電気自動車でも完璧にGクラス
メルセデス・ベンツの本格オフロードSUVであるGクラスのラインナップが出揃いました。先行デビューを果たしている3.0L直6ディーゼルターボエンジンを搭載する「G450d」、4.0LのV8ツインターボエンジンを搭載しメルセデスAMGブランド下にある「G63」(ともに48Vマイルドハイブリッド仕様)に加え、今回、第3のモデルとして日本上陸を果たしのがBEVの(以下、G580)です。
「G580」を一言でいうと“未来を見据えた電気自動車のGクラス”となりますが、1979年に誕生した初代モデルから脈々と流れる血統は「陸地ならどんな場所でも走れる」というタフ性能。志高くじつに男前なSUVなのです。
開発テーマの柱の一つが「エレクトリック・ヴィークルの特徴を最大限生かした走破性の創造」です。「内燃機搭載車では実現不可能な走りとは?」と置換えてもいいのですが、「G580」注目点は“Gターン”というその場で転回する機能に尽きます。つまり戦車やブルドーザーが左右のキャタピラを逆回転させその場でクルっと回るのと同様“超信地旋回”が可能なのです。
じつはこの「G580」、4つの車輪それぞれに独立した駆動用モーターを搭載。車体を360度まわすこともできれば、回転半径を最小限に、たとえば1本の木の周りをクルクルと回ることもできてしまうのです。ジャングルの奥地で超鋭角に曲がりルートを取ることもできれば、180度その場で転回し元の道を戻ることもOK。もしアクション映画の劇中車に採用するなら「G580」一択でしょうか。
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見よ! 必殺奥義「Gターン」
モーター単体の最高出力147ps/最大トルク291Nmシステム総合では587ps/1164Nmを発生。ランナップ中、最高のパフォーマンスを有します。バッテリーは専用に強化されたラダーフレームで囲むように床下に搭載。重さが懸念されるバッテリーですが車両重量は「G450d」比+560kgの3120kgに収まっています。最大航続距離はWLTCモードで473kmと実用レベルを確保。
ちなみにこの「Gターン」、センターコンソールの専用ボタンを押してシステムを起動。ステアリングのパドル操作でオン・オフ、回転方向、角度調整(任意の角度で止める)を行うのですが、もしも止める操作をせず放置しても2回転で終了します。
プレス発表会の席上、「2回まわってもクルマの方向は元の位置なので1回転で十分では?」という質問を飲み込んだのはナイショです。何よりも素晴らしい異次元の新型Gクラスが誕生したのですから。
SPECIFICATIONS
メルセデス・ベンツ G580 with EQテクノロジー エディション1 |Mercedes-Benz G580 with EQ Technology Edition 1
ボディサイズ:全長4730×全幅1985×全高1990mm
ホイールベース:2890mm
車両重量:3120kg
駆動方式:4WD
モーター:交流同期電動機
モーター数:4機
フロントモーター最高出力:108kW×2
フロントモーター最大トルク:291Nm×2
リアモーター最高出力:108kW×2
リアモーター最大トルク:291Nm×2
システム最高出力:432kW(587PS)
システム最大トルク:1164Nm
ブレーキ:(前後)ベンチレーテッドディスク
タイヤ:(前後)275/50R20
交流電力量消費率:262Wh/km(WLTCモード)
一充電走行距離:530km(WLTCモード)
価格:2635万円(税込)
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