■真円じゃない! 「斬新ステアリング」の使い心地は?
スバルは2023年10月25日に、SUVタイプのEV「ソルテラ」の改良モデルを発表しました。
改良のひとつとして、ステアリングの形状がこれまでなかった新形状へと変更されている点が特徴です。早速ロングドライブで試してみました。
【画像】「えっ…!」 これが「斬新ハンドル」です! 画像で見る(36枚)
ソルテラは、スバルとトヨタが共同開発したSUVタイプの電気自動車で、2021年11月に発表され、2022年5月に発売されています。トヨタでは「bZ4X」が兄弟モデルとしてラインナップされています。
プラットフォームには、両社で共同開発したEV専用プラットフォーム「e-SUBARU GLOBAL PLATFORM」を初採用したほか、先進運転支援システム「スバル セーフティ センス」、四輪制御「X-MODE」を搭載し、走行性能と安全性を高めています。
今回の改良では、渋滞時のアシスト機能「アドバンストドライブ」やレーンチェンジアシスト、後方車両接近警報などが追加されたほか、回生ブレーキの効きをステアリングのパドルで選択できる機能やパワーシートのリクライニング角度変更などが実施されました。
さらに、「オーバルステアリング」が採用されたことも大きな変更点です。従来は通常の丸型ステアリングでしたが、オーバルステアリングは楕円形状となっており、上下が圧縮され、直線的なデザインとなりました。
真円よりも「操縦桿」のような見た目をしていることで、スポーティな印象を受けるとともに、実際に座ってみるとメーターの視認性も上がっていることが実感できます。
ソルテラのメーターは、「トップマウントメーター」を採用しています。通常のメーターはステアリングのスポークの間にある開口部を通して表示を確認しますが、さらにその上に配置されていることで、視認性は良好でした。
しかし、インパネの上部に配したことによって、これまではステアリングの上部とメーターの下部表示の一部が重なってしまい、運転姿勢によっては見づらいと感じることもあります。
上下方向が直線に近く高さが抑えられたオーバルステアリングでは、この見づらさがなくなったことですべての情報を把握することができ、一段と安全運転につながると感じます。
また、乗り降りの際にはひざがステアリングと接触することも抑えられている印象で、長身の人であれば、都度ステアリングを高い位置に戻して降りるという動作もなくなるかもしれません。
一方で、真円ではなくなったことによって、操舵性の変化も感じられました。
ステアリングの握り方は人によって異なる部分であるもの、1回転以上回す際に腕を交差させず、上下に押したり引いたりして操作する「送りハンドル」が習慣の人にとっては、真円のほうがより操作しやすい可能性があります。
特に、駐車時などではステアリングを切り返すシーンなどでは違和感を覚えることもありました。
一方、右手と左手を持ち替えていく「クロスハンドル」を実践している人であれば、この違和感はなく、操作しやすいと感じることでしょう。
また、いわゆる12時の位置でステアリングを持つ人の場合は、上部が平坦であることでむしろ持ちやすくなりそうです。
こうした操舵性の変化はあるものの、高速道路などで長距離を走る場合はまた違った印象であることがわかりました。
高速道路では急カーブが少なく、ステアリングを大きく切るシーンは少ないうえに、長い勾配などでメーターをチェックし、スピードなどの情報を確認することが増えてきます。
さらに、EVのソルテラでは、航続可能距離やバッテリー残量を気にかけながら運転する必要があるため、通常のエンジン車よりもメーターを頻回にチェックします。
そうした場合、メーターの見づらさが大きなストレスになり、結果として疲れにつながってくることもあるため、ロングドライブではオーバルステアリング形状のメリットが大きいと感じられました。
※ ※ ※
ソルテラ改良モデルの価格(消費税込)は627万円から715万円です。
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みんなのコメント
でよ、真円でないステアリングなんてもう珍しくないぞ。何が「斬新」だ。馬鹿の一つ覚えはこれだから。