Finali Mondiali
フィナーリ・モンディアーリ
4万3000人が熱狂した、フェラーリ最大級のイベント「フィナーリ・モンディアーリ」をレポート!
ムジェロに4万3000人が来場! 熱狂に包まれた4日間
数ある自動車メーカーの中でも、おそらくここまで人々を熱狂させるブランドはないだろう。これは紛れもなくイタリアのフェラーリだから成せることだ。特に2019年はスクーデリア・フェラーリ90周年という節目の年。それだけに、フェラーリのモータースポーツイベントの集大成として開催された「フィナーリ・モンディアーリ」は、まさに熱狂の渦に包まれた。
2019年10月24~27日の4日間に渡り、実に4万3000人がイタリアのムジェロ・サーキットに来場。ワンメイクレース「フェラーリ・チャレンジ」の世界戦(北米、ヨーロッパ、アジア・パシフィックの各上位入賞者が参戦)が行われたほか、「フェラーリ・ショー」と名付けられたメニューでは、ル・マンでの初勝利から70周年を祝して488GTEのデモンストレーション走行を展開。その時、イタリア空軍機がムジェロの上空を飛行するなど、大いに盛り上がった。さらにジャンカルロ・フィジケラなどによるF1ドライブのほか、サーキット専用車が一同に走行するXXプログラムや個人でF1を所有するF1クリエンティなど、まさに頂点の世界観を一気に魅せるイベントとなった。
プロ級のバトルで白熱! ワンメイクレース世界一決定戦!
このフィナーリ・モンディアーリは、どのプログラムも見どころ満載なのは確かだが、やはり注目すべきはワンメイクレースの「フェラーリ・チャレンジ」のワールド・ファイナル戦だろう。北米、ヨーロッパ、アジア・パシフィックの各上位者が一同に介してレースするその戦いぶりはプロさながらの展開で、テールトゥノーズどころか押し出しも当たり前のように激しいバトルを見せる。その光景は日本人には信じがたいほどの暴れ具合で、もはやサーキットで喧嘩でもしているような印象に映るほど。ジェントルマン・ドライバーとはいえ、勝利への執着が相当なレベルにあると痛感した。以前、本サイトでもインサイドレポートしたGO MAX選手も参戦し、ワールド・ファイナルの前に行われるムジェロでのアジア・パシフィック最終戦では優勝を飾ったほか、日本人ドライバーも数名参戦し、高戦績を残していたのも印象に残った。
2020年のニューマシンも発表
もちろん、フィナーリ・モンディアーリはチャレンジの最終決戦を目的に開催されるため、次シーズンに使用するニューマシンの発表も行われるのも恒例だ。今回は「488 チャレンジ Evo」と「488 GT3 Evo」の2台を初披露。そのほかムジェロでは、フェラーリ歴代のレーシングモデルを展示したブースが設けられ、ニキ・ラウダやミハエル・シューマッハがドライブした名マシンから近年のF1はもちろん、往年のル・マンカーやGTレースで活躍したモデルに加えて、今回発表された2台が新たな華を添えるように展示。ミュージアムとして楽しめるなど、見どころ満載であった。
F1マシンの激走に空軍機も飛行したフェラーリ・ショー
そして、このイベントのハイライトとなるフェラーリ・ショー。毎年開催されるフィナーリ・モンディアーリの中でも、これを目当てに来ている来場者は多い。2019年は、AFコルセからWECに参戦した、ピエール・グイディやダニエル・セラのほか、ジェームス・カラド、ミゲル・モリーナ、トニー・ビランダーが488GTEをドライブ。そして、ジャンカルロ・フィジケラやアンドレア・ベルトリーニ、オリビエ・ベレッタ、ダヴィデ・リゴンがF60に乗ってド派手なデモンストレーションランを披露した。
ムジェロのホームストレート、観客席の目の前で、2台のF1マシンが白煙を上げてテールスライドする様はまさに圧巻。さらにその後、上空をイタリア空軍機が飛行するなど、相変わらず演出は見事だった。フェラーリで活躍したドライバーが顔を揃えるとあって、観客の声援は絶えることがなかったほどで、その興奮した模様は熱気となって伝わってきた。
個人所有のF1マシンとサーキット専用車による走行
こうしたワンメイクレースの「チャレンジ」や「フェラーリ・ショー」が目玉とはいえ、フィナーリ・モンディアーリの特徴は、これだけではない。いわゆるサーキット専用車によるXXプログラムや、個人で所有するF1マシンをムジェロで走らせることも重要視している。ここがフェラーリのユニークな一面でもあるのだが、サーキット専用車をもっとも早く用意したのがフェラーリであり、さらにF1マシンを販売してしまうのもフェラーリの特徴だ。
F1マシンを飼うということ
実際、日本にF1は19台現存し、回生システムが導入される以前の2013年末までのマシンが販売されている。フェラーリ製F1マシンのメリットとして言えるのは、言うまでもなく、自社エンジン、自社シャシーである点で、万一トラブルが発生した場合でも自社製ゆえにほぼすべて対応可能。ライフ自体はエンジンで3000km、シャシーは5000kmとされ、過去の戦歴などのほか、前オーナーがいれば、そのヒストリーもわかるようになっている。また購入時はエンジンを労ることも考慮され、レブリミッターによるデチューンが施されるから配慮も行き届いている。
もちろん、こうしたF1マシンの場合、タイヤの入手が心配されているが、ブリヂストン時代のマシンであればピレリで代用品が用意されているし、それ以前のグッドイヤー時代であればエイボン製で対応できるというから、その点も安心だ。
しかし、フェラーリのF1マシンは現在すでに完売状態で、現段階での入手は困難。とはいえ、個人売買が許されているというから、機会に恵まれれば購入することができるかもしれない(個人売買の場合、フィオラーノでテストすることが条件。問題が発覚した場合は、前オーナーの責任となる)。
サーキット初心者にも適したXXプログラム
一方のサーキット専用車「XXプログラム」は、現在日本に10台ほど販売されている。これまでのラインナップで言えば、599をベースとした599XXと、エンツォベースのFXX、そしてラ フェラーリをベースとするFXX-Kがあるが、そのどれもがロードカー同様にドライブするにも楽になっているため、レーシングマシン初心者にも最適。F1の場合は、エンジンを始動するだけでもノウハウがいるため、専門的なサポートが必要となるが、XXモデルであれば、そうした心配がないのも受け入れやすい理由となっている。それにXXモデルの場合、ヘルメットやレーシングスーツなど一式が用意され、インカムも標準装備されることから助手席との会話も可能。プロドライバーによるレクチャーを受ける際にも役立つ。
参加費用は意外にも明瞭会計
ちなみに、このフィナーリ・モンディアーリのようなイベントに参加するための費用は意外にも明瞭会計で、かなりお得感が高いという。具体的な金額こそ敢えて明記は避けるが、はじめに聞いたときに耳を疑ったのは事実。しかもその中には、エントリーフィーのほか、宿泊費や現地コーティネート代、タイヤ1セットのほか、充実した豪華なホスピタリティも含まれるから驚く。さすがに運搬費は出国地や到着地によって変わるというが、それでも比較的リーズナブルに設定されているようだ。
日本にはスペシャリストがいる
幸いにもフェラーリ・ジャパンには、モータースポーツ ダイレクターの稲垣光司氏が在籍している。特にF1の場合、本来フェラーリのF1クリエンティが同行しないと動かすことすら困難なのだが、日本は稲垣氏の仕切りがあれば許されているという。また、ワンメイクレースの「チャレンジ」をはじめ、フェラーリのモータースポーツ関連については、ほぼすべて稲垣氏が携わっていることもあり、レーシングマシンのことに関して日本は極めて恵まれている環境にあると言えるだろう。
新たな始まったクラブ・コンペティツィオーニ GT
そんな稲垣氏も含めてフェラーリが現在、力を入れているのが「クラブ・コンペティツィオーニGT」という、サーキットプログラム。今回レポートしたフィナーリ・モンディアーリの中でもメニューとして組まれていたが、これは主にレースを引退したマシンや、また個人で最新GTマシンを所有するオーナー、さらにF40コンペティツィオーネなどのスペリアーレをベースにしたレースカーを対象としたもので、フェラーリが用意するスケジュールが合えば、そこで存分に、しかもマイペースに楽しむことを目的に開催されている。すでに本サイトでは以前レポートしているが、フィナーリ・モンディアーリでも取材してきたので近々にレポートしたいと思っている。これはこれで、また新たな入口となる非常に魅力的なプログラムだと感じたのは確かだ。レースがあるからこそ生まれたフェラーリ、サーキットだからこそ活きるフェラーリだということをあらためて思い知らされた次第である。
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