのエムブレムはアルファベットでCITROENと綴られた。この手法は初めての試みだ。室内のデザインも変更された。インパネは5インチから7インチへと大型化、視認性も向上した。



フロントシートに座って、ポジションを調節する。座面の移動は座面下にあるレバーで手動で調節する。背もたれは座面横にあるスイッチでの自動だ。両方とも手動か自動に統一しないところがフランス車。こういう気まぐれなところも、フランス車を好きになれるかの基準のひとつになる。スタート前にまずドライブモードを選択。センターコンソールのスイッチで「スポーツ」「ノーマル」「エコ」から選ぶ。今回は「ノーマル」モードを選択。操舵力は全体に重めだ。直進時にハンドルを切りこむと重く感じられるセッティングになっている。

理屈じゃないフランス車の楽しさ

ハンドリングの印象は、直進性が強めなFF車という印象。街角でハンドルを切っても重めだし、戻しも強くない。ゴツゴツ感や路面からのザラザラした動きを若干だが体感することができたが、上下動は抑えられていた。装着されていたタイヤは、ミシュラン「e-Premacy」、の195/60R18を履いていた。

「スポーツ」モードに切り換えると、アクセルの動きに対して、トルクの盛り上がりが大きくなるのがわかった。さらにアクセルオフでの回生ブレーキの効きが強力になる。完全停止はないが、その寸前まで「C4」は減速する。6速ATは時速100kmの巡航では2200回転、5速2800回転をキープ。トルクは2000回転以上で太くなるので、ATでの高速走行中の中間加速に不満はない。



さらに0→100km/hの加速はDレンジで8秒台後半を記録した。1.2Lのガソリンターボのハイブリッドで、この数値は十分すぎるほどスポーティーだと言える。この時、直4エンジンはレッドゾーン6500回転手前の5800回転までスムーズに上昇し、加速した。スポーツモードのハンドリングは、直進時の安定感は変わらないが、コーナーでの切りこみは、やや軽めになり、戻しも強くなる。クイックさも増し、スポーツ走行らしい緊張感が楽しめる。

「C4」独特のツインチューブ+セカンダリーダンパーシリンダーのショックアブゾーバーは、コーナーではしなやかなロールと共にクリアし、次のコーナーに向かうことができる。その動きは、軽いロールを伴って、コーナリングするシトロエン独特の姿勢だ。この時、ドライバーを助けてくれるのがシート。シトロエンはシート形状の絶妙さも知られているが「C4」も座面内部に15mm厚のフォームパッドを使用し、体をフワッと包んでくれる。見た目よりホールド性の良いシートなのだ。



リアシートだが着座位置は高くないので、ヘッドスペースも十分。足元も狭くない。背もたれは6対4の可倒式で、中央部はアームレストスルーで荷物とつながる。その荷室の奥行きは約800mmほどだが、左右幅は1~1.2mある。床面は2段となっており、下段は高さ70mmほどの空間が設けられている。

「C4」シリーズに新しく加わったハイブリッドモデルは、モーターだけの走行も、時速30kmまでなら数km程度可能なので、街中でのEV走行も可能だ。このおかげで、燃費も20.0km/L以上も達成している。全高も1550mmを切る5ドアハッチバックのコンパクトカーは、日常使いに気軽に乗れるおしゃれな1台。車両本体価格は432万円(消費税込み)~となっている。



■関連情報
https://www.citroen.jp/models/c4.html

文/石川真禧照 撮影/萩原文博

文:@DIME
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