9月22日、スポーツランドSUGOでスーパーGT第6戦「2024 AUTOBACS SUPER GT Round6 SUGO GT 300km RACE」が行われた。シーズンもあと残り3戦となり、重要な1戦となる今大会だったが生憎の天候に。波乱の多いサーキットでウェットコンディションとなった今大会、例年通り予測不能なバトルが展開された。(文:河村大志/写真:GTA)
GT500クラスは37号車が驚異的な速さで優勝
週末を通して雨となった第6戦SUGOラウンド。予選日の土曜日は朝から雨が降り、特に予選が行われる午後には雨量が増えることが予想されていた。そのためGTAは予選が天候不良で実施されなかった場合、午前の公式練習でのタイムが決勝のグリッドに反映するという処置が下されることが各チームに通達された。
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予選の順位が順位に直結するといってもいいコースなだけに、午前の公式練習から緊張感が漂う。すでにフルウェットでの走行となった公式練習は開始5分に起きたGT300クラスの52号車Green Brave GR Supra GTのクラッシュを皮切りに、雨量の増加やコースオフなどで赤旗が3度出る荒れた展開となる。
最終的に6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIがクラッシュして6度目の赤旗が出たところでセッションが終了。GT500の専有走行は行なわれないまま公式練習が終了となった。
午後の予選も開始直前にディレイが発表され、各チームの代表者がフリーフィングルームに集められた。
協議の結果、15時10分に天候回復が見込めないため予選はキャンセルされることが正式に発表された。併せて決勝のスターティンググリッドに関しても公式練習でのタイムを基に決定されることが合意されている。
この結果、ポールポジションは38号車KeePer CERUMO GR Supra、2番グリッドに14号車ENEOS X PRIME GR Supra、3番グリッドに19号車WedsSport ADVAN GR Supraがつけることになった。
ランキングトップの36号車au TOM'S GR Supraは4番グリッドを獲得。一方、ランキング2位の100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTが11番手、ランキング3位の3号車Niterra MOTUL Zが最後尾15番手と低迷し、決勝は厳しい順位からの追い上げとなる。
決勝日も午前中は非常に強い雨が降ったため、スケジュールが当初のものから変更が加えられた。12時から予定されていたウォームアップは1時間遅れ、決勝レースも13時半から14時22分からのセーフティカースタートに変更となっている。
スケジュールを遅らせたことが功を奏し天候は回復。路面はウェットだが、天候が落ち着いた中、300kmの決勝レースがスタートした。
37号車が驚異的な速さでGT500クラスを制す
セーフティカー先導で3周を周回したのち、4周目からスタート。38号車が逃げを打つ中、なんとランキングトップの36号車が一気に2位に浮上する。
36号車はペースが良く、16周目のハイポイントコーナーで38号車を捕らえオーバーテイクしトップ浮上。勢いそのままにリードを築いていく。
26周目にGT300車両がストップしたことでセーフティカー(SC)が出動。32周目にレースはリスタートした。
36号車と14号車がトップ争いを繰り広げる中、14番手と後方からのスタートだった37号車がその背後に迫ってきた。
さらに、17号車も加えた4台によるバトルが展開されたが、37号車のペースが非常によく、37周目に14号車、36号車を交わして一気にトップに浮上。スタート時点でのタイヤ選択がうまくいったようだ。
42周目、GT300クラスの車両がクラッシュ。このアクシデントでSCが出ると踏み、各車ルーティーンのピット作業を実施すべきピットに入り、ドライタイヤを履く。
実際にフルコースイエロー(FCY)がでた後、SCの先導で49周が終了。37号車が3番手ながら前の2台がピット作業を行っていないステイアウト組であるため実質トップに立っていた。
程なくして前の2台がピットインしたことで37号車がタイミングモニター上でもトップとなり2位以下に大きなギャップを築いていった。
小さいサーキットである菅生で10秒以上のギャップを築いた37号車が独走でトップチェッカー。第3戦鈴鹿に続き今季2勝目を挙げた。2位は38号車、3位には12号車が入っている。
36号車80キロ以上のサクセスウェイトながら4位でフィニッシュし、49ポイントで選手権首位をキープ。そして、今回2勝目を挙げた37号車は48までポイントを伸ばし、TOM'Sが選手権でワンツー体制を築いている。
GT300は65号車が連勝でランキングトップに
