ツインリンクあらためモビリティリゾートもてぎの本コースで真夏に行われる「もてぎKART耐久フェスティバル K-TAI」。レポーターの鈴木ケンイチ氏は2022年も参戦。その熱き(暑き?)レポートをお届けしよう。
2022年も「もてぎKART耐久フェスティバル “K-TAI”」に参戦!
レーシングカートで真夏のモビリティリゾートもてぎの本コースを7時間も走る。それが「もてぎKART耐久フェスティバル K-TAI」だ。マシンは、カートコースなどでレンタルに使われる、遠心クラッチ付きの4ストローク汎用エンジンを搭載したもの。それでも1周約4.8kmの本コースを走れば、最高速度は110km/hをオーバーする。そんなマシンで3~10名のドライバーで交代しながら7時間も走る。参加は10歳からOK。誰もが参加できる、それでいて本格的なモータースポーツ! それがK-TAIだ。
2021年もマドンナたちのカートレースを開催【M4 マドンナカート】
筆者は2021年もレポートしたが、これより以前にも何度か参戦している。これまで、我々は「初心者による完走」が目標となっていたが、2022年は目標をさらに高いものとすることにした。それは「レースとして戦う(できる範囲の中で)」というものだ。
レースに参加する人は誰もが「レースとして戦う」と口にする。だが、言うのとやるのでは相当に違う。正直、「レースとして戦う」のは、相当にしんどい。面倒でも、困難でも、やれることを考えて、実施して積み重ねていった先に「速さ」があり、レースとしての「勝利」がある。
ただし、我々はしょせん素人だし、あくまでもK-TAI参戦は、お遊びだ。お金も時間も限られる。そのため、2021年までは「完走」を第一とし、面倒くさいことを後回しにしてきた。それを本年は「できる範囲の中で」という条件付きで、もう少し戦う姿勢を強めて臨もうというわけだ。
マシンを少しでも速くするために調整を
そこで今回、取り組んだのは「マシンを速くする」こと。もちろんレギュレーションも決まっているし、予算もほとんどない。それでも、やりようはある。まず取り組んだのは、シート取り付け位置の変更だ。これまでは、普通のカートコースを走る状態のままであった。身体がしっかりと起きているため運転しやすいが、空気抵抗の面でデメリットとなる。一方のライバルたちの格好を見えみれば、後ろにのけぞって、まるで寝ているようなチームさえあるのだ。それをマネて、我々もシートの角度を変更した。
シートを固定するボルトを外し、新しい場所に穴をあけて角度を変える。だがガイドがあるわけではないし、素人作業だから、相当に苦労した。これだけで半日がかりの作業となってしまった。
また、駆動力を伝えるためのスプロケット(歯車)の歯数も変えた。なんと今までは、適当にあるモノを使っていたのだ。カートの場合、エンジン側とドライブシャフト側のスプロケットの歯数でギヤ比が決まる。エンジンの最高出力/最大トルク、コース、ドライバーの体重などによって、ベストのギヤ比は異なる。ところが我がチームは、そんな当たり前のスプロケット歯数さえも管理していなかった。本当にシロウトだね・・・。
それゆえ我がチームのマシンは驚くほど遅く、2021年のリザルトを見るとベストタイムが2分56秒台。ほとんどビリかブービー賞という数字だ。そこで今回、練習走行でドライブシャフト側の歯数を増やした(加速重視)ところ、交換後に5秒もタイムアップした! ただし、練習走行は雨まじりだったため、2021年のベストラップを更新できたわけではない。それでも、セッティングを真面目にやれば結果につながることを実感したのは大きい。
この実績はチームメンバーのモチベーションを確実に高めた。
ラッキーなのか、アンラッキーなのか? 先頭集団でスタート
K-TAIはローリングスタートだ。100台以上のマシンが左右3列で1コーナーを目指すのは、なかなか勇壮な景色だ。しかし、ドライバーにとっては難しい。特に今回、筆者がスタートを務めた95号車は、14番グリッド(前から5列目)という、先頭グループを引き当てた。そう、K-TAIのスタート位置はくじ引きなのだ。
