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ACサンクチュアリーZ1(カワサキZ1)最新メニューを全面に取り込み、走る・曲がる・止まるを強化【Heritage&Legends】

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ACサンクチュアリーZ1(カワサキZ1)最新メニューを全面に取り込み、走る・曲がる・止まるを強化【Heritage&Legends】

空冷Zの限界をレースで高めてストリートに還元していく
このカワサキZ1カスタムは、ACサンクチュアリーによるコンプリート・カスタム車、RCMとして製作された1台。通算ナンバー=シリアルは519と、近作(完成は2021年春)となるもの。RCM・Zが掲げる17インチ・ワイドラジアルタイヤ対応のシャシー加工や現代の上質で高機能な各部パーツの使用。さらにエンジン、フルペイントも含めて、現状でできることをすべて投入したと言える1台だ。

その中でエンジンについては、同店が空冷Zのパフォーマンス向上のために参戦するレースがある。“A16R Zレーサー3号機”をテイスト・オブ・ツクバ(TOT)に投入し、’20年秋のKAGURADUKI STAGEでは、空冷車最速となるツクバ58秒071というレコードを打ち立てた。代表・中村さんは「Zを支持してくださる皆さんのおかげとも言えるんです」と言う。

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「Zに期待する方がいらっしゃるし、そこには自分たちの技術向上という側面もある。水冷のハーキュリーズと混走ですが、もう“空冷だから”“古いから”なんて言ってられなくて、何がタイム、エンジンならパワーを出すかを考える。ロードレースですから加速も減速もあるわけで、その間の特性はどうなのか(唐突でないなど)、耐久性はどうか、余裕はあるのかなども合わせていくんです。その中で今だと後軸150ps。その進歩で、今ストリートにもフィードバックできる、攻めのパーツが生まれています」

それはクランクシャフト、バルブまわり、オイルポンプだ。クランクは分解・研磨、コンロッド小端/大端でそれぞれバランスを取り、ベアリングも同店の内燃機作業を行うダイヤモンドエンジニアリングの新品に換えて、再組み立て。バルブも重さを抑え、耐久性を増しつつ追従性も効率も高める。オイルポンプも圧力を確保し泡立ちを抑えるハイプレッシャータイプが進化している。

ここでレース用と聞くと、ストリートでは関係ないように思われるが、限界は上がり、滑らかさや耐久性という点でメリットは増える。

「そんなメリットに先に気がついたお客さんは、車両製作の際にこのあたりのメニューを聞いて、自分の車両に使ってくださってます。レースは先ほどのように、タイムという絶対的な基準で、優劣を決めてくる。そこをクリアするものは、質も保証される。それがこうしたパーツをストリートに使う理由になってきます」

この車両でも前述のようなクランクやハイプレッシャーオイルポンプキットに、シフトを確実にするEVOシステム+6速クロスミッションを組むなどがされ、車体を含めたトータルでも、これからの指標になるような作りを得ている。

レースで知り、高めた限界によって新しい思想のパーツを作り、メリットを理解するユーザーがそれを取り込んでストリートに展開すし、走る・曲がる・止まるのスポーツバイク3要素をZで堪能する。空冷Zの水準は、単なる現代化を超えてこうしてさらに高められていくわけだ。

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Detailed Description 詳細説明
メーターケース/ライトケースはカーボン転写仕上げし、各部ともコーディネイト。左右メーターはモトガジェット製ハイブリッドタイプ。ステアリングステムはスカルプチャーφ43mmフォーク SPステムキットTYPE-1(オフセット[60→]35mm)、ハンドルバーはPOSHスーパーローをチョイス。

タンクはアルミ製で、シートはデイトナRCMコンセプトシート。外装類はYFデザインでフルペイントされ、個性化も図られた。

ヴォスナー鍛造ピストンを、ピストンピン/リングをWPC加工した上で組んだφ75×66mmの1165cc仕様エンジン。ライナーはESTでクランクはフルリビルド+ベアリング交換、芯出し、コンロッド重量合わせにWPC加工。ケースもポンピングロス低減加工。カムはWEB ST-1でバルブはPAMS HFバルブ、インナーシム化/ツインプラグ化も行う。ミッションは6速、外観はサンクチュアリー・レッドイーグルでガンコートされる。

吸排気まわりはTMR-MJNφ38mmデュアルスタックファンネル仕様+ナイトロレーシング手曲げ+同ストレートV-IIIサイレンサーのフルチタンの組み合わせ。

フロントフォークはオーリンズRWUで、ボトムピースをブラックコート。フロントブレーキはブレンボGP4 RXキャリパー+サンスターRCMコンセプトディスクφ320で、マスターシリンダーもブレンボRCS。フレームはサンクチュアリーST-III補強ほかで前後17インチホイール化に適合させる。

リヤブレーキまわりはブレンボCNC P2 34キャリパー+サンスターφ250mmディスク。前後ホイールはO・Zレーシング・アルミ鍛造のGASS RS-Aでオリジナルペイント仕上げされる。ホイールサイズは3.50-17/6.00-17でアクスルシャフトも大径化されるなど、17インチ化プラス現代化も図った。

スイングアームはスカルプチャーRCM専用ワイドタイプでリヤショックはオーリンズ・ブラックライン。チェーンはEK・RCM530RCMだ。

取材協力:ACサンクチュアリー(SANCTUARY本店)
レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部
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みんなのコメント

5件
  • ベース車も入れたら1千万に近いんでしょうね。
    カラーリングだけはオリジナルのパターンが自分は好みです。
  • 空冷エンジンに情熱をかけてますね!

    自分のZはフレーム塗装してバラバラのままです。

※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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