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低速域と相性の良いHV ホンダ・シビック(3) 長期テスト 実際に近いカタログ燃費

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低速域と相性の良いHV ホンダ・シビック(3) 長期テスト 実際に近いカタログ燃費

積算9480km 実際の数字へ近いカタログ燃費

ホンダ・シビックのハイブリッド・システムは巧妙で、プラグイン・ハイブリッドのように充電の必要はない。4気筒ガソリンエンジンは、日常的な速度域ではタイヤを駆動するのではなく、駆動用モーターとバッテリーへ電気を供給することに徹する。

【画像】低速域と相性の良いHV ホンダ・シビック e:HEV 新型タイプRとNSX タイプSも 全96枚

高速道路などでは、エンジンがフロントタイヤを駆動し始める。この方が効率は良いためだ。CVTが組まれた他のハイブリッドのように、エンジンが不意にうるさく回ることはない。英国の交通事情でも効果的に機能し、トヨタ・プリウスより静かだとも思う。

これまで約4000kmを走行し、日常的な条件での燃費が明らかになってきた。運転が楽しいハイブリッドのシビックとはいえ、最終的にこの手のハッチバックを選ぶ人が1番気にするポイントは、ランニングコストだと思う。

ホンダが主張する燃費は、WLTP値で20.0km/L。プラグイン・ハイブリッドほど振るわないのの、そちらの場合はテスト条件に即した理想値であることが多い。しかし、シビックの値は現実的に得られる数字へ近いといえるだろう。

これまでの長期テストで、筆者が確認したベストの平均燃費は20.2km/L。最も悪かった時は16.3km/L。全体での平均値は、18.5km/Lとなっている。

穏やかな一般道での走行と相性が良い

これは、グレートブリテン島の東部、リンカンシャー州から南部のロンドンまでの、高速道路での移動だけではない。一般道を軽快に飛ばしながらの学校への送り迎えや、速度域の低い市街地でのお買い物まで含めた数字として考えると、優秀だといっていい。

むしろシビックのハイブリッドは、ガソリンエンジンへ強い負荷が掛からない、穏やかな一般道での走行と親和性が高い。ベスト燃費を得られた時は、平均速度が50km/h以下で、短距離移動が中心だったことが功を奏したようだ。

反面、高速道路を長距離走るような場面では、燃費が伸びにくい。低い回転数を保ちながら、太いトルクで突き進めるディーゼルターボなら得意な条件といえるが、2.0Lガソリンエンジンと駆動用モーターを積んだシビックでは違う。

パワートレインは巧みに制御されるが、高めの速度域を長時間維持するには、エンジンと駆動用モーターは懸命に仕事をすることになる。目立った渋滞がなく、平均速度が95km/h前後へ高まると、16.3km/Lから17.1km/L程度へ悪化するようだ。

もっとも、荒々しい質感が伝わってきたり、車内がノイズでうるさくなることはない。リラックスして、ラジオを楽しみながら移動時間を過ごせる。

気持ち良く走れると燃費は悪くなる

ところどころ渋滞していたり、工事規制が出ていたりして、平均速度が落ちると燃費は伸びる。同じリンカンシャー州からロンドンまでの高速道路でも、そうなると19.0km/Lを超えてくる。

環境のためだとはいえ、好ましい法則とはいえないだろう。ドライバーが気持ち良く走れると、燃費は悪くなる。ストレスが溜まりがちな移動では、燃費が伸びる。2023年の自動車事情を象徴するような結果かもしれない。

テストデータ

気に入っているトコロ

妻の反応:筆者の妻は、ホンダ・シビックを相当気に入っている。SUVはいらないと話すほど。彼女がここまで称賛することは、今までなかった。

気に入らないトコロ

高速道路での燃費:流れの良い高速道路では、少し気を緩めると燃費が落ちてしまう。

テスト車について

モデル名:ホンダ・シビック 2.0 i-MMD e:HEV アドバンス(英国仕様)
新車価格:3万2995ポンド(約531万円)
テスト車の価格:3万3820ポンド(約44万円)

テストの記録

燃費:18.5km/L
故障:なし
出費:なし

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みんなのコメント

6件
  • 44万円なら即買い
  • 日本のシビックはWLTCモードで24.2km/l。
    英国仕様と違うのかな?
    20.0km/lをホンダが主張とは、日本仕様は虚偽表示?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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