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フェラーリがルクレールとサインツJr.の順位交換を見送った”ふたつの理由”。角田裕毅に降り掛かったSC時の混乱も関係が

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フェラーリがルクレールとサインツJr.の順位交換を見送った”ふたつの理由”。角田裕毅に降り掛かったSC時の混乱も関係が

 フェラーリは、F1第21戦サンパウロGPでシャルル・ルクレールとカルロス・サインツJr.のポジションを入れ替えなかった理由を説明した。

 インテルラゴス・サーキットで行なわれたサンパウロGP。決勝レース終盤、サインツJr.は3番手を走行し、ルクレールは4番手を走行していた。

■SC中、角田だけ同一周回に戻れなかった原因は自動システム。“アブダビ事件”経て導入……「誤作動なかったが今後議論される」とFIA

 レッドブルのセルジオ・ペレスと今季のコンストラクターズランキング2位を争うルクレールは、最終戦に向けてさらなるポイントを得るためにサインツJr.とのポジション入れ替えを要求。こういったシナリオでの入れ替えは、日曜日午前の戦略ブリーフィングで議論され、承諾が得られていたが、結果としてフェラーリはルクレールとサインツJr.のポジション入れ替えを行なうことはなかった。

 レース後、ルクレールはチームが入れ替えを行なわなかったことについて、次のように不満を示していた。

「理解しているよ。カルロスが表彰台に上がっていることは理解している」

「僕は普段こういうことは求めない。だけど僕らはレース前にそう話し合っていたんだ。今回の件について言うと、なぜだかその場の勢いで判断が変わってしまったんだ。本当にフラストレーションが溜まるけど、仕方ないね」

 しかしフェラーリは、ポジションを入れ替えないという選択を下したのには、ふたつの要因があったことを明かしている。

 ひとつは、セーフティカー(SC)先導時の角田裕毅(アルファタウリ)のトラックポジションだ。周回後れだった角田は、上位勢との同一周回に戻るべくサインツJr.の前まで出たものの、隊列コントロールを巡るシステムの混乱によりアンラップが許可されず。通常、セーフティカー先導時のオーバーテイクは許可されていないものの、サインツJr.が角田を抜き返すこととなり、これが違反とみなされれば、5秒のタイム加算ペナルティを科される可能性があったのだ。

 そしてもうひとつは、ルクレールの後ろにはフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が連なっていたことだ。

 つまり、仮にサインツJr.がペナルティを受けたり、ルクレールを抜かせるタイミングを見誤ったりした場合、大きくサインツJr.が順位を落とす危険性があったのだ。

 ポジション入れ替えを行なわないという判断についてマッティア・ビノット代表は、次のように説明している。

「最後のストレートで2台を入れ替えるのは、確実にトリッキーだった」

「シャルルの後ろにはフェルナンドとマックスがいたからね。だから確実にトリッキーだし、危険だっただろう」

「しかしそれ以上に、角田がセーフティカーの後ろにいたことで、我々が調査を受けていることが分かっていた」

「その時はレースコントロールから問題ないとなっていたため、安心できていた。この件について結論は得られていたということに関わらず、かなりリスキーな行動だっただろう。5秒のペナルティによってカルロスがひとつ以上順位を失う可能性があったのだ」

「だからコンストラクターズランキングのためには、コース上の順位とギャップを維持した方が良いのは明らかだった」

 フェラーリは最終戦を前にコンストラクターズランキング2番手の座を維持しているものの、3番手メルセデスとの差は19点となっている。

 ドライバーズランキングではサンパウロGPの結果によってルクレールとペレスが290ポイントで並ぶこととなった。ポジション入れ替えを行なわなかったことでルクレールは単独2番手を得る機会を失ったが、ペレスも先行するフェルスタッペンがチームオーダーを無視したことで、さらなるポイント獲得の機会を失っていた。

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みんなのコメント

2件
  • システムのトラブルでもレースディレクターがトロロッソに角田を前に出すよう言う時間は幾らでも有ったぞ。

  • ヒューマンエラーは歓迎するくせに
    システムエラーでギャーギャー喚く
    ヤフコメ民。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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