速いマシンであれば、先頭グループは嬉しいだろう。だが、我々のマシンは遅い。ちょっとセッティングで速くなったとはいえ、それでもビリに近い。そんなマシンで前方集団を走るのは、すごく怖い。実際に、スタートから2周ほどは、ひたすら後ろからくる速いマシンにぶつからないように道を譲り続けることになった。速く走るよう頑張るよりも、さらに疲れた。順位は、どんどん落ちていき、あっという間に40位台になっていた。
6周で最初のピットストップ。ピットインすると、そのたびに5分半の停止が義務付けられる。その間にドライバーチェンジと給油を行う。そのため、なるべくピットインの数を減らすことが順位アップの秘訣だ。
だが、ダメダメな我がチームは燃費のデータがちゃんと取れていない。これもレースを戦う上で、大きなマイナスポイントとなる。そのため、余裕をもって短めの周回数でピットインを繰り返し、燃料の心配がなくなった後半に、スティントの周回数を伸ばす作戦とした。
また、ドライバーは運転以外にも、サインマン(周回数の確認と、ドライバーへのサインの提示)、給油係×2も担当する。それらも、しっかりと役割分担を決めて表を用意した。マシンがピットインしたのに、ドライバーが遊びに行っていていない!なんて失態も過去にはあったが、今回は全員マジメに役割をこなす。
トラブル続出で、ズルズルと順位を落とす
2人目のドライバーの走行も順調に進む。8周の走行の後にピットインすると、メカニックが「チェーンが緩んでいる」ことを発見。大急ぎでチェーンの緩みを修正。フレーム固定されるエンジンの位置をズラして修正する。10分もかからず、作業を終了。なかなか早い。
ところが3人目のドライバーが7周目で緊急ピットイン! なんとエンジンからマフラーへと続くパイプに亀裂が入っている。走行中、突然に爆音がしたので、驚いてドライバーがピットインしたという。二度目の緊急修理。それでも作業自体はスムーズに進み、10分ほどで終了。これも早い。だが、気がつけば順位は80位ほどに落ちてしまった。
その後は順調に走行。誰もスピンやコースアウトはしないし、タイムも揃っている。5人のドライバー全員の走行が終わり、二巡目の自分のドライブでは混雑も緩和しており、ようやく自分のペースで走れるようになった。うまい具合に、スリップストリームを使う相手も見つけて、自身のベストタイム、2分55秒436を出すことができた! 2021年よりも、わずかながらタイムアップを果たすことができたのだ。
その後も淡々とトラブルなく安定したレース展開が続くが、順位は70位台からなかなか上がっていかない。
そして、ゴールまであと1時間半ほどという終盤に三度目の緊急ピットイン。ドライバーから「振動がすごい」という指摘がありマシンをチェックすると、なんと前日に交換したばかりのリアスプロケットの歯がなくなっているではないか!
どうやらチェーンとスプロケットのかみ合わせが悪かったらしい。またも大急ぎで作業を開始。スプロケットの交換は、ドライブシャフトを抜くという面倒な工程があるため、15~20分ほども時間がかかってしまった。
それでも作業を終了して、最後のドライバーをコースに送り出す。そして、そこから先は、ノートラブルでゴール。チェッカーを受けた85台のうち、75番目でのゴールとなった。周回数は107周。
まあ、ビリから数えた方が圧倒的に早い。正直、褒められた順位ではないが、それでも5人のドライバーは大きなミスなく走り切れた。トラブルは不運だったけれど、もう少し準備に時間とお金をかければ次回は改善できるだろう。また、マシンを改良して、もう少しの速さを手に入れれば、もっと上の順位も狙えるはずだ。
何よりも「今年はもう少しマジメにやる」と心がけただけで、レース終了後の満足度がいつになく高まった。これに気づけただけでも、今回のレースは成功だ。まさに「遊びこそ真剣にやれ」というわけだ。(文:鈴木ケンイチ/写真:クラブレーシング)
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みんなのコメント
みたいな・・
運転技術よりも体力勝負だね。