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ハンドメイド「タイレルP34」とF3000「レイナード93D」を7月14日開催「サンブレフェスタ(道の駅おおた)」に展示決定!

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ハンドメイド「タイレルP34」とF3000「レイナード93D」を7月14日開催「サンブレフェスタ(道の駅おおた)」に展示決定!

運営元:外車王SOKEN
著者 :松村 透

旧いクルマを所有することは「悪」なのか?オーナー同士で想いを共有してみた

ハンドメイド「タイレルP34」とF3000「レイナード93D」を7月14日開催「サンブレフェスタ(道の駅おおた)」にて展示することが決まり、茨城県水戸市にある「カスタムビルド&レストア WATAHIKI」に伺い、最新の状況を取材してきました。



アルミの角材と板を加工し、手作業で叩き出すことで「タイレルP34」へと形づくられ、ハヤブサのエンジンが載り、そしてサーキットデビュー。昨年秋には年秋にはエビスサーキット東コースをハイスピードで駆け抜ける様子を目の前で観ることができました。そして翌月開催された「妙高ヒルクライムHILL G.P2023」においてクラッシュ…。わずか1ヶ月で復活。ここまででわずか4年です。



仕事柄、オーナーさんの想いが詰まった愛車を取材する機会が多いのですが、このタイレルP34は私にとっても特別な存在。取材前日は、仕事だと分かっていてもテンションがあがって寝られないほどです(笑)。



「カスタムビルド&レストア WATAHIKI」に到着すると、綿引氏が2台のフォーミュラーカーを並べて撮影しやすいようにセッティングしてくださっていました(ご多忙ななか、また暑いなか、ありがとうございます!)。



こんなことを書いてしまうと綿引氏に怒られてしまいそうですが、実際にレースに参戦していた「レイナード93D」とハンドメイドの「タイレルP34」が並んでいると頭が混乱してきます。タイレルP34がハンドメイドなのは実は夢のなかのできごとで、本物のフォーミュラーカーではないかと錯覚してくるのです。少なくとも、画像で見る限りではまったく違和感がないはず。



もちろん、その道のプロフェッショナルが見比べれば一目瞭然かもしれませんが、そんな野暮な話はどうでもよくて「ガチフォーミュラーカーと並べてみても違和感がないハンドメイドのF1マシンってすごくない?」って思えてきます。しかも、このタイレルP34はサーキットで攻められるんですから。



■現時点(2024年6月現在)「ハンドメイドのタイレルP34」の状況を教えていただけますか?

2023年秋にエントリーした「妙高ヒルクライムHILL G.P2023」のクラッシュ後、1977年仕様のカウルに変更して展示できる状態にしてあります。7月14日のサンブレフェスタもこの仕様で展示する予定です。ちなみに、破損した1976年仕様のノーズはまだ直していない状態です。



点検してみたところ、ブレーキホースも少し痛んでいるようなので、時間を見つけて1度足まわりをバラしてみようと思っています。



■2023年秋に手に入れたF3000マシン「レイナード93D」の方はいかがですか?

前オーナーさんが10年ほど前にツインリンクもてぎ(現モビリティリゾートもてぎ)でエンジンストールさせてしまい、そこから始動できない状態にある個体を譲ってもらいました。



1993年に開催された全日本F3000選手権に、ロス・チーバーが「プロミス レイナード」として参戦した車両です。第1戦および第7戦(いずれも鈴鹿サーキット)で優勝し、シリーズ3位となった個体です。CBR WATAHIKIのYouTubeチャンネルでも動画を公開していますが、現在は当時をイメージしたカラーにペイントして、デカールを貼った状態です。※この日の取材のあと、新たに別のデカールを貼ったそうです。



■いずれレイナード93Dでもサーキットを走る可能性も・・・?

タイレルP34には排気量3リッター、V8フォード コスワース DFVエンジンが搭載されていました。F1の世界において、このエンジンが1980年代に入るとターボ化されたものへと置き換えられるようになっていったんですね。その後、活躍の場を失いつつあったDFVエンジンを活かすため、国際F3000選手権というカテゴリーが誕生したのが1985年のことです。そして、2年後の1987年から全日本F3000選手権が開催されるようになりました。



DFVエンジンが日本にわたってきた頃、ホンダもエンジンを開発していたそうです。その後、無限に全権を託し、誕生したエンジンが「MF308」という排気量3リッターのV型8気筒エンジンなんです。DFVと同等のスペックを持つエンジンを搭載したフォーミュラマシンを走らせてみたいという夢があって、その実現に向けてレイナード93Dを手に入れました。



当時、星野一義選手はDFVとMF308、それぞれのエンジンを試す目的で、ご自身が乗るF3000のマシンに載せ換えていた時期があったそうです。



つまりタイレルP34のフレームにMF308が搭載できれば、自ずとDFVも搭載できることになるわけです。まだ妄想の段階ですが、いずれDFVを手に入れて載せてみたいといった、夢のようなことを考えています(笑)。



多分クラウドファンディングでもやらないと実現できないかもしれませんが、そのときは皆さんのご協力をお願いいたします!!



