2020年のWTCR世界ツーリングカー・カップでも4台体制を敷くことをアナウンスしたヒュンダイ・モータースポーツは、カスタマーの2チームが採用するヒュンダイi30 N TCRの2020年仕様カラーリングを公開。メインパートナーを務めるLukoil(ルクオイル)のレッドとネイビーを基調としたキープコンセプトのカラースキームを採用した。
ディフェンディングチャンピオンとなったノルベルト・ミケリスと、初代WTCR王者であるガブリエル・タルキーニが継続参戦するBRC Hyundai N LUKOIL Squadra Corseは、タイトルスポンサーのCIカラーであるレッドを大胆にあしらいつつ、ヒュンダイのファクトリー車両に用いられるワークスカラーの淡いブルーグレーを配色した。
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一方、シリーズへ新規昇格を果たすEngstler Hyundai N Liqui Moly Racingは、WTCC世界ツーリングカー選手権時代から代表のフランツ・エングストラーを支援してきたLiqui Moly(リキモリ)のコーポレートカラーを採用し、ニッキー・キャツバーグ、ルカ・エングストラーの車両は濃いネイビーがメインとなった。
「新シーズンに向け新たなリバリーを披露する瞬間は、いつだってチャンピオンシップに向けた準備の大きな要素を占めている。もちろん、WTCRを戦うヒュンダイi30 N TCRのデザインを公開することも例外ではない。本当にワクワクする時間だ」と語るのは、ヒュンダイ・モータースポーツのカスタマー・レーシング・オペレーションズ責任者を務めるアンドリュー・ジョンズ。
「現在、我々と世界が直面する新型コロナウイルス(COVID-19)の脅威と不確実性に対し、集中して解決に取り組むことが最優先だが、それと同時にレースへ復帰するための準備に引き続き注力することも重要なんだ」
TCRプログラムの初期から車両開発にも携わってきた58歳の“鉄人”タルキーニは、2020年シーズンが開始されれば「ドライバーとチームの両タイトルを確保する」ことに全力を注ぐ用意がある、と決意を語った。
「今季もチームと戦うことができてうれしい。私が手塩にかけ育ててきたヒュンダイi30 N TCRは勝つためのマシンであり、今年も“追う側”ではなく“追われる側”で戦うことを目標としている。個人的にポディウムの回数を増やすことを狙うが、同時に最終的なタイトルにフォーカスしながら戦う必要もある」と血気盛んなタルキーニ。
一方、2019年はBRC Racingのセカンドチームに加入し、総合13位にとどまったキャツバーグは「WTCRでのセカンドシーズンこそ、リザルトを改善したい」と意気込む。
「僕にとって2年目のWTCR、そして新たなチームとのジョイントが本当に楽しみだ。彼らは世界中のTCRシリーズで好成績を収め、ヒュンダイi30 N TCRのことを知り尽くすトップチームだ。その成功物語に自分の手で新たなストーリーを追加したいと思っている」と続けたオランダ出身のキャツバーグ。
「2019年はこのマシンのドライブを本当に楽しんだ。WTCRは世界最高のドライバーたちが集い、トラック上は全セッションで信じられないほどコンペテイティブなんだ。世界でベストなレーシング・シリーズでの勝負が待ち遠しいね」
カスタマー部門を率いるジョンズは、来るシーズンに向け厳しい状況下でも集中して作業に取り組む姿勢を改めて強調した。
「ウイルス蔓延を防止する措置として、私たちのカスタマー・レーシング部門も自発的に自宅での仕事を続けているが、WTCRだけでなく世界中のカスタマーチームを支援するため可能な限り通常通りの業務を続けていく。それはツーリングカーだけでなく、i20 R5でのラリー活動でも同様だ」
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