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Aクラスからアルファードまで OTOTENデモカー ダイヤトーン/アルパイン/ケンウッド/JBL

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Aクラスからアルファードまで OTOTENデモカー ダイヤトーン/アルパイン/ケンウッド/JBL

もくじ

ー 最新カーオーディオ 視聴レポート
ー ダイヤトーン NR-MZ300PREMIで構成
ー アルパイン リフトアップツィーター/ビッグX 11
ー ケンウッド 9インチ彩速ナビ+リアモニター
ー JBL スタジアムGTOシリーズ

『OTOTENデモカー ダイヤトーン/アルパイン/ケンウッド/JBL』すべての画像をみる

最新カーオーディオ 視聴レポート

オーディオファンのための恒例イベント「OTOTEN AUDIO・VISUAL FESTIVAL 2019」(主催:一般社団法人日本オーディオ協会)が、6月29日と30日の2日間、東京・有楽町にある東京国際フォーラムで開催された。

会場はガラス棟の地下1階の展示スペースと、各社がフロアを跨いで準備した試聴コーナーが設けられ、国内ではじっくりと試聴できる数少ないイベントとして知られる。それだけに、梅雨空の下にも関わらず大勢のファンが会場に詰めかけた。ここではその中でカーオーディオ関連についてレポートする。

カーオーディオの試聴コーナーはその地下1階フロアの展示スペースに準備されていた。今年出展したのは4社5台。アルパイン、JBL、ケンウッドが1台ずつ出展し、「ダイヤトーン」の三菱電機が2台を出展した。ただ、昨年まで出展していたパイオニアが今年は不参加となってしまったのは寂しい限りではある。

まずは、カーオーディオでも人気が高い「ダイヤトーン」を展開する三菱電機ブースを訪問した。

ここで出展していた2台は、同社のハイエンドシステムを搭載したメルセデス・ベンツ「A180スポーツ」と、純正スピーカーを活かしたエントリー向けシステムとしたトヨタ「プリウス」。

ダイヤトーン NR-MZ300PREMIで構成

メルセデス・ベンツA180スポーツに搭載したシステムは、システムの中核として最新のAVナビ「NR-MZ300PREMI」を搭載。このユニットは、CD、DVDの他、USBやSDメモリーに記録したファイルデータ再生が可能。USBメモリーとSDカードではハイレゾファイルの再生にも対応し、Bluetooth経由でのワイヤレス再生も可能としている。

フロントドアには2ウェイスピーカー「DS-SA1000」と、カーゴルームにはサブウーファー「SW-G50」を1本。さらにこのスピーカーを駆動するパワーアンプとしてブラックス(ドイツ)製「Matrix MX4」を2台。システム価格は税込で180万円に迫り、取り付け費含めれば200万円は超える。まさに考え得る最高峰のカーサウンドが楽しめるシステムなのだ。

ソースは24bit96kHzのハイレゾ音源をダウンサンプリングしたもの。高S/Nの中に透明感あふれるピアノのタッチでスタートし、張りのあるボーカルへと続く。ドアのウーファーから再生される中低音は自然な質感を感じさせると共に引き締まった低域も生み出している。低音の量感も適度で、その安定したサウンドバランスは見事としか言いようがない。

プリウス 純正スピーカーでシステム構築

もう1台のプリウスもヘッドユニットには「NR-MZ300PREMI」を組み込むが、見逃せないのがスピーカーは純正のをそのまま使っていること。これで大丈夫か? と多くの人が思うだろうが、音を聴いてみればそんな不安は一気に吹き飛ぶ。中高域の伸びも発揮しながら自然で聴きやすい音を聴かせてくれたからだ。

プリウスの純正スピーカーは前後左右のドアスピーカーにダッシュボードのツィーターを加えた6スピーカーである。これをNR-MZ300PREMIのパッシブクロスオーバーで帯域分割することでマルチタイムアライメントを動作させ、これがタイムアライメント調整を実現した。

特に素晴らしかったのが疑似5.1chサラウンドを聴いた時。センタースピーカーもないのに驚くようなリアルさで臨場感たっぷりに聴かせてくれたのだ。

次に聴いたのはアルパインだ。

アルパイン リフトアップツィーター/ビッグX 11

アルパインのデモカーにはアルファード専用の11型カーナビ「ビッグX 11」を搭載し、これに話題のリフトアップツィーターと、アルファード/ヴェルファイア専用の7×10インチ・ウーファーをドアにインストールした。パワーアンプはビッグX 11に内蔵のものを使用し、ウーファーは取り付けるために必要となる専用バッフルボードを使った程度で、デッドニングも行っていないという。