悪天候の影響で予選がキャンセルとなった今大会。公式練習の順位がグリッドに反映されることとなり、20号車シェイドレーシング GR86 GTがポールポジション獲得。2番グリッドに念願の今季初優勝を狙う61号車SUBARU BRZ R&D SPORT、3番グリッドには今季2勝目を狙う777号車D'station Vantage GT3がつけている。
ランキングトップの2号車muta Racing GR86 GTは9番グリッドからスタート。僅差でランキング2位につける65号車LEON PYRAMID AMGは15番手、ランキング3位の88号車VENTENY Lamborghini GT3は後方18番手からのスタートを余儀なくされている。
決勝は3周のセーフティカーランを経て、4周目からレースがスタート。
ポールシッターの20号車を先頭に、45号車、7号車のミシュラン勢がちょい濡れの路面で速さを見せる。
上位争いでは45号車のペースが良く、14周目に20号車でオーバーテイクしトップに浮上。ステアリングを握るケイ・コッツォリーノは序盤に10秒以上のマージンを築く力走を見せる。
トップの座を奪われ、3位を走っていた20号車の右リヤタイヤが脱落するアクシデントが発生。ハブが折れており、早くも戦線離脱となってしまった。
その後ろでは、いち早くドライタイヤに交換したアウトラップで25号車が他車と接触しSPコーナーのアウト側でストップ。車両の撤去のためセーフティカーが入り、45号車が築いたリードは失われてしまう。
リスタートが切られ、45号車はトップをキープしながら走行。しかし、その背後には7号車が食らいつき、65号車が3位にジャンプアップしていた。
40周あたりになると、ドライタイヤを履く車両のラップタイムが先頭集団より速くなってきた。これを見て2号車、88号車らがピットに入りスリックに交換。
そんな中、11号車がバックストレートでクラッシュしたことから、セーフティカーを見越して多くの車両がピットに向かう。
その後、FCY、そしてSCと出されていき、48周目にレースが再開。トップの45号車はコッツォリーノから女性ドライバーのリル・ワドゥーにスイッチ。このシリーズ初の女性ドライバーの優勝が現実味を帯びる中、65号車が迫る。しかし、ワドゥーはミスを犯すことなく冷静に65号車を抑え込んでいく。
決め手がない中でも65号車は諦めない。67周目の最終コーナーで並びかけると1コーナーで45号車をオーバーテイクし首位に浮上した。
その後は着実に2位以下にギャップを築いた65号車が優勝。天候を味方にし、前線に続く連勝となった。2位は45号車、3位には777号車が入っている。
2024 AUTOBACS SUPER GT Round6 SUGO GT 300km RACE Result
2024年スーパーGT 第6戦決勝 GT500結果
1位 37 Deloitte TOM'S GR Supra(笹原右京/G.アレジ)84周
2位 38 KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)
3位 12 MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/B.バゲット)
4位 36 au TOM'S GR Supra(坪井 翔/山下健太)
5位 100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)
6位 3 Niterra MOTUL Z(高星明誠/三宅淳詞)
7位 17 Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)
8位 19 WedsSport ADVAN GR Supra(野尻智紀/松下信治)
9位 14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)
10位 16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT (大津弘樹/佐藤蓮)
2024年スーパーGT 第6戦決勝 GT300結果
1位 65 LEON PYRAMID AMG (蒲生尚弥/篠原拓朗)79周
2位 45 PONOS FERRARI 296(K.コッツォリーノ/リル・ワドゥー)
3位 777 D’station Vantage GT3(藤井誠暢/C.ファグ)
4位 7 Studie BMW M4(荒聖治/N.クルッテン)
5位 52 Green Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)
6位 31 apr LC500h GT(小高一斗/中村 仁)
7位 87 METALIVE S Lamborghini GT3(松浦孝亮/坂口夏月)
8位 2 muta Racing GR86 GT(堤 優威/平良 響)
9位 60 Syntium LMcorsa GR Supra GT (吉本大樹/河野駿佑)
10位 88 VENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)
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