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ホンダの話題が3本も! 2021年いちばん記憶に残った自動車ニュースのベスト5選を振り返ってみた

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ホンダの話題が3本も! 2021年いちばん記憶に残った自動車ニュースのベスト5選を振り返ってみた

2021年はcarview!だけでも100本以上の自動車コラムを書いてきました! 様々な視点から自動車関連ニュースをチェックし続けてきた一年で、とくに記憶に残った5つのニュースを振り返ってみましょう!

1位…ホンダF1パワーユニットがドライバーチャンピオン

30年ぶりのF1王座を獲得したホンダ「皆さんと一緒に獲ったタイトル。ホンダの意地を見せ技術力の高さを証明」と山本MD

2021年、最も記憶に残ったニュースは、ホンダF1パワーユニットを使うレッドブルのマックス・フェルスタッペン選手がF1ドライバーチャンピオンに輝く! です。最終戦での劇的な逆転劇も印象的でしたが、2021年でF1活動を終了させるホンダのパワーユニットが、有終の美を飾ることができたことが決め手となりました。

この結果を受けて、すわ「ホンダはF1を続けるべきだ」という意見も出ていますが、最後と決めたことがチャンピオンを獲得につながったという見方もできそうです。ホンダのF1プロジェクトについての取材で得た感触も、最後のシーズンになると決まったことで、パフォーマンスを出せたという印象でした。

2021年シーズンに向けてエンジンを新骨格に変え、ハイブリッドシステムの要となるバッテリーについてもシーズン後半で大幅にアップデートすることができたのも、思い残すことなくやってやろうというマインドがモチベーションを高めたからこそではないでしょうか。それでもトータルでのパフォーマンス(=チームランキング)はメルセデスに負けてしまったのですから、あらためてメルセデス恐るべしということになります。

2位…サブスク、ネット販売。新しいクルマの買い方

2021年は自動車の売り方も変わってきました。クルマは買うものではなくシェアリングで利用するものになるという話は以前からありましたが、日本でもサブスク的にマイカーを利用するビジネスが各社から登場しました。

代表的なのは2020年にスタートしたトヨタが展開する「KINTO(キント)」でしょうが、それ以外にも、ホンダやスバルが高年式中古車によるサブスクを始めています。KINTOではアップデートを前提とした「GRヤリス“モリゾウセレクション”」というサブスク限定モデルも登場しました。

また、ホンダが新車のオンラインストアとして「Honda ON(ホンダオン)」を始めたのも、クルマの新しい買い方につながる試みです。従来オンラインサービスによる新車販売というと最寄りの販売店までをつなぐサービスが中心でしたが、Honda ONはスマホで商談・見積り・買い取り車の査定・契約、さらに自動車保険の手続きまで、すべてオンラインで可能なワンストップサービスとなっています。

すでにテスラはオンライン販売が当たり前だし、日産の新型電気自動車「アリア」もオンラインで特別仕様車の受注を受け付けました。また、エンジン車でも予約受注を大量に集める傾向にあります。もはやクルマは試乗することなく、インスピレーションで購入するものとなりつつあるのかもしれません。

3位…欧州は電動化進む、もはや4台に1台がプラグイン

日本では電気自動車というと、いまだに「集合住宅での充電環境が」とか「航続距離がまだまだ」などと、ネガティブな評価が一般的で、電気自動車に乗ったことがなく、頭でっかちになって批判しているのだろうなと感じる意見も少なくありません。一方、欧州の自動車マーケットが電気自動車に向かっているのは明らかで、最近ではそうした論調のニュースも多くなってきました。

欧州の調査会社であるJATOダイナミクスが12月に発表したところによると、いわゆるユーロ圏における2021年10月の新車販売のうち、電気自動車とプラグインハイブリッドを合計したプラグイン(外部充電)車の比率は23%です。ガソリン車が55%、ディーゼル車が19%ですから、すでにディーゼル車よりプラグイン車のほうが売れているのが欧州市場なのです。

シェアの増加も驚くほど急速です。前年同月のプラグイン車比率は13%、さらに2019年は4%だったのですから、欧州が内燃機関から電気自動車に急転換しているのは間違いなく、この流れが勢いを増すことはあっても止まることはなさそうです。2021年の年末にトヨタが一気に16モデルの電気自動車(ほとんどはコンセプトカーですが)を披露したのも納得できます。欧州では電気自動車を用意していないと商売にならない時代が来ているのです。

4位…自動運転が新しい段階に。量産車世界初のレベル3が登場

またしてもホンダの話題ですが、2021年は本当の意味で“自動運転元年”となりました。「ホンダ レジェンド」に自動運転レベル3の「ホンダセンシング エリート」が搭載されたからです。レジェンド自体が生産終了になってしまうとか、そもそもホンダセンシング エリートの搭載車が100台限定の販売だったとか、斜に構えると見方は変わってしまうかもしれませんが、いずれにしても世界で初めて正真正銘の自動運転といえる機能が搭載されたクルマが量産されたという事実は変わりません。

もっとも、実際にホンダセンシング エリートを搭載したレジェンドで高速道路を走ってみると、ほとんどの区間は自動運転レベル2(高度運転支援状態)であり、渋滞にハマったときのみ自動運転レベル3機能が起動して、流れが回復するとレベル2に戻るといった状態で、運転から解放されるという感じではありませんでしたが……。

5位…ホンダ S660生産終了。最後の抽選にチャレンジするも!?

「S660」の生産終了が発表されたのは3月のこと。ホンダがS660に関する発表会を行なうという連絡が来た段階でイヤな予感はしていましたが、最後を飾る特別仕様車の「S660 モデューロX バージョンZ」をリリースすると同時に、2021年度で生産終了となることがアナウンスされました。

発表後、あっという間に受注が生産予定台数に達してしまい、中古車価格も狂乱ともいえる上昇を見せ、「このくらいのペースで売れていれば生産終了にはならなかったのでは?」と感じるところも…。「リセールバリューが高いから数年乗って売ってもほとんど値段は落ちないはず」といったそろばんをはじくような発言も多く、純粋にS660を評価して購入した人はいかほどだったのだろうと思ったものです。

そんな風に、ちょっと冷めた目でこのニュースを見ていた筆者ですが、11月に650台を追加生産、50台をWEB抽選で販売するという発表に思わず応募してしまったのは、記憶に残るニュースの当事者になりたいという気分もあったかもしれません。残念(当然?)ながら抽選には漏れてしまいましたが、夢だけでも十分だったのかもしれません。

文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)

※写真:
1枚目:表彰台に立つマックス・フェルスタッペン選手
2枚目:GRヤリス“モリゾウセレクション”
3枚目:フォルクスワーゲン ID.3と、欧州で広がる超急速充電ステーションのイオニティ
4枚目:ホンダ レジェンド(ホンダ センシング エリート搭載車)
5枚目:ホンダ S660

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