■中国向けの新型「インテグラ」、新型「シビック」の姉妹車として登場へ
ホンダが中国向けに新型「インテグラ」を投入することがわかりました。
新型インテグラは先日、ホンダが北米などで展開するアキュラブランドからも登場が告知されましたが、そのアキュラ インテグラとはまったくの別物となります。
では、中国版の新型インテグラは一体どのようなクルマになるのでしょうか。
この情報が判明したのは中華人民共和国工業情報化部(通称:工信部)のサイトからです。
工信部は日本でいうところの経済産業省や総務省の業務を扱う機関となり、中国では自動車メーカーが新型車を正式発表する前に、その情報を工信部に届け出る必要があります。
そのため、工信部が掲載する情報を元に、これからどのようなクルマが発表されるのかが事前にわかるシステムとなっています。
今回判明したのは、ホンダと広州汽車の合弁会社「広汽ホンダ」が製造・販売を予定しているモデルです。
見た目は、11代目となる新型「シビック」と似ていますが、それもそのはず、今回の中国向け新型インテグラは、中国市場でシビックの姉妹車として登場します。
トヨタやホンダなど中国に複数の合弁会社を持っている自動車メーカーは、それぞれの会社で別のデザインと車名を与え、同じ車を姉妹車の関係でリリースすることが一般的です。
判明した新型インテグラは、ホンダと東風汽車の合弁会社「東風ホンダ」が製造・販売をおこなうシビックに対する「広汽ホンダ」での姉妹車になるわけです。
今回のシビックとインテグラ以外にも、ホンダでは東風ホンダと広汽ホンダの順で「エンヴィクス/クライダー」、「CR-V/ブリーズ」、「XR-V/ヴェゼル」、「UR-V/アヴァンシア」、「ライフ/フィット」、「エリシオン/オデッセイ」など、同様な姉妹車があります。
では、中国向けインテグラのスペックなどを見ていきましょう。
そもそもベースとなる中国向けの新型シビックはまだ正式発表がおこなわれていませんが、既にアメリカや日本で発表されているシビックがほぼそのまま中国でも投入されることがわかっています。
中国向けの新型シビックは2021年9月内の正式発表を控えており、既にディーラーなどへ展示車のデリバリーも始まっているようです。
ですが、それら実車の写真を見てみると、日本向けの5ドアハッチバックではなく、アメリカなどへも投入されている4ドアセダンとなっています。
中国向けの先代10代目シビックは4ドアセダンと5ドアハッチバックの両方が用意されていましたが、新型でも5ドアハッチバックが中国向けに投入されるかは明らかとなっていません。
そして、今回明らかとなった広汽ホンダのインテグラですが、こちらも工信部に提出された写真を見る限りは4ドアセダンとなっています。
外観もベースとなっているシビックとほぼ変わらず、フロントバンパーやグリル、リアゲートやテールライトが変更されている程度にとどまります。
ボディサイズにおいても違いはまったくありません。新型シビックのセダンモデルは全長4674mm×全幅1801mm×全高1415mmとなっていますが、インテグラは全長が4689mmと少し長くなっている程度で、それ以外に大きな差は無いといって良いでしょう。
エンジンは東風ホンダのエンジン製造会社、東風ホンダ発動機有限公司が製造する1.5リッター直列4気筒ターボエンジン(L15C9型)が搭載されています。
このエンジンは出力が134kW(179hp)と記載されていますが、この辺りも基本的には10代目シビックや11代目シビックに搭載されているL15C型エンジンと同じものでしょう。
ちなみに、中国向けの新型シビックではL15C7型とL15C8型のふたつが用意されており、前者は出力が127hpに落とされた仕様、後者はL15C9型と同じ179hpの仕様となっています。パワーの異なるふたつのモデルを東風ホンダは投入するものと見られます。
■新型インテグラはいつ正式発表? 14年ぶりの復活なるか
今回の中国向けとなる新型インテグラですが、年内の発表はほぼ確実と見られ、筆者の予想では2021年11月に開催予定の広州モーターショーあたりで発表がおこなわれるのではないかと予測しています。
依然としてインテグラの中国語表記は不明ですが、それも正式発表と同時に判明するでしょう。
また、アキュラからも新型インテグラの登場が予告されていますが、タイミング的には、中国向けの新型インテグラのほうが早いデビューとなるのは間違いなく、もしそうであればインテグラは2007年の販売終了以来、およそ14年ぶりの復活となります。
元々インテグラは、「アコード」とシビックの中間に位置する「クイント」の後継車種として1985年に登場しました。
とくに2001年に登場した最終モデル(DC5型)では3ドアハッチクーペのみがリリースされたことからも、4ドアセダンのシビックに対する姉妹車としてインテグラが復活するのはおかしいと考える方が多いでしょう。
ですが、ホンダは昔の車名をまったく別のボディスタイルを持つモデルに与えて復活させるのが常套手段です。
今回のインテグラもそうですし、2020年秋にリリースされた中国向けのホンダ「ライフ」も「フィット」の姉妹車として登場しましたので、そこまで深く考える必要はないといえます。
いずれにせよ、往年の名車がこのような形であっても復活することは喜ばしいことだと感じます。
それに加えて、インテグラ自体はアキュラからもその登場が予告されていますので、それに対する期待値も今後よりいっそう高まりそうです。
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日本は捨てて2つの
大陸メインに行くんだな