1980~90年代にかけて「クロカン」ブームを支えた4WDが各自動車メーカーから続々と発売された。この連載企画では、今でいうSUVとは、ひと味もふた味も異なる「泥臭さやワイルドさ」を前面に押し出したクロカン4WDを紹介する。第23弾は「4代目パジェロ」だ。
2代目パジェロ で人気だった2トーンのボディカラーが復活
2006年、あの名馬「ディープインパクト」が引退した年に4代目パジェロがデビューした。全体的に、スタイルも価格もボリューム感のあった3代目を少しシェイプしたスマートなデザインだ。ボディカラーも2代目のV20・40系で人気だったツートーンカラーを復活させるなど、かつてのパジェロファンを意識した要素が盛り込まれた。さらにプレミアムモデルに加え、価格を抑えたベーシックモデルを導入するなど、様々な角度を見直したモデルチェンジだった。
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ボディは、2ドア5人乗りショートボディのV80系と、5ドア7人乗りロングボディ90系を設定。パジェロの伝統として受け継がれてきた背面スペアタイヤは、センターマウント方式に変更するとともに搭載位置を少し下げ、後方視界確保やさらなる低重心化を実現した。
デビューから2年後に待望のディーゼルエンジンを追加
V80・90系のパワーユニットは、2種類のガソリンからスタート。2972cc V6エンジン「6G72型(最高出力178ps/最大トルク26.6kgm)」。そして3828cc V6 MIVECエンジン「6G75型(最高出力252ps/最大トルク34.5kgm)」、ショートボディにも3Lと3.8LのV6エンジンを設定した。
2008年に新長期規制に適合した3199cc 直4ディーゼルターボ「4M41型(最高出力170ps/最大トルク37.8kgm)」が追加された。さらに2010年の改良でクリーンディーゼルエンジンへと進化し、パワースペックはそれぞれ最高出力190ps/最大トルク45.0kgmへと出力アップした。
ボディのフレーム構造やサスペンション形式は、先代モデルのV60・70系を継承した。サスペンションはフロントダブルウイッシュボーン・コイルスプリング式、リアはマルチリンクダブルウイッシュボーンコイルスプリング式だ。ただし両サスペンションともバネレート、ショック減衰力、素材や配置の見直しなど、諸元表では先代と同じでもモデルチェンジに相応しいリセッティングが施されている。
また、オンロード走行時の安定性を確保する「ASC」と、オフロード走行で安定したトラクションを生む「ATC」を組み合わせた「ASTC」や、そのASTC搭載車にもリアデフロックを装着できること(同時使用は不可)、運転席でワンタッチ操作が可能なスーパーセレクト4WDIIなど、4WD車としてのクオリティを高めるシステムも多数採用した。
2019年、37年に渡るパジェロの歴史に幕が下ろされた
そして何度かのマイナーチェンジにより、エンジンの最適化や快適装備の改良を施し、2019年、国内販売終了を告げ「パジェロ ファイナルエディション」が限定700台で販売された。4M41型ディーゼルエンジン搭載のロング車両限定で、本革シートや電動サンルーフなどが備わった豪華仕様だ。さらに専用のロゴ入りシチズン製ウオッチやステッカーも用意された。このモデルを最後に、発売から37年に渡り、多くのユーザーを虜にしてきた日本の名車「パジェロ」は国内販売を終えるた。
現在は世界約90カ国でスポーティなデザインの「パジェロスポーツ」が販売されている。その車両は、1996年から2001年まで国内でも販売された「チャレンジャー」をベースに、4WDシステムなどはパジェロのDNAを受け継いている。パジェロスポーツには、パジェロの分まで今後も世界で大いに輝いてもらいたいものだ。
レース活動によりブランドイメージを高めた車種はいくつかあるが、日本でその認識を浸透させた代表車に、「ランサーエボリューション」、そして「パジェロ」が挙げられるだろう。ランサーエボリューションは「世界ラリー選手権(WRC)」で、パジェロは「ダカールラリー」で世界を相手に戦い続け、両者ともラリーとともに栄光と成長を得た三菱自動車の代表作だ。だが、ランサーエボリューションは2006年にWRCのワークス参戦を休止。
パジェロも2009年限りでダカールラリー参戦を終えている。そしてランサーエボリューションは2016年に、先のとおりパジェロも2019年に販売を完了した。レース界で名を馳せたモデルたちがなくなるのは本当に寂しいが、三菱は過酷なレースの勝ち方を知っている。いま迎えている逆境にも負けることなく、栄光を取り戻すことを期待したい。
[ アルバム : クロカン列伝 4代目パジェロ はオリジナルサイトでご覧ください ]
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