今季より本格デリバリーが開始されたラリー2規定の新型車種『トヨタGRヤリス・ラリー2』が、2024年のERCヨーロッパ・ラリー選手権でさらに勢力を拡大することが確定。元ジュニアERCチャンピオンであるフィリップ・マレシュが、地元チェコ共和国の国内選手権と“二足の草鞋(わらじ)”でERC全8戦にもエントリーするとアナウンスした。
引き続きシグマ・モーターからのサポートを受けたACCRトヨタ・ドラク・モータースポーツより、ハンコックを装着するGRヤリス・ラリー2でシリーズを追うマレシュは、ERC通算3度の表彰台を記録し昨季はランキング7位に終わったシーズンを更新するべく、2024年に新たな愛機を投入し「キャリアハイ」を目指している。
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「このプロジェクトをサポートし、僕を信じてくれたすべてのパートナーに感謝したい」と、まずは謝意を述べた32歳のマレシュ。
「僕らはすでに多くの仕事をこなしてきたけど、その先にはさらに多くの作業が待ち構えている。昨秋にはこのGRヤリスでアスファルトテストも経験し、この後はグラベル(未舗装路)での最初の数kmが控えている」と続けた。
「僕もチームも新しい車種にすぐ適応できると信じているし、シーズンの初めから対戦相手との厳しい競争になると思っている。今は最初のテストが楽しみだし、シーズンの始まりが待ち切れないね」
今回ラリーの前線部隊を担うドラク・モータースポーツの参戦は、20年以上の空白を経てこの世界で有名な名前がラリーに復帰することを意味しており、ミラン・ドラクは1997年にトヨタ・セリカGT Fourをドライブしてチェコの国内タイトルを獲得し、母国で複数のビッグタイトルを勝ち獲ってきた。
その息子であるミラン・ドラクJr.が率いる同チームは「新しいトヨタGRヤリス・ラリー2を入手できたことをとてもうれしく思う」と意気込みを述べた。
「これはチェコ共和国で最初の1台であり、ヨーロッパでも早期に入手したチームのひとつでもあるため、それはなおさらだね。そして我々も協力という点でフィリップ(・マレシュ)との共通点をすぐに見つけることができたよ」
そのマレシュとドラク・モータースポーツは、チェコの国内インポーターであるトヨタ輸入販売業者のサポートを受けることになり、同国のトヨタとレクサスブランドの代表者を務めるマルティン・ペレシュカも次のように期待を寄せる。
「WRC世界ラリー選手権のチャンピオンシップでは、最高峰クラスでGRヤリス・ラリー1が最高ポイントを獲得しており、同じくWEC世界耐久選手権ではトヨタGR010ハイブリッドが、そしてFIA/FIMのW2RC世界ラリーレイド選手権ではスペシャルモデルのGRダカールハイラックス・エボT1Uが代表を務めている。それらの最後を飾るのが、このGRヤリス・ラリー2なんだ」とペレシュカ。
「今年からFIAによって公認されており、最初のマシンの1台がチェコ人クルーのフィリップ・マレシュとラドバン・ブシャによって使用されることに興奮している。我々は乗組員のためにいつだって幸運を祈っているし、彼らはつねに私たちの大きな賞賛とサポートを受け戦うことになるはずさ」
今季よりオールグラベルへと一新されたERC開幕戦『ラリー・ハンガリー』は4月12~14日にシーズン幕開けのときを迎える。
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全日本ラリーでも走れるようになって、いずれはこの車1色になっちゃいそう。