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クロカン4WDじゃないのになんで!? 意外と背面タイヤが似合う車5選

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クロカン4WDじゃないのになんで!? 意外と背面タイヤが似合う車5選

■クロカン4WDに憧れがあったから!?

 現在、世界的に人気が高いSUVのなかでも、主流となっているのがクロスオーバーSUVと呼ばれるタイプ。舗装路を走ることを重視したモデルながら、クロスカントリー4WD車(以下、クロカン4WD)の要素を取り入れているのが特徴です。

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 一方で、かつてクロカン4WDが大ヒットしていた「RVブーム」の頃にも、普通のステーションワゴンやトールワゴンをベースにクロカン4駆風にモデファイしたモデルが存在。

 いまのクロスオーバーSUVよりもクロカン4WDに近い外観で、背面スペアタイヤを搭載する本格的なモデルもありました。

 そこで、クロカン4WDじゃないのに背面タイヤが似合うクルマを、5車種ピックアップして紹介します。

●スバル「インプレッサ グラベルEX」

 RVブーム当時、スバルにはクロカン4WDはラインナップされていなかったため、いすゞから「ビッグホーン」をOEM供給してもらい、スバル「ビッグホーン」として販売していました。

 しかし、1993年にいすゞとの契約が終わり、再びクロカン4WDがラインナップから消えてしまいます。

 そこで、1995年に「インプレッサスポーツワゴンWRX」をベースに最低地上高を上げた、SUVテイストの「インプレッサ グラベルEX(エックス)」を発売。

 フロントにはバンパーガードとリアには背面スペアタイヤキャリアを備え、ボディのカラーリングも専用の2トーンカラーが採用されるなど、クロカン4WDらしさを演出。

 一方で、WRXと同じ2リッター水平対向4気筒ターボエンジンを搭載していたことで、見た目に似つかわしくない高性能なモデルでした。

 しかし、中途半端感が否めなかったためか販売は低迷し、1996年のモデルチェンジで廃止となったことで、スバル車のなかでもかなりのレアキャラです。

●日産「ラシーン」

 1994年にデビューした日産「ラシーン」は、「サニー」や「パルサー」のプラットフォームをベースに開発されたコンパクトクロスオーバーSUVです。

 見た目はクロカン4WDのようボクシーなフォルムながら低い車高というアンバランスなデザインは、当時としてはかなり斬新でした。

 上級グレードではテールゲートに設置されたキャリアに背面スペアタイヤが装着されており、さらにトップグレードでは大径のフォグランプとグリルガードが標準装備され、よりRVテイストが強められていました。

 搭載されたエンジンは1.5リッター直列4気筒DOHCで、フルタイム4WDシステムを全グレードで採用。

 1997年のマイナーチェンジでは、駆動方式がビスカスカップリング方式のセンターデフを採用した、フルタイム4WDシステム「アテーサ」に改められます。

 さらに1.8リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載する「ラシーンft」が追加され、1998年には高性能な2リッター直列4気筒DOHCの「SR20DE型」エンジンを搭載した「ラシーンフォルザ」が登場するなど、走行性能を向上。

 ラシーンはヒット作でしたが2000年に生産を終了。後にデザインが再評価され、いまでも中古車市場では高い人気を誇っています。

●ダイハツ「ミラ RV4」

 1992年にダイハツは、軽クロスオーバータイプの「ミラ RV4」を発売。1990年に発売された3代目「ミラ」をベースに、悪路走破性を高めるために最低地上高を上げて、フロントバンパーガードやアンダーガード、サイドステップ、ルーフレール、そしてリアバンパーには背面スペアタイヤキャリアを装備しています。

 かなり本格的につくり込まれ、しっかりとクロカン4WDのデザインエッセンスを取り入れているのは、いま見ても斬新です。

 搭載されたエンジンは64馬力を発揮する660cc直列3気筒ターボのみで、駆動方式はフルタイム4WDを採用し、トランスミッションは5速MTと4速ATを設定。

 しかし、ミラ RV4は販売的に成功したとはいえず、生産期間はわずか2年と短命だったため、いまではかなり希少なモデルです。

■かなり本格的だった軽クロスオーバーSUVとは!?

●ダイハツ「テリオスキッド」

 1998年に発売されたダイハツ「テリオスキッド」は、同社の登録車「テリオス」と基本的な設計を共有する軽クロスオーバーSUVです。

 エンジンは縦置きに搭載された直列3気筒ターボのみで、トランスミッションは5速MTと4速ATを設定。駆動方式はFRをベースとしたフルタイム4WDとなっているなど、クロカン4WDに近い本格的な設計でした。

 実際に、トールワゴン系の外観ながら最低地上高が十分に確保していたことで、オフロード走行にも対応。背面スペアタイヤをリアゲートに設置してオフロード寄りのクロスオーバーSUVとなっています。

 また、後期型ではターボエンジンにインタークーラーが装着され、最高出力が60馬力から64馬力に向上し、走行性能を高めました。

 テリオスキッドは一定の人気を保っていたため、2012年の生産終了まで一度もフルモデルチェンジされることなく販売された、ロングセラーモデルです。

 なお、登録車のテリオスは2006年に「ビーゴ」に改名され、2016年まで販売されていました。

●三菱「RVR スポーツギア」

 三菱は初代「パジェロ」のヒットによって、RVブームの火付け役といわれ、1991年には2代目が登場。さらに同年には「RVR」が誕生しました。

 ミニバンの2代目「シャリオ」をベースに、シャシを短くして開発されたユニークなモデルで、2列シートとスライドドアを片側に備えたトールワゴンです。

 RVRという車名は英語の「レクリエーショナル・ビークル・ランナー」の頭文字に由来し、まさにRVブームにあやかったモデルでした。

 エンジンルームを小さくして全高を高くしたことで、広い室内空間を確保し、ミニバンに近いユーティリティによってファミリー層から人気となります。

 駆動方式はFFと4WDが用意され、搭載されたエンジンは、当初1.8リッター直列4気筒SOHCと2リッター直列4気筒DOHCガソリンでしたが、1992年には2リッター直列4気筒SOHCターボディーゼルエンジンを追加ラインナップし、経済性に優れていたことで主力グレードとなります。

 また、2リッターガソリン車とディーゼル車に、1740mmのワイドボディを採用し、グリルガード、スキッドプレート、背面スペアタイヤキャリアなどを備えた「RVR スポーツギア」が登場。RV風に仕立てられたことで、さらに人気を獲得しました。

 RVRは三菱の主力車種の1台として人気を保ち、1997年に2代目が登場して2002年まで生産されました。その後、2010年にコンパクトなクロスオーバーSUVとして7年ぶりにRVRが復活し、現在も販売されています。

※ ※ ※

 本来、背面スペアタイヤは、クロカン4WDの大径タイヤが荷室内に収まらないための苦肉の策だったといえます。

 スズキ「ジムニー」や三菱「ジープ」などが代表的な例ですが、ワイルドな印象の外観を演出する上で、効果的なアイテムでもありました。

 今回、紹介した5車種ではドレスアップ用アイテムとして背面スペアタイヤが装着されていますが、近年の乗用車ではそもそもスペアタイヤを装備するクルマが激減してしまったため、こうしたドレスアップはこの先見ることは無いかもしれません。

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みんなのコメント

3件
  • 初代RAV4とC-RV、パジェロイオ
    今の低く見せようとするデザインより当時のクロカン風SUV背面タイヤ有りの方が絶対カッコ良かったよ。
  • 昔の車はリアにスペアタイヤを背負うのが定番だった。その様式を再現していたのが、かつてのリンカーンやマーキュリー。リアトランクの蓋に、スペアタイヤを立てて収納しているかのような丸い出っ張りをわざわざ作っていた。最後のミニカ・タウンビーにもそういう飾りがあったと思う。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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