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スポーツカー・ワールドカップ 準決勝 日本からはロードスターが参加

掲載 更新
スポーツカー・ワールドカップ 準決勝 日本からはロードスターが参加

第3ラウンド 準決勝

第1試合:ドイツ vs アメリカ

スポーツカー・ワールドカップ 準々決勝 8カ国一本勝負

BMW M2 vs フォード・マスタング


ドイツの数あるハイパフォーマンスカーの中でも、最も親しみやすい部類に入るBMW M2が迎え撃つのは、ブルーカラーのヒーローともいうべきフォードの象徴的モデル、マスタングだ。

われわれとしては、どちらもかなりのお気に入りなのだが、それは自分の中に眠るドライビングの神髄を呼び覚ましてくれるだけでなく、いつでもどこでも望み通りに乗っていける気楽さにも理由がある。

M2とマスタングV8には共通点が多い。FRのレイアウトやMT車であること、そしてその挙動もだ。

逆に、2台の違いを生んでいるのは、それぞれが何を重視しているかという点である。

フォードは毎度ながら、期待通りの直線番長で、強力な5.0ℓV8をシンプルながらゴージャスなスタイリングで包んでいる。

対するBMWの3.0ℓ直6は素晴らしく、ターボであることを巧みに隠している。

どっちが心をゆさぶる?BMWの3.0ℓ直6はフォードV8ほど琴線に触れるものではなく、ルックスにもまた同様のことがいえる。

ところが、この2台で長距離を飛ばせば、優劣は逆転する。Mが長年蓄積したノウハウを注ぎ込んだシャシーは、運転しやすい上に操縦し甲斐があり、フォードよりもわかりやすいドライバーズカーだと納得できるはずだ。

マスタングはアメリカを代表するモデルで、われわれの大好きなクルマでもある。しかし、この対決で勝利を収めることはできなかった。

判定勝敗の差は紙一重ながら、冴えが荒々しさを降した。

第2試合:イングランド vs 日本

アストン マーティンV12ヴァンテージS vs マツダ・ロードスター


これが普通ならありえない対決だということは認めよう。しかしどちらも、素晴らしいスポーツカーを産む国の、最も魅力的なスポーツカーに数えられるモデルだ。さらに現行ロードスターには、さらに付け加えたいことがある。

代を追うごとにサイズや重量、豪華さを増してきたが、この4代目は初代のピュアさと明快さへと回帰を図った。

その達成したものは、28年前に初代が成し遂げたものと変わらず素晴らしい。資金や技術が豊かでなくても純粋な喜びを享受できる。

ドライバーに求められるのは、実用的でクルマを求めつつ、打てば響くようなドライビングマシンとはどのようなものかを知っているエンスージァストであることだけだ。

はたしてこの日本の傑作スポーツカーは、ブリッピング機能付きの7段MTが追加設定されたV12ヴァンテージSに勝てるだろうか。

通常の比較であれば、日本車が勝つこともあり得るだろう。客観的な評価をすれば、クルマのデキはロードスターの方が上だ。

しかし、今回はまた違う評価基準が存在する。V12ヴァンテージSは世界的なスポーツカーメーカーであるアストン マーティンがこれまでに造り得た、最高基準の量産ドライビング・マシンだ。

ロードスターはとびきりのクルマだが、ヴァンテージはその上を行く。これはスペシャルなクルマが多い中でも、そのほとんどが成し得ないようなスタイルのスペシャルなクルマだ。

それが、この熾烈な戦いに決着をつける一打となる。

判定「すごいクルマ」が「いいクルマ」を破った。決勝に進出するのはイングランドだ。

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