ドイツでの冬タイヤ事情とは?
ドイツ在住の池ノ内みどりさんは、モータースポーツ取材のために自動車で移動しています。日本よりも寒さの厳しいドイツでは、冬タイヤへの交換は必須。そして、2024年からは法改正もあり新しいタイヤへの交換をしなければならない人も多いそう。ドイツの冬タイヤ交換事情を解説します。
知らないと怖い「アウトバーンの正しい走り方」…どこでも速度無制限は過去の話、真ん中の走行車線を走り続けているとプロドライバーでも煽られます【みどり独乙通信】
イースターまでには冬タイヤへ交換する
今年も「Von O bis O(フォン オー ビス オー)」の季節がやって参りました。メディアでもしつこいくらいにタイヤ交換の警告を出しています。「Von O bis O」とは、オクトーバーからオースター(英語のイースター)の時期には冬タイヤに換えましょうという、このシーズンになったら毎日のように聞く決まり文句です。
しかし、この2024年10月1日から冬タイヤの規定が変わり、タイヤにスノーフレークマークが記載されているもの以外は装着できなくなりました。いままでOKだったM+Sのマークだけのものは走行不可能です。はたして私の冬タイヤには記載されているのか、ちょっと不安になってきました。
自宅アパートの地下の物置は物であふれかえっているため、タイヤ4本を入れられるスペースがなく、近所に住む友人のアパートの駐車場に置いてもらっていますので、近々チェックしようと思います。
2023年はモータースポーツシーズンが終わった10月後半から2024年4月初旬のシーズン開幕まで、なんと一度も愛車に乗ることがなかったのでタイヤ交換をしていませんでした。借りている地下ガレージには、バッテリーが上がるのを恐れて何度かエンジンをかけにいっていたので無事でした。
できればこの冬もなるべくタイヤ交換をせずガレージに保管しておきたいのですが、最近はモータースポーツだけではなくサッカー界にも足を踏み入れたこともあり、サーキットのほか地元FCバイエルン ミュンヘンのホームスタジアムであるアリアンツ・アレーナに通う日々。サッカーは冬が本格的なシーズンですから、いろいろと考えているところです。
スノーフレークマークのないタイヤを使用していると……
北国のミュンヘン、さぞかし雪がごっそり積もるのかと思われそうですが、暖冬が続いているせいか、ここ数年は雪が降ることはそんなに多くはありません。クリスマス時期も長年雪を見ていなかったのですが、2023年は12月初旬に一気に積もってびっくりしました。ミュンヘンには長年住んでいるとはいえ、雪道の運転には慣れていないので、周りの方の迷惑をかけないためにも乗らないことを心がけています。
さて、このスノーフレークマークのない冬タイヤを装着し、警察に見つかったらどうなるのでしょうか。みぞれや雪、凍結で危険な状況の日に、冬タイヤもしくはオールシーズンタイヤのスノーフレークマークのないタイヤで走行すると、60ユーロ(約1万円)の罰金プラス1点だそうです。この10月1日からの法改正により、冬タイヤ(もしくはオールシーズンタイヤ)の買い替えをしなければいけないけどどうしようという話題で盛り上がっています。タイヤの買い替え4本となると結構な大出費となりますので、冬場だけカーシェアリングや公共交通機関のお世話になるというのも手かな、と思っています。
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みんなのコメント
夏タイヤはドライ・ウェット双方ともに気温の低下とともに性能が落ちていき、冬用タイヤと性能曲線がクロスするのが7℃。これは自動車メーカーがデータで公表しており、それを基準としている。
7℃まで行かなくても、サマータイヤで気温1桁で雨の夜の走行で、異様に滑りやすくなるのを実感したことは無いだろうか。