マツダはロサンゼルスオートショー2019で、北米仕様の3列SUV「CX-9」の2020年モデルを初披露した。と言っても、2019年モデルから外観の変更はなく、おもな改良ポイントは装備のアップデートにとどまる。搭載されるエンジン「SKYACTIV-G 2.5T」にも手が入っていて、最大トルクを1.4kgm引き上げて44.2kgmとしている。
室内に目をやると、最大の変更点であるタッチスッククリーンに目がとまる。これまで8インチだったものが9インチにサイズアップ(ベースモデルを除く)されたのだ。これは数値上では新型マツダ3やCX-30の8.8インチよりも大型だ。
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しかしこのモニターサイズは、CX-9ではアスペクト比が16:9なのに対し、マツダ3のものは23:8とかなりワイド画面なのだと聞くとちょっと混乱してしまう。きっちり整理をするべく現場で話を聞き、改めて両車の違いを確認してみた。
結論から言うと、インフォテーメントシステムを含めたインターフェイス「マツダコネクト」の基本バージョンが違うということだ。CX-9までの「第一世代」と、新型マツダ3から搭載される「第二世代」の違いだ。
第二世代のマツダコネクトはワイド画面化によりApple CarPlayの新しいフォーマットが利用できるようになり、プレミアム感もアップ。それ以上に、コネクティビティとしてWi-Fiホットスポットやスマートフォンをリモコンキー代わりに使用したり、ガソリンの残量やタイヤの空気圧も車両から離れた場所でもスマホでチェックできるというアップトゥデイトな仕様になっている。
しかし、これらの機能は第一世代のマツダコネクトには追加することができない。それをするには電装関連のプラットフォーム(車体とは別)を次世代仕様にする必要があり、簡単にアップデートできるものではない。通常ではモデルチェンジの際に移行するものなのだという。
とはいえ第一世代のマツダコネクト搭載モデルも引き続き進化を続けており、CX-9やマツダ6はタッチパネルの大型化に加え、Android AutoやApple CarPlayに対応させるなどの改良が施されている。
この新型に限ったことではないのだが、インフォテイメント関連でアメリカ市場独特なものとして、パンドラなどの衛星ラジオの受信やHDラジオなど他の販売エリアにない仕様となっている。ナビゲーション用の地図のサプライヤーも日米では異なる。
このほか、アメリカならではのユニークなものとしてモニタリング機能も用意されている。これはあらかじめ設定することで家族共有もしくは未成年の子供のクルマがどこを運転しているかを知ることができるというもので、事故や犯罪予防の観点から要望があるとのこと。細部の仕様も事情が異なる地域ごとに作り込まれているというわけだ。
<文と写真=ケニー中嶋 text&photo by Kenny Nakajima>
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みんなのコメント
『マツダ 藤原副社長さんのインタビューで、「前のマツダコネクトで大変失敗しましたので」に、ついて語る。』
クルマから離れて確認する意味ある?