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ニュル24時間で“異例のチェッカー”にチームが控訴「レースディレクターは独自の規則を適用した」

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ニュル24時間で“異例のチェッカー”にチームが控訴「レースディレクターは独自の規則を適用した」

 6月1~2日、ドイツのニュルブルクリンクで行われたADAC・ラベノール24時間・ニュルブルクリンク(通称ニュルブルクリンク24時間レース/2024年IGTCインターコンチネンタルGTチャレンジ第2戦)は霧による14時間以上の赤旗中断ののち、レース時間が大幅に短縮されて終了することとなったが、この終了方法をめぐってローヴェ・レーシングがレース後に抗議を提出。これをスチュワード(審査委員)が却下し、ローヴェがこれに対してさらに控訴したことから、レース結果は暫定のまま留め置かれている。

 土曜日16時にスタートしたレースは、深夜23時23分に濃霧のため赤旗に。長時間の中断を挟み、日曜13時30分にセーフティカーの後ろで5周のテスト走行のためにマシンはコースへと復帰したが、その後レースコントロールはチェッカーフラッグを掲示し、フランク・スティップラー/クリストファー・ミース/リカルド・フェラー/デニス・マルシャルのシェーラー・スポーツPHX16号車アウディR8 LMS GT3 Evo IIが優勝という暫定結果が発行された。

2024年のニュル24時間は史上最短に。50周を走ったシェーラー・スポーツPHXのアウディが優勝

 ローヴェのチーム代表、ハンス・ペーター・ナウンドルフは、ニュルブルクリンクで記者団に対し、レース後に抗議を提出したこと、そしてスチュワードの裁定を覆すよう求めていることを認めた。この抗議はレースコントロールがレース終了を管理した方法に関するものであり、状況に規則が適切に適用されていなかったと、チームは主張している。

 ADACドイツ自動車連盟が発行したスチュワードの決定文書には、チェッカーフラッグが予定終了時刻の55分前に示された時点で、レースは「終了」したのではなく「中断」されたとローヴェが主張したことが概説されている。

「規則に照らし合わせれば、レースディレクターはレースを終了しなかった、と我々は述べているのだ」とナウンドルフは説明した。

「彼(レースディレクター)は規則にはない、独自の規則を適用した。我々はただそれを言いたいだけであり、彼に規則を適用してもらいたいのだ。それが、我々全員が望んでいることだ」

「我々は規則の範囲内に留まりたい。それが、規則が存在する理由だ。レースを終了すること、レースを中断すること、レースに赤旗を出すこと、レースにチェッカーフラッグを出すことの意味について、非常に細かいことが山ほどある」

「それは細かいことではある。だが、それでもすべての競技者、そして主催者含め、我々は規則の範囲内に留まりたいのだ。それこそが、彼らがそこにいる意味だ」

「ADACの裁定、DMSB(ドイツ・モータースポーツ連盟)そしてインターナショナル・スポーツ(インターナショナル・スポーティング・コード)からの裁定と文書がある」

「これら3つすべてが、適切に適用されていない。それが我々の主張だ。我々チームは、たとえばレースがそこに書かれている条件と規則の下で終了するという安心感と知識を持ちたいのだ」

 ナウンドルフは、規則の明確化を求めるために控訴を提出したことに加えて、レースが5周のセーフティカーラン後に終了するのではなく、赤旗で終了していたら、ニュルブルクリンク24時間補足規則の第35条3項を適用することで、同チームの98号車BMW M4 GT3が勝利していた可能性が高いことも認めた。

 これは、第35条3項に「順位認定時に適用される最低ピットストップ時間(タイムペナルティおよびストップ&ゴーのタイムペナルティを含む)は、その後、タイムペナルティという形で車両の総走行時間に加算される」と規定されているためだ。

 98号車は、5周のセーフティカー走行中にピットインした数台の車のうちの1台だったため、ピットインしなかった車両にタイムペナルティを適用すれば、赤旗の時点で順位が繰り上がっていたはずだった。

「まさにそのとおりだ。だからこそ、我々はそう見ているのだ」とナウンドルフは語った。

「我々はこのように言う。昨日、真夜中直前に適用したのと同じ規則を適用しないのはなぜなのか? 同じ手順をもう一度適用しないのはなぜなのか?」

 スチュワードの文書では、安全上の理由から5周のセーフティカーランの終わりにグリーンフラッグが掲示されなかったとされており、またDMSBサーキット規則の第22条に「チェッカーフラッグが早期に掲示された場合、その時点が順位決定の決定要因となる」と記されていると指摘。重要なのは、DMSBはこれらの規則が、このサーキットのすべてのイベントとシリーズに適用されると述べていることだ。

 しかしナウンドルフは、その条項は今回の状況には適用されないと主張している。

「まさに彼らが議論したいのは、その点についてだ」とナウンドルフは語った。

「この条項は、実際にはインシデントによって起こった場合のケースを対象としている。たとえば、誰かが規定よりも4秒早くチェッカーフラッグを受けてしまった場合だ」

「この場合は(残りは)とても短い時間だから、実際にレースを終了しなければならない。あるいは、予選セッションを終了しなければならない。それはインシデントであるか、5秒遅すぎたということだ」

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