試聴すると驚いた。量感たっぷりの低音と共に質の高いサウンドを聴くことができたのだ。ツィーターはエンジンONと同時にディフューザーが “リフトアップ”(この日はデモ用のスイッチでON/OFF)。このギミックな動きが人気を呼んでいるわけだが、実は高音を安定して拡散させる効果も生み出している。つまり、このツイーターは見た目も音も抜群の存在感を発揮しているというわけだ。

特に感心したのがその音場だ。ミニバンという大柄のボディということもあり、ツィーターの位置も適度な距離を保つことができる。そのため、前方奥に自然な定位感を作り出せているのだ。

低域の量感は口径が大きめのウーファーを組み合わせたが、聴いた当初はサブウーファーを組み合わせているんじゃないかと思ったほど。それが担当者曰く、サブウーファーからの音は出していないという。音源はストリーミング再生で、それほどビットレートも高くないとのことだが、それを感じさせない気持ちの良さだった。

ケンウッド 9インチ彩速ナビ+リアモニター

ケンウッドはカーオーディオのデモカー以外にウェアラブルワイヤレススピーカー「NAGARAKU」も出展し、唯一コンパニオンも会場に常駐させるなど華やいだ雰囲気。正面の「KENWOOD」のロゴマークを切り抜いたオブジェも会場内で特に目立っていた。

そんな中で試聴できたデモカーはトヨタ「ノア」。システムの中核には9インチ大画面の “彩速ナビ”「MDV-M906HDL」を搭載し、これと連動するフルHD対応のドライブレコーダー「DRV-MN940」も装備。捉えた映像を彩速ナビでHDレベルの高解像度で楽しめるものとした。

一方、彩速ナビのAVスペックにも注目だ。FLACやDSDなど様々なファイル再生に対応したハイレゾ再生機能を備え、2019年モデルではMQAファイルの再生も可能とした。その対応力はライバルメーカーを凌ぐものだ。

これと組み合わせるシステムはフロントスピーカーに「KFC-XS1703」、パワーアンプが「XH401-4」、サブウーファー「KSC-SW30」の組み合わせ。AV的にはリア用モニターとしてHD対応の10.1型モニター「LZ-1000HD」がセットされていた。

試聴してまず気に入ったのが、しっかりとした定位感だ。乗員に向けられたKFC-XS1703のツイーターが音像を前方に定位させているようで、中低域のつながりも上々だ。特に素晴らしいと思ったのが臨場感たっぷりのホール感だ。4K/ハイレゾ収録したソースで試聴したが、ミニバンならではの空間の広さを活かし、音が車内に広がっていくのがわかる。ただ、調整不足に原因があるのか、ハイレゾ音源を再生していながら帯域の広さがあまり感じられなかった。パワーアンプを追加したことによるダイナミックさにも欠ける。

このシステムではむしろ映像面でHDらしい高解像度映像が車内で楽しめることを特筆すべきだろう。9型という大画面であることもあり、豊富な情報量が見る側に臨場感を与えるに十分。ホール感を感じさせるゆったりとした音場がその雰囲気をさらに盛り立てる。試聴したソースで川井郁子さんのヴァイオリンが再生されると、思わず鳥肌が立ちそうになったほど。リアなら10.1型のもう少し大きい映像で見られるわけで、車内でこれだけの映像が楽しめるとなればそれだけでHD化のメリットは実感できるはずだ。

JBL スタジアムGTOシリーズ

最後に聴いたのはJBL。デモカーはトヨタ「C-HR」だ。

ヘッドユニットにはエントリー向けの三菱製「NR-MZ200」を備え、これにフロント用として16cmセパレート2ウェイの「STUDIUM GTO600C」とミドレンジの「同GTO20M」を組み合わせた3ウェイで構成。さらにリアドアには「同GTO620」をインストールし、これらを最大出力1000Wの超ビッグなパワーを発揮するパワーアンプ「CLUB704」で駆動する。また、カーゴルームにはパワードサブウーファーの「BassPro Micro」が追加されるというお金のかかったシステムとなっていた。

ミドレンジを追加した3ウェイということで、再生時のつながり具合に関心があったが、これがとても良かった。ボーカルとバックの演奏がバランス良く一体感がある。定位感も良好だ。ツイーターまでの距離はそれほど遠くはないにもかかわらず、耳障りな感じもない。

ミドレンジを追加したメリットは明らかに感じられた。これで低域がもう少しスカッと抜ければ気持ちよいサウンドになったのではないだろうか。

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