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ラウンドアバウトから伸びる「加藤大治郎通り」と赤いシャツを着た出待ちのファン ミサノ・サーキットぶら歩き。

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ラウンドアバウトから伸びる「加藤大治郎通り」と赤いシャツを着た出待ちのファン ミサノ・サーキットぶら歩き。

また訪れる時が楽しみになる

 2023年9月上旬、MotoGPカタルーニャGPの翌週に行なわれたサンマリノGPを取材するため、イタリアのミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ(以下、ミサノ・サーキット)に足を運びました。MotoGPでは2週、あるいは3週続けてのグランプリ開催を連戦と呼びます。わたし、伊藤英里(筆者)にとってはカタルーニャGP(スペイン)からサンマリノGP(イタリア)という、初めての連戦取材です。

【画像】ぶら歩き。「ミサノ・サーキット」を画像で見る(13枚)

 ミサノ・サーキットは、リミニやカットーリカといった、アドリア海に面した海岸沿いの町からほんの4~5kmの場所にあります。MotoGP取材のことで頭がいっぱいであまりよく知らなかったのですが……本当に恥ずかしながら、ぼんやりと「観光地なんだなー」としか思ってませんでした……。

 このあたりは、どうやら有名なリゾート地みたいです。ホテル周辺はお土産屋さんがたくさんあって、Tシャツやビーチサンダル、水着、浮き輪などなど、日本の観光地と同じようなアレコレが売られていました。

 到着した水曜日の夜は、ホテル近くのレストランでマルゲリータをオーダーです。これがもう、ものすごく、美味しい! かなり大きめのサイズだったのに、ぺろりと完食してしまったほど。「ああ、ごはんが美味しいって素晴らしい……!」本場、イタリアのピザ、万歳。

 悲しいかな、レースがある週末はレストランに行く余裕が無くなってしまうので、イタリアの味を楽しめたのはこの日だけだったんですけどね……。

 金曜日には、ミサノ・サーキットの周辺をぶらぶらと歩いてみました。ミサノ・サーキットでのサンマリノGP取材は今年で3度目。パドックに続くエントランスを出ると、少し先にあるラウンドアバウトまで真っ直ぐに道が伸びています。

 この通りが「加藤大治郎通り」です。世界で大活躍し、2003年日本GPのアクシデントによりこの世を去ったMotoGPライダー、加藤大治郎選手の名前が付けられた通りです。

 わたしがミサノ・サーキットを初めて訪れた2019年、この道のことを知って本当にびっくりしました。世界で活躍したライダーとはいえ、日本人の名前がイタリアの通りの名前になっているのですから……。

 調べてみると、ミサノ・サーキットと加藤大治郎選手に浅からぬ縁があるから、という理由もあったようですが、それでもすごいことだと思います。ライダーが成してきたことに対する尊重を感じるのです。

 ちなみに、ミサノ・サーキットの住所の一部には「Daijiro Kato」が入っている、と先輩ジャーナリストが教えてくれました。この通りの名前と住所はGoogleマップでも確認できます。

 さて、そんな「加藤大治郎通り」を歩いていると、歩道にはバイクがびっしりと停まっています。駐輪場ではないはずですが、以前来たときも同じ光景に出くわしたので、きっと容認されているのでしょう。

 ナンバープレートを確認すると、イタリアばかりではなく、オランダやスイス、それからフィンランドまで! 陸続きの国ならまだ理解できるとしても、フィンランドから来る猛者もいるとは……。いろいろな国からファンが駆け付けるのも、ヨーロッパ開催のグランプリならではの光景です。

 今年、ぶらぶらと歩いて感じたのは、以前とのファン層の違い、でしょうか。ミサノ・サーキットはレジェンドライダーであり、圧倒的人気を誇ったバレンティーノ・ロッシのホームタウン、タヴッリアの近くにあり、だからこそサンマリノGPはロッシファンの熱気がとてつもなかったのです。

 ロッシが引退した今も、黄色は存在感を放ってはいましたが、今年はその中にドゥカティのファンが混じっていました。情熱的なファンは変わらなくて、エントランス付近では「チケットを売ってほしい」と声をかけられ、出待ちのファンの姿もありました。

 今季はイタリアのメーカーであるドゥカティに乗った、ロッシの教え子とも言えるフランセスコ・バニャイア選手などが活躍しています。ミサノ・サーキットを染めていた黄色に、今は赤が混じる……。けれど、その赤の中にはやはり、ロッシの存在があるのだと感じるのでした。

「3度来たくらいじゃ、まだまだサーキットの全貌をつかめないなあ……」

 以前とは違う光景に出会い、あらためてそう思います。だからこそ、次に来るときのことが楽しみになるのです。もちろん、マルゲリータも。

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