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GT-Rは道を選ばない──プレミアム・エディションTスペック試乗記

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GT-Rは道を選ばない──プレミアム・エディションTスペック試乗記

日産が誇るスポーツカー「NISSAN GT-R」で、氷上をテストドライブ。しかも試乗車は限定モデル「プレミアム・エディションTスペック」だった!

予想以上の走り

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クルマの性能を試す場所は、どんなところだろう……そう思っているクルマ好きは少なくないのでは? たとえば、世界中の公道、ニュルブルクリングのようなサーキット、荒れ地、砂漠……。今回、私が走ったのは、氷の上。しかも操ったのは NISSAN GT-R 。これが意外なほどよく走るのには驚いた。

NISSAN GT-RプレミアムエディションT-spec(ティースペック)で走ったのは、長野のサマーリゾート、蓼科高原の女神湖だ。1月から2月にかけての、もっとも気温が下がる約1カ月のあいだ、ここが氷上ドライブのために(団体に)貸し出されるのだ。

GT-Rの、いわゆるプレミアムエディションT-specは、419kW(570ps)の最高出力と637Nmの最大トルクを発生する3799ccV型6気筒ガソリンターボ・エンジンに、フルタイム4WDシステムの組み合わせ。それに、しなやかさを追求したという専用サスペンションをはじめ、カーボンセラミック・ブレーキ、専用20インチリム径鍛造アルミニウムホイールなどを装備している。

上記のとおり、乗り心地は意外なほど快適であるものの、公道ではパワーを使いきれない。オソロシイと言いたくなる、ハイパワーマシンだ。それで、フツウのタイヤではまったくグリップしない氷の上を走るとどうなるのか?

氷上コースのためのGT-Rは、ふだんの高グリップ高性能タイヤのかわりに、スタッドレスタイヤを装着していた。タイヤのおかげなのか、クルマの性能ゆえなのか、予想いじょうにしっかり走るのには驚かされた。

高い完成度

ドライブモードは「エンジンレスポンスを緩やかにする」と日産がする「SAVE(セーブ)」モードで。それだけで、氷の上をうっすらと雪が覆うコースをスタート。直線では、「え?」と、思うぐらい、しっかりグリップして、ぐんぐんと速度を上げていく。

その先はきつめのカーブがコース上に設けてあったので、舗装路よりずっと手前からアクセルペダルを緩めつつ、じわっとブレーキング。そこからコーナーに沿って丁寧にまわってみた。

すごいと感心するのは、前輪のグリップ力の高さと、後輪の連携のよさ。アクセルペダルから足を離してしまうと、車両の動きがやや不安定になるものの、駆動力をかけているかぎり、狙ったコースが乱れない。ときどき前輪が滑り出しそうになるときは、即座にステアリング・ホイールにその感覚が伝わってくる。リアも同様だ。

つまり、どんな路面をどういう状態で走っているか、GT-Rのドライバーはつねに把握していられるのだ。雪と氷がまだらになった路面では、タイヤのグリップが刻一刻と変わるので、アクセルペダルへのレスポンスのよさはたいへん重要と言われる。

GT-Rで最大トルクが得られるのは3300rpmと比較的高めの回転であるが、ほとんどアイドリングに近い回転域から実用的なトルクがしっかり出るせいもあって、パワーコントロールがしやすい。これも氷上であらためて思い知った。

変速機はツインクラッチ式の6ATであるが、上記のように、つねにパワーをかけ続けられるという点で、一般的なトルコン式のほうがベターと思えた。気になったのはそれだけ。公道で感心した思い出がよみがえった。氷上でもGT-Rのすごさに感じ入ったのだ。

販売絶好調で、2021年9月に1590万4900円で抽選販売されたものの申し込みが殺到。かなりの高倍率になったようだ。それも納得の高い完成度だった。

文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)

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