ストリートからゼロヨンまで楽しめる快速セダン!
シェイクダウンでゼロヨン12秒9をマーク!
「455馬力を6速MTで操るY33グロリア!」VQエンジンチューンはVQ30DETも熱いんです!
VQチューンと言うとVQ35DEやVQ37VHRばかりがクローズアップされるが、実はVQ30DETもチューニングベースとしてかなり面白かったりする。コクピット館林が手がけたY33グロリアのストリート&ゼロヨン仕様は、そんなVQ30チューンの最先端を行っている1台だ。
オープンジャケットのVQ30DETはシリンダーの強度が不足気味で、常用ブースト圧を1.0キロ以上にセットすると、割とあっさりガスケット抜けを起こしてしまったりする。このY33も同じで、タービンを交換してブーストアップしたらそんな症状が出てしまったそうだ。
そこでエンジンオーバーホールのついでに、高まった爆発力に対するシリンダーの振れを抑えるため、オープンジャケット部に等間隔でピンを打つ加工をJUNに依頼。これで安心してブーストをかけられるようになり、現状1.45キロでも全く問題なし。ダイノパック係数ゼロで455ps、58kgmをマークするパワフルなエンジンに仕上がった。
タービンはTD06-25G(10cm2)。純正EXマニに合わせてワンオフされたタービンアダプターを介しての装着となる。燃料系はGT-Rポンプと550ccインジェクターで容量アップ。ウエストゲートは大容量のトラストタイプRだ。その奥にタービンのコンプレッサー&エキゾーストハウジングがチラリと見える。
コンピュータにはF-CON Vプロを使っているが、VQ30DETには専用ハーネスの設定がないため配線を1本1本繋いで接続。エアフロレス化はもちろん、燃調と点火時期の最適化を図っている他、スタート時のミスファイアリング(点火カット)も制御している。
もうひとつの見どころは、ATのみの設定だったY33をMT化してる点。使われたミッションはZ33純正の6速だ。同じVQ型だからだとは思うが、意外にもエンジンに対してはボルトオン装着可能でマウントを後方にズラすだけでOKなのだ。
ただし、セルモーターの位置がVQ35と逆になるだけでなく、VQ30DETのクランク角センサーピックアップをフライホイールに移植したり(クラッチはATSのZ33用カーボンツインを使用)、スピードメーターを動かすためのセンサーを追加したりと、細かい部分の手直しが必要。その他にもクラッチペダルの追加やサイドブレーキの移設など苦労したことも多く、まともに走るようになるまでには半年もかかったそうだ。
プロペラシャフトはY33用をショート加工したものだが、ミッションに差し込まれる部分のスプライン形状が異なっている。そこでZ33用プロペラシャフトを取り寄せ、先端だけをY33用プロペラシャフトに組み合わせて使っているのだ。
室内側は何とも自然な出来栄え。まるでY33にMTの設定があったかのようだ。ちなみにMT化にかかったコストは、パーツ代+工賃で約80万円。Y33ターボが中古車で40~50万円ってことを考えると割高な感じがするけど、アリストのMT化以上に目立つことは間違いなし! 実際、このY33もゼロヨン会場では注目の的だそうだ。
ホイールはレイズのG-games77W、タイヤはフロント245/45-18、リヤ255/35-18サイズのポテンザが組み合わされる。フェンダー後端のモール部に付けられたスカイラインのGTバッジがアクセントだ。
450psを超えるパワーと60kgm近いトルクを持ってすれば、Y33のAT用純正ファイナルのままでもストリートは快適だ。それでいながら、シェイクダウンを兼ねたアムクレイドゼロヨンでは、12秒9をマークするという俊足ぶりを発揮。しかも、街乗り用タイヤを履いたままでこのタイムなのだから恐れ入る。
●取材協力 コクピット館林 群馬県館林市赤生田町2202 TEL:0276-73-5451
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みんなのコメント
だからつまらない車ばかりになるし、車離れが止まらないんだ。
グランツーリスモ、アルティマと言う
グレード名を
無くしたのは勿体ないな。