iXから、BMWの新たな電動車戦略がスタート
BMWがi8とi3を送り出してわれわれを驚かせてから、早8年。ひさびさにiシリーズのニューモデル、iXが登場した。車名に数字がつかないのは、現時点における「iシリーズの象徴として、頂点に位置づけられる」からだという。
BMWが変幻自在の新ボディカラー技術をiXのコンセプトカーで披露
ボディサイズは全長×全幅×全高4955×1965×1695mm。X5並みに大柄で、斜め後方から眺めるとXモデルとの共通性を感じる。凹凸のない特徴的なデザインのフロントは、ひとたび目にすると脳裏から離れないほど個性的だ。
iシリーズといえばカーボンモノコック構造だが、iXもすべてではないがボディにカーボンを多用している。ちなみにサッシュレスウィンドウはXモデルとしては初採用となる。
インテリアも従来のBMW車とは一線を画している。インフォテインメント系は全面的に刷新されて、未来感のあるものとなった。機能としては次世代型iDriveに注目だ。もはやダイヤルやスイッチが不必要なほど音声対話機能が進み、階層などのロジックも洗練されている。寒い時期でも温風をできるだけ使わずに済むよう、シートヒーターやステアリングヒーターだけでなく、アームレストやひざの周辺など寒さを感じやすい部分を温めて電気の消費を抑えるという新しいアイデアも見られる。
先進と伝統を併せ持った走り。駆け抜ける歓びの新解釈
走りは絶妙な仕上がりだった。高性能モデルの「50」には111.5kWhのバッテリーが搭載され、システム最高出力は385kWを発揮。1充電走行距離は実に650kmに達する。加速フィールは、力強く伸びやか。発進時の立ち上がりがいいだけでなく、アクセルを踏み込むほどにリニアにスピードを高める。あたかもエンジンの吹き上がりに似た感覚を与えたのがBMWらしい。スポーツモードを選択すると、レスポンスがいっそう素早くなり、ブーストされるかのような盛り上がりを味わうことができる。
音による演出も面白い。システム起動音や、アイコニックサウンド機能をオンにしたときには、まるで未来の乗り物のようなサウンドが楽しめた。
乗り心地は快適。カーボンならではの減衰感があり、路面に対する感度がいい意味で鈍い。「50」に標準装備されるエアサスの効果もあって、フラットな走りを実現している。
ハンドリングは軽やかだった。車重が2.5tもあるとは思えない。近年BMWが力を注いでいる前後輪統合制御の巧みな4輪操舵が、軽快な操縦性に効いているに違いない。
iXは、BEVというだけでなく、「これからのBMW」を体現したすべてが新しい意欲作だった。「駆けぬける歓び」を掲げるBMWは、電動化の時代も独自の個性を放つ存在であり続けている。
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
みんなのコメント
それを、こと欧州車・輸入車であれば全く無批判に称賛モードで論評・賞賛すんのは、いい加減にしてほしい。