フォードの新時代SUV
フォードは、7月13日に開幕した英グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2023で、欧州向けの新型EV「エクスプローラー」を公開した。
【画像】あのアメリカンSUVがEVとして欧州導入【新型フォード・エクスプローラーを写真でじっくり見る】 全41枚
新型エクスプローラーは、フォードのアメリカン・スピリットを受け継ぎながら、欧州市場に焦点を当てた電動SUVである。フォードのケルン工場で2023年半ばから生産が開始される予定で、今回のグッドウッドでは実走行を披露した。
全長4460mmと、クラスとしてはコンパクトSUVとミドルサイズSUVのほぼ中間に位置するサイズで、ジープ・アベンジャーやミニ・エースマン、ヒョンデ・アイオニック5、スコダ・エンヤクiVまで、あらゆる車種と競合することなる。
欧州における重要な新製品であり、これまでのフィエスタ、フォーカス、モンデオとは一線を画す「アメリカンネス(American-ness、米国らしさ)」をコンセプトに、新しい設計思想を採用したEVである。
欧州フォードの責任者であるマーティン・サンダー氏は、「フォードの真のDNAに少しフォーカスを当て、そのルーツに立ち返れば、フォードは欧州でビジネスを続けている唯一の米国の象徴的な自動車会社となります。ブランドを再ポジショニングし、このDNAを軸に新しい体験の世界を創造する大きなチャンスになると思います」と話す。
VWのMEB構造を初採用
エクスプローラーは、フォルクスワーゲンのEV用プラットフォーム「MEB」をフォードとして初めて採用した。フォードによると、フォルクスワーゲンのID.3とID.4の中間に位置するサイズを選択したのは、この2車種と直接競合することを避けるための意図的な決定だったという。
最もパワフルな仕様では、前後アクスルにモーターを搭載して四輪駆動とし、合計出力340psと最大トルク55.5kg-mを発揮する。現在販売されているMEBベースのどの市販車よりも強力で、0-100km/hのタイムは6.0秒以下となる。
また、後輪駆動モデルでは170psと286psの2種類の出力が用意されている。
バッテリーについてはまだ詳細が明らかにされていないが、最も脚の長い「マックス」仕様で最大500kmの航続距離を目標としている。エントリーモデル向けの52kWhバッテリーと、アウディQ4 eトロンで航続距離508kmを謳う77kWhバッテリー(いずれも170kWの速度で充電可能)が用意されるのではないかと予想される。
フォルクスワーゲン・グループのプラットフォームを使用するものの、エクスプローラーは「米国ブランド」を前面に押し出している。エクステリアデザイン・マネージャーのジョーダン・デムキウ氏は、「わたし達は米国企業であり、そのことを強調したい」と語っている。
アメリカン・スピリッツ
エクステリアデザインにおいて、エクスプローラーは欧州フォードの新時代の旗手とされる。欧州デザインスタジオの責任者であるアムコ・リーナーツ氏は現在、同市場向けの全車種のデザインの見直しを進めている。
乗用車はまず、「アドベンチャラス・スピリット」の旗印の下に規定された4つのデザインの柱に従って分類されることになった。ブロンコのようなオフロード車は「アルティメット・アウトドア」、マスタングのシリーズは「ワイルド・パフォーマンス」、都市部に特化したプーマは「アーバン・エスケープ」、そしてクーガやエクスプローラーのような家族向けSUVは「アクティブ・アドベンチャー」に振り分けられる。
リーナーツ氏はAUTOCARの取材に対し、新型エクスプローラーは従来のエクスプローラーとは明らかに異なる製品であるが、同じキャラクターを体現することが重要であると語った。「アドベンチャラス・スピリット(冒険心)を表現する最初のクルマであることは、驚くことではないと思います。このクルマは、フォードの冒険的な精神を伝えるのに適したポジショニングを持っています」
さらに、フォードは他の歴史的な車名を再展開し、新製品にブランドのレガシーを付与していくことを検討中だという。「新しい領域にネームプレートを持ち込むことは、世間一般に好まれていると思います」
「それが狙いです。顧客のニーズを考慮しながら、よりクリエイティブな方法でネームプレートを拡張することができるのです。そして率直に言って、マスタングではそれができましたし、エクスプローラーでも可能であることが証明されました」
リーナーツ氏は、今後どの車名が使われることになるのか具体的な言及は避けた。今回のエクスプローラーだけでなく、プーマやマスタング・マッハE、ブロンコなど、すでに多くの「銘板」が復活を遂げている。
空力効率と実用性重視
エクスプローラーのアップライトな2ボックス・シルエットは、人気の高いブロンコやF-150を意識したものであることは明らかだが、シニアデザイナーのリヴィウ・テュドラン氏は「あらゆる技法」を駆使して、空力的な効率と室内空間の確保を目指したと言う。
テュドラン氏によれば、新しいエンブレムを備えたフロントエンド、車両全体を包み込むベルトライン、「寛大」なホイールアーチ、ブラックのピラーでコントラストを効かせたフローティングルーフなどが、新型車の特徴であるとのこと。
ボンネットの下には収納がないが、プーマと同様、トランクフロアの下に「秘密」のロードベイを備えており、またフロントシートの間にある容量17Lの「メガコンソール」は、市販車では最大級の収納ボックスだ。トランク容量はマスタング・マッハEよりも大きい450Lで、シートを倒せば1400Lに拡大できる。
フォードのチーム・エジソン部門で電動化車両開発を担当するウルリッヒ・コースターズ氏は、フォーカスの所有者がEVに乗り換える際には、エクスプローラーの広いキャビンが注目されるはずだと述べた。「彼らは、今までと同じかそれ以上の機能性と、小さなサイズ感を求めるでしょう。このクルマは少し背を高くしていますが、パッケージング効率に優れているので、乗員のためのスペースが広くなっています。リヤのショルダールームやニールーム、フロントのスペースも広くなり、荷室も改善されています」
15.0インチのポートレート型タッチスクリーンは、フォードのインフォテインメント・プラットフォーム「Sync」の最新版を搭載し、角度を変えることが可能だ。スクリーンを傾けると、センターコンソールに肘をついて、よりリラックスした姿勢で使用できるという。
ほとんどの主要機能はスクリーンで制御し、使用頻度の高いクライメートコントロールのインターフェースは常時表示される。また、バイブレーション機能を持つボリューム調整用タッチスライダーなど、使いやすさに配慮した物理・触覚コントロールが装備されている。
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みんなのコメント
「日本に関係ない記事など要らない!」とか吠えてる奴らは
欧米メーカーが相手だとどんな顔して大人しくしてるのかな。