F3000に限らず、レーシングカーはミッションがクロス化されているため、スタート時のクラッチミートが難しいみたいなんです。走り出してしまえば、タイヤを充分に温めることに気を使うぐらいで、さほど難しくないと前オーナーもいってました。本気で攻めるような無茶な走りをしなければ、普通に乗れるでしょう。



■CBR WATAHIKIのYouTubeチャンネルにレイナード93Dを紹介したときのファンの反応は・・・?

「レイナード93Dを手に入れました」と発表したことで「○○○自動車であればMF308エンジンのオーバーホールができる」など、ファンの皆さんが情報を寄せてくれたんですね。おかげさまで、レイナード93Dの面倒をみてもらえそうなところがいくつか見つかりました。本当にありがたいですね。



■7月14日のサンブレフェスタを含め、参加予定のイベント情報がありましたら教えてください

現在、以下のイベントに参加予定です。CBR WATAHIKIのYouTubeチャンネルでもお知らせします。



●7月14日(日):道の駅おおた(群馬県太田市)で開催される「サンブレフェスタ」に、タイレルP34とレイナード93Dの2台を展示します。

https://www.michinoeki-ota.com



●9月1日(日):フォッサマグナミュージアム(新潟県糸魚川市)で開催される「第33回 日本海クラシックカーレビュー」にタイレルP34を展示する予定です。

http://ccr.ikaduchi.com



●CBR WATAHIKI・YouTubeチャンネル

https://www.youtube.com/@cbrwatahiki



■綿引さんが手掛けたタイレルP34の実車を観た方からときどき聞かれることがあるとか・・・

イベントなどで展示したときに指摘されたことがあるんですが、タイレルP34って現代のF1マシンと比較すると小さく見えるらしいんですね。



「これって実物大ですか?」って聞かれるんです。



ノスタルジック2デイズの会場で、エブロ(現エムエムピー)代表の木谷真人さんとお会いする機会があり、タミヤ時代にタイレルP34のプラモデルを手掛けていらっしゃったのか伺ったんです。福野礼一朗さんの著書を通じて、タミヤのF1のプラモデルは木谷さんがほぼ手掛けたことは知っていたんです。



木谷さん曰く「タミヤのタイレルP34は設計図面通りにちゃんと作ってあるから、その大きさで間違いない」とおっしゃったんです。私のタイレルもタミヤのプラモデルをベースにサイズを拡大して製作していますから、ほぼ実物大であることが証明されたことになりますね。



なぜ「ほぼ実物大」なのかというと、実車の寸法を測って図面を引いたわけではないことと、私がディフォルメした箇所もあるから、なんです(笑)。そういった目線でぜひタイレルP34をご覧になってみてください。イベント会場でお会いしましょう!



■巴自動車商会/カスタムビルド&レストア WATAHIKI 店舗情報

住所:〒310-0912 茨城県水戸市見川3-528-2

TEL:TEL/FAX 029-243-0133

URL:http://cbr-watahiki.com

お問い合わせ:http://www.cbr-watahiki.com/mail.html



●綿引氏のYouTubeチャンネル"cbrwatahiki"

※「アルミのイオタ」および「タイレル P34」の製作風景も紹介されています



https://www.youtube.com/@cbrwatahiki



※YouTubeで動画を配信している「ぺーさんxyz」さんがイオタの製作過程を詳細にまとめた動画。手作業で造られていったことが分かる構成となっています。



●板金職人の技炸裂!アルミ板叩き出しでランボルギーニ・イオタを製作するまで【前編】

https://www.youtube.com/watch?v=hvAf5PfcSJg&t=8s



●アルミ板叩き出しでランボルギーニ・イオタを製作するまで【後編】

https://www.youtube.com/watch?v=WidFHqbp4QA



■「サンブレフェスタ 2024」イベント概要

・日時:2024年7月14日(日)9:00~15:00

・場所 道の駅おおた駐車場



●「道の駅おおた」について

・所在地:〒370-0421 群馬県太田市粕川町701-1

https://goo.gl/maps/E3vus5Vmbpjn8mz68

・電話:0276-56-9350

・FAX:0276-56-9351

・駐車場;普通車:126台、大型車:40台、身体障害専用:4台

・URL:http://michinoeki-ota.com



●道の駅 おおた <公式> Facebookページ

https://www.facebook.com/michinoeki.ota/



●道の駅おおた広報「おっくん」 Facebookページ

https://www.facebook.com/ekicho.ota/



●道の駅 おおた <公式> X(旧Twitter)

https://twitter.com/michinoekiota



[ライター・カメラ/松村 透]



 

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みんなのコメント

2件
  • exh********
    複製ではあるものの、あの津川哲夫さんも出来映えを賞賛してましたからね。
    コンパクトに見えるのは近年のF1マシンがそれだけデカくなったというのもありますが、ショートホイールベース仕様にしてるというのも関係あるかもしれませんね。
  • エガちゃんねらー
    金だけはあるからとフェラーリに乗るより
    余程濃い車道楽だよな 裏山鹿
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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