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フォルクスワーゲン、モータースポーツの電動化加速。エンジン車でのワークス活動終了

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フォルクスワーゲン、モータースポーツの電動化加速。エンジン車でのワークス活動終了

 フォルクスワーゲン・モータースポーツが2020年以降のモータースポーツ活動に関する方針を発表し、モータースポーツ分野でも電動化に注力するとして、今後は内燃機関搭載のレーシングカーによるワークス活動は行わないとアナウンスした。これにあわせ、展開中のTCRマシンも2019年内で生産を終了する。

 フォルクスワーゲン・モータースポーツは、ワークスチームとして参戦したWRC世界ラリー選手権で2013~16年の4年間に渡り、ドライバー/コドライバー/マニュファクチャラーの三冠連覇を達成するなど圧倒的なパフォーマンスを発揮してきた。

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 WRCでのワークス活動終了後は、ゴルフGTI TCRやポロGTI R5などによるカスタマーレーシング活動に軸足を移して、世界中のTCRカテゴリー、ラリー競技を戦っている。

 またチームとしては同社の市販電気自動車にも使われる電動モジュール『MEB(モジュラー・エレクトリックドライブ・ツールキット)』を使用した完全電動マシン『フォルクスワーゲンID.R』を製作し、ニュルブルクリンクやパイクスピークなどでレコードタイムを塗り替えるといったチャレンジも行っている。

 そんなフォルクスワーゲンは11月22日にリリースを発表。「フォルクスワーゲンはモータースポーツ分野でもe-モビリティに注力する」として、既存の内燃機関搭載車でワークス活動を行わない方針を明らかにした。

 フォルクスワーゲン取締役で技術部門を取り仕切るフランク・ウェルシュ氏は「フォルクスワーゲン・モータースポーツはID.Rで数々の記録を打ち立て、電気自動車のポテンシャルを証明してきた。今こそ未来に向けた一歩を踏み出すときだ」と述べている。

「モータースポーツ分野についてもe-モビリティへのコミットメントを強化し、既存の内燃機関エンジンを搭載したマシンによるワークス活動には別れを告げる」

 フォルクスワーゲン・モータースポーツでディレクターを務めるスヴェン・スミーツも「電気自動車の分野にはまだまだ開発の余地が残されており、モータースポーツは開発活動の最前線を走ることになる」と電動分野への注力を説明している。

「モータースポーツは、将来市販車に転用できる技術を開発する巨大な研究所であると同時に、多くの人々へ電気自動車の可能性を示すマーケティングツールでもある」

「だからこそ、我々は電動マシンで行われるモータースポーツにのみワークス参戦し、MEBの開発を強化する。自動車の未来につながる先進テクノロジーこそ、我々が力を注ぐべきものだからだ」

 この決定にあわせ、同社が展開しているカスタマーレーシングプログラムについても電動化を図ると発表され、今後どのプラットフォームや車両タイプをもとに活動を行うか精査していくとされた。

 また、現在販売中のゴルフGTI TCRについては2019年内で生産を終了し、後継モデルの開発も行わない。既存ユーザーへのサポートやパーツ供給は長期間継続する方針という。

 同じくカスタマー向け車両であるポロGTI R5については「フォルクスワーゲン・モータースポーツのカスタマー活動における中心的存在」であるとして、生産を継続。マシンの競争力を維持するべくスペアパーツの供給などのカスタマーサポートも引き続き行っていくという。

 ただし、上述の電動化方針に従い、ポロGTI R5を使ったワークス活動については行わないとのこと。

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