2024年F1シンガポールGP決勝で、メルセデスのルイス・ハミルトンは6位、ジョージ・ラッセルは4位だった。
スタートで、3番グリッドのハミルトンはユーズドソフトタイヤ、4番グリッドのラッセルは他のほとんどのドライバー同様、新品ミディアムを履いた。
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ハミルトンは3番手を維持してファーストスティントを走り、タイヤに苦しみ、上位勢では最初の17周目にピットイン、ハードタイヤに交換した。早い段階のピットストップの後、13番手から再開、レース終了まで非常に多くの周回を走らなければならなくなった。
ハミルトンは、後からピットストップを行ったラッセルの後ろに落ちた後、39周目には4番手まで上がるが、ピットストップ直後のオスカー・ピアストリ(マクラーレン)に抜かれて5番手に。50周目にはフレッシュなタイヤを履いたシャルル・ルクレール(フェラーリ)にかわされ、6番手に落ち、最終的に、優勝したランド・ノリス(マクラーレン)から85.248秒遅れ、前のルクレールからは22.818秒差と、大きく後退した形でフィニッシュした。
ラッセルは、より一般的な戦略で走り、ハミルトンの前に出た後、ピアストリには抜かれたが、終盤ルクレールを抑えきり、4位を守った。
トト・ウォルフ代表は、ハミルトンの戦略は誤りだったと述べている。
「トラックポジションが重要なこの場所での過去の経験に基づいて、戦略を決定した。ソフトタイヤでのスタートは、ルイスに有利になると考えたが、それは間違った判断だった」
「リヤタイヤのサーフェスの温度管理に苦労して、後退した。過去のここでのレースと異なり、今回はオーバーテイクが可能であり、今考えれば、彼をミディアムでスタートさせるべきだった」
「さらに今日の我々は遅すぎたという事実を隠せない。受け入れるのは難しいが、改善する方法を見つけなければならない。オースティンではアップデートを予定しており、それが前進につながることを願っている」
なお、レース後、チームは、ハミルトンとラッセルが体調を崩し、体を休めるため、定例メディアインタビューに参加しないことを発表した。
「残念ながら、ジョージとルイスの両名は今夜のレースの疲労から回復中のため、今夜のメディア取材には出席しない」とチームは確認した。
ウォルフ代表は、ふたりは熱中症になりかけている状態だったため、医師の助言に基づき、FIAに許可をとって、メディア対応を休むことにしたと説明している。
■ルイス・ハミルトン(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム)
決勝=6位(62周/62周)
3番グリッド/タイヤ:ソフト→ハード
こういう厳しいレースになった時に感じる様々な感情を、言葉で言い表すのは難しい。今年はここまでずっと、みんなにとって試練の年になっているが、できる限りの力でプッシュし続けている。時には失敗することもあり、僕の戦略に関しては今日がその例だった。もちろん、みんなが正しい意図を持ってこの週末に臨み、ひとつひとつの判断をしているのだけれど、時にはそれがうまく行かないこともある。そうなるのは悔しいものだが、僕たちみんなが関わっていることだ。
ここ何戦か、僕らは上位陣に対して競争力を失っていて、その理由を突き止めるために懸命な努力をしている。僕らがやるべきこと、つまりチームとして力を合わせ、状況を分析し、オースティンまでに気持ちを立て直すことに全力を尽くすつもりだ。エネルギーと意欲と決意をもって現地へ向かおうと思う。次のレースもまた、すべてうまくいった時には僕らに何ができるかを証明し、できることならクルマを進歩させる機会なのだから。
■ジョージ・ラッセル(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム)
決勝=4位(62周/62周)
4番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード
とても困難な金曜を終えた段階で、決勝は4位くらいかと考えていた。だが、予選でのペースから言えば、もっと上位を狙えるだろうと思っていた。ともあれ、レースペースだけではなく身体的な面でも、チャレンジングな難しいレースだったことに疑いの余地はない。
マクラーレン勢には感心するばかりで、僕らとはレベルが違っていたし、マックス(・フェルスタッペン)も僕より速かった。それでも、レース終盤にシャルル(・ルクレール)のフェラーリを抑えることはできて、僕にとってはダメージリミテーションの色合いが濃いレースになった。クルマのペースを考えると、これが達成できる最善の結果だった。
このところ、しばらくトップに挑戦できずに苦労してきた理由を解明するために、これから3~4週間の間にやるべきことがたくさんある。夏休み明け以降、僕らは競争力を失っていて、悔しい思いをしてきた。それを克服するためにハードワークを続けるつもりだ。次のオースティンのレースで投入するアップデートが、トップに迫るのに役立ってくれることを願っている。
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