フェラーリ代表、トラフィック”フェスティバル”への対応をFIAに求める「事前に予想できていたはずなのに」

　フェラーリのフレデリック・バスール代表は、トラックリミット違反の”フェスティバル”となったカタールGPを受けて、FIAに解決策を見出すよう要求した。

　カタールGP金曜日の予選では、複数のドライバーがタイム抹消を受けた。縁石によるダメージからタイヤを守るため、多くの違反が発生したターン12とターン13でホワイトラインが移動された土曜日以降も、トラックリミット違反の影響が続いた。

　シャルル・ルクレール（フェラーリ）とランス・ストロール（アストンマーチン）はスプリントで5秒のタイム加算ペナルティを受けており、決勝レースでもピエール・ガスリー（アルピーヌ）、セルジオ・ペレス（レッドブル）、アレクサンダー・アルボン（ウイリアムズ）、ストロールの4人がペナルティを受けた。

　バスール代表は、1200回のトラックリミット違反が確認されたオーストリアGPなど、定期的に同じような問題を経験してきたFIAは教訓を学ぶべきだと主張した。

「私にとって、週末最大の問題はトラックリミットだった」

「というのも、シュピールベルク（オーストリアGP）にいけばトラックリミットの問題があることは分かっているはずだし、ここでもそうだ。正式結果が得られるのはレースの2時間後だ」

「週末を前に、彼らに全く同じことを言っていた。”フェスティバル”になるとね。そして実際にそうなった」

「それに加えて、ドライバーたちは最後のほうで少し集中力を失っていたように思う。最後の10周は毎周のように飛び出していた。だがこの状況で彼らを責めることはできない」

　バスールは、ファンにとっては何が起こっているのかを知るのが難しいことが問題だと強調した。

「少なくともピットウォールでは、”ストライク”の数も分かるし、その経緯も分かる。どこにいるかもね。でも、テレビの前にいる人たちのことを考えると、そのストライクについての経緯がわからないんだ」

「ガスリーが5秒（のタイム加算ペナルティ）、ガスリーが10秒、ガスリーが15秒と表示される。それについても考えなくてはいけない。こうした問題は予測できるはずなんだ」

　カタールGPにどれだけの投資がされてきたかを考えると、こうした事態が起こることにどう思うかと聞かれると、バスール代表は次のように答えた。

「誰の責任か分からないから、それについては立ち入らない」

「だが問題は縁石だけではない。コースのレイアウトや、縁石の後ろにあるものなどもそうだ。我々は解決策を見つけなければならない」

「投資に関しては言及したくないが、彼らはイベントをオーガナイズするために多大な努力をしている。だが結果として、私から見ればチャンピオンシップのレベルには達していなかった」

　バスールは、ピレリタイヤに対する安全上の懸念と、決勝レースでに向けたFIAの対応を支持すると語った。

「リアクションは非常に良かったと思う」と、バスールはmotorsport.comの取材に応えた。

「結局のところ、常に安全第一だ」

「（タイヤについては）確信が持てなかったし、このような反応を得られて、いいレースをした、いいショーができた」

「そして、対応はとても適切だったと言える。このような状況になってしまったのは少し残念だ」