東京パラリンピック閉会式を迎える2021年9月5日。早朝より雨の降りしきる都内で、皇居や東京ドーム、浅草寺など主要な名所を巡るコースを車いすマラソン(男女)のほか、視覚障がい(男女)、上肢障がい(男子)マラソンが午前6時30分よりそれぞれスタートした。
当日は、パラリンピックマラソンの開催にともない早朝4時30分より23区内の各地で交通規制が開始。各コースも6時には(自動車だけでなく)歩行者や自転車もコース上の横断を禁止され、事情を知らないドライバーが戸惑う場面もあった。
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新型コロナウィルスの感染防止対策として観戦自粛が呼びかけられていたが、自宅の目の前がコースになるということや、通勤通学途中の歩行者が熱心に観戦する様子があちこちで見られた。
車いす選手らが颯爽と雨にぬれた路面をもろともせず、しっかりとした腕さばきでコースを進んでいく。コーナーもハンドルリム(後述)とフロントブレーキを巧みに操作し減速していく光景が印象的だ。
文・写真/有村拓真
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■オリンピックマラソンとは異なる珍しい先導車たち
活躍する選手らの映像を撮影するのはフォルクスワーゲントゥアレグのテレビカーだ。ナンバープレートを確認すると、スペインから東京大会のために持ち込んでおり、3台が確認された。屋根にはヘリのテレビカメラと同様の高性能カメラを装着し、撮影を行っていた。
フォルクスワーゲントゥアレグのテレビカー。屋根には高性能カメラを装着。ハイマウントランプやリアナンバープレートなども特徴的。
リア部分も各種装備を積載可能とするため、ハイマウントランプが特設の台に設置されており、リアのナンバープレートも特徴的な部分に配置されていた。
また、機動性を重視したバイクからの映像撮影として、フランスよりBMWのR1250GSというバイクが複数台確認された。いずれの車両らも大会スポンサーであるトヨタへの配慮(指示?)があったのか、エンブレムをテープで完全に覆う措置が取られていた。
また、これらの車両は日本のナンバーを一切取得していないため、パラリンピックマラソン以前の各会場でも回送であっても自走はせず、トランポに積載し会場を出入りしており、公道を走行できるのは競技開催中のコースのみに限られていた。
日本のナンバーを取得しておらす、自走はしない。公道を走行できるのは競技開催中のコースのみ
車いすマラソンの男女選手団が走り終えると、梯団の最後尾にはハイエースウェルキャブ(車いすが乗降可能なリフト仕様車)が2台編成されていた。緊急時に選手ごと乗車させて対応を行うものと思われる。この後に通過したマラソンでも、最後尾には救急車が配置されるなど、オリンピックマラソンとは異なる車両の数々に目が留まった。
すべてのマラソン参加者が走り去ると、梯団の最後には散水車やごみ収集車、道路工事で使用するトラックやロードスイーパーを積載したトラックなどが続々と走ってくる。なぜこんなメンツがと思ったが、公道を使用する競技はこれが最後ということで、路面に記したマークを削る簡易的な作業をスタート地点からゴール地点まで行っていたようだ。
小型のロードスイーパーもナンバープレートの交付を受けていなかった関係なのか、作業を行っては積車に載せ、作業部分に差し掛かると再び降ろして作業をするといったことを繰り替えしていた。ごみ収集車は各所に設けられた給水ポイントなどで発生したゴミの片づけを迅速に行うために編成されていた。
■競技用車いす=3輪ロードバイク
さて、このマラソンで使用される競技用車いすだが通常の四輪とは異なり、3輪でスピードを出すことに特化した造りとなっており、「レーサー」という名称で呼ばれている。
車いすマラソン自体の走行距離は通常のフルマラソンと同様の距離である、42.195kmを腕の力だけで走行する過酷なものだ。
今回の東京オリンピックの男子マラソンの優勝タイムが2時間8分38秒だったのに対し、車いすマラソンの優勝タイムは1時間38分11秒とまったく異なるものとなっている。
レーサーに乗る際は、正座かしゃがみこむ体勢を取る。ボディの特徴としては、タイヤは3輪で構成されており、後輪の2輪のタイヤサイズは26~27インチ、前輪は基本的に20インチとなっている。
3輪のタイヤで構成。後輪のタイヤサイズは26~27インチ、前輪は基本20インチとなっている
後輪にハンドリムという車輪の外側に取り付けられたリングを両手で回転させて速度調整を行う。炭素繊維やカーボン製のディスクホイールが使用されており、その装備などから3輪のロードバイクとも言われている。
車重は平均的に8~9kg程度で、全長は約1700mm~1850mm、ホイールベースは約1200mmとなっており、ホイールベースが長いほど直進安定性能は高く、スピードを出しやすくなるが、小石など路面に少しでも障害物があって踏んでしまうと転倒のリスクが高まるそうだ。
また、コーナーリング性能が低下するというデメリットもあり、ギリギリの寸法を各チームが研究しているとのことだ。
レーサーは選手の体格に合わせて造られるため、同じものは一つとして存在しない特別なものである。
選手の体格に合わせて造られており、同じものは一つとして存在しない
レーサーは外国メーカー製のほか、国内メーカーも多く手掛けているが、中でもホンダ・ホンダ太陽・八千代工業という統括・販売・製造をそれぞれ特化した三社が共同でレーサーを手掛けており、今後の車いすマラソンの展開に目が離せない。
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