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ド派手な改造車は時代遅れ? オートサロンから見る最新カスタムカー事情とは

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ド派手な改造車は時代遅れ? オートサロンから見る最新カスタムカー事情とは

■クルマ好きが注目するカスタムカーショー「東京オートサロン」

 毎年年明け早々に開催されるカスタムカーショー「東京オートサロン」は、クルマ好きにとっては見逃せないイベントとなりました。

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 もともとはチューニング雑誌「Option」が中心となり、1983年に東京・晴海の東京見本市会場東館で始まったイベントで、30年以上も続いています。

 自由な発想で作り上げられた過激なカスタムマシンと、大胆な衣装を身にまとったコンパニオンが同時に楽しめるとあって、毎年多くの来場者を集めるイベントとして認知度もアップしています。

 東京オートサロンにおける、最先端のカスタム傾向とはどのようなものなのでしょうか。東京オートサロン2020の出展車を振り返ってみます。

 開催初期のころは、「カスタム=ワル」というイメージが先行し、過激なパワー競争を主題にしたショップ製作の「チューニングカー」と呼ばれるマシンがほとんどでしたが、いまでは自動車メーカーの新型スポーツモデルが発表されるなど、メーカーからも東京オートサロンが重視されていることがわかります。

 かつてのチューニングカーは、パワーや派手さといった目的のために開発された分かりやすい「特化型」が多かったのですが、最近の傾向は少し異なり、快適性と実用性はそのままに、スポーツ性能をぐっと引き上げたモデルが数多く登場しました。

 メーカーの製作によるモデルのなかでも注目度が高かったのが、TOYOTA GAZOO Racing(トヨタガズーレーシング)が展開する「GR」ブランドです。

 2020年2月に登場予定の新型「ヤリス」をベースに、新開発の専用1.6リッターターボエンジンと6速MTと組み合わせ、そのままレースに出場できそうな本格的なスポーツモデル「GRヤリス」を発表。

 ピックアップトラックの「ハイラックス」でも販売店が製作したGRモデルが公開されるなど、もっとも勢いのあるトヨタらしさを見せてくれました。

※ ※ ※

 ホンダはマイナーチェンジした軽スポーツカー「S660」をベースにしたカスタマイズモデルの登場に加え、ニュルブルクリンクサーキットでのFF最速を狙う「シビックタイプR」の新型モデルをサプライズ展示。

 スバルは「レヴォーグSTIスポーツ コンセプトモデル」を初公開し、ダイハツは魅力的な軽SUV「タフト」をデビューさせ、注目を集めていました。

 スズキは熱狂的なファンを持つスイフトに、伝説の名バイク「KATANA」をモチーフにしたカスタマイズを施した「スイフトスポーツ KATANA EDITION」を展示するなど、スポーティなニューマシンが続々と登場しているのが特徴的でした。

■軽やSUVをチューニング! カスタムカーの最新のトレンドとは?

 今回の東京オートサロン2020がこれまでと違ったのは、国産メーカーはもちろん、輸入車メーカーも数多く参加していることだといえます。

 輸入車では、メルセデス・ベンツといったオートサロンの常連ブランドだけでなく、マクラーレンやアストンマーチン、ロータスも最新モデルを展示。

 前述のシビックタイプRとFF最速を競う「メガーヌR.S.トロフィーR」をルノーが展示すれば、安全性が自慢のボルボは「XC60ポールスター」というPHEVのハイパフォーマンスモデルをお披露目し、シボレー新型「コルベット」が北米以外で初公開されました。

 スポーツモデルだけでなく、SUVやミニバン、軽自動車の「魔改造」モデルが数多く展示されるのも、東京オートサロンならではの魅力です。

 メーカー色が強くなったとはいえ、全国のカスタムショップにすれば、自社の実力をアピールする絶好の機会だといえます。そのため、「ここまでやっちゃいました」的なデモカーも数多く見ることができました。

 メーカーモデルにはない、ローダウン&大径ホイール&オリジナルのエアロをまとったミニバンは、相変わらずワルな雰囲気もたっぷりです。

 SUVのカスタム傾向としては、エアロやローダウンの「スポーティ路線」だけでなく、ゴツゴツのオフロードタイヤを装着し、リフトアップするヘビーデューティ路線も盛り返してきた印象を受けます。

 また軽自動車をベースにしたカスタムカーは面白いものばかりです。商用でも使われるスズキの軽ワンボックスカー「エブリイ」に大人気SUV「ジムニー」のフェイスを移植したモデルや、クラシカルな印象になる「レトロ調ボディキット」などを装着したモデルも多数展示。

 キュートでちょっと懐かしいノスタルジックなカスタムが、軽カスタムのトレンドのひとつといえそうです。

 また、これまでのド派手なカスタムカーが減った代わりに、自分たちでも手が届きそうなカスタムが多かったようです。

 それでも今回のオートサロンでは、2019年にデビューしたトヨタ新型「スープラ」をベースに仕上げたデモカーが数多く出展され、今後は新型スープラを中心にアフターマーケットが推移していくことを感じさせます。

※ ※ ※

 東京オートサロン2020の3日間の来場者数は、前回の33万666人を上回る、33万6060人を記録し、大盛況のうちに閉幕しました。

 EVや環境性能に関する展示が多かった東京モーターショーとは異なり、熱気あふれる東京オートサロンの展示が多くの人を魅了しているといえるのではないでしょうか。

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