MotoGPの2024年王者争いが佳境に入っているが、ドゥカティのチームマネージャーは、エネア・バスティアニーニにチームメイトのフランチェスコ・バニャイヤを支援させるつもりは今のところないようだ。
バニャイヤは今シーズンもホルヘ・マルティン(プラマック)との激しいタイトル争いを演じており、残り2戦の現段階でマルティンが17ポイントリードする状況となっている。
■18戦9勝のバニャイヤがランキング2番手なのは「少し気になる」とドゥカティ幹部。一方で成熟マルティンには賞賛
ドゥカティがファクトリーチームのタイトル獲得を確実にすることを考えるなら、チームメイトのサポートも欲しい状況だろう。しかしバスティアニーニ自身はマルク・マルケス(グレシーニ)とランキング3位を争っていて、現在11ポイント差のランキング4番手と余裕のない位置にいる。
そしてこうした現状の中、ドゥカティはバニャイヤの支援についてバスティアニーニと話していないようだ。マネージャーのダビデ・タルドッツィが語った。
「我々はエネアと(チームオーダーについて)話してきていない」とタルドッツィは言う。
「彼はマルクとランキング3位を争っているんだ。そこにチームオーダーはないし、この件については何も話し合っていない」
「これまで、彼らはチャンピオンシップにおけるそれぞれのポジションを争ってきた。3位が4位よりも遥かに良いことは言うまでもないだろう」
そしてバスティアニーニ本人も、残り2戦を自分のために走ると明確にしている。
「僕は自由に戦っている」とバスティアニーニは語る。
「僕はシーズン終盤に向けて、持ち帰れるモノがあるんだ。ランキング3位となれる可能性があるし、それにはかなり接近している」
「マルクと僕はどちらも終盤戦でいくつかミスを犯してしまって、タイムもポイントもロスしてしまった。僕はこの小さなギャップを埋めようとして、(最終戦の)バレンシアで戦えるようにしていく必要がある」
なおプラマックのチームマネージャーであるジーノ・ボルゾイは、マルティンとバニャイヤのタイトル争いにおいて、マルティンが来季アプリリアへ移籍するとしても、ドゥカティのえこ贔屓があるとは思っていないと語る。
「来年は来年で別の話しだ」
ボルゾイはそう語る。
「来年は来年だ。何度か言ってきたと思うが、ドゥカティは我々にツールやサポートを提供するという点で、我々と争ったことは一度たりともない」
「彼らはこのパドックで我々にチャンピオンシップを争うためのチャンスと道具を与えてくれる唯一のチームだ。今のところ、ファクトリーチームでドゥカティと同じようにサポートしてくれるところはない」
「これ以上は話したくないね。彼らが我々と共にあり、我々のことを助けてくれているのは明らかなことだ」
なおボルゾイはこうしたコメントの後、ドゥカティのゼネラルマネージャーであるジジ・ダッリーニャと温かい抱擁を交わしていた